スパイスカレーで健康に!? 中性脂肪や肝機能の改善が期待できるキャベツカレーのレシピも[医師監修]

キャベツカレーでダイエット&腸活! 動脈硬化まで防ぐ健康レシピを医師が伝授!!

クミンやコリアンダーなどのスパイスをふんだんに使用したカレーは、血流を改善したり、肝機能を活性化する健康作用があるのをご存じですか? 医師業のかたわらでカレー店を開いたこともある医師・小泉久仁弥先生に、実体験にもとづいた“健康食・カレー”の魅力を教えていただきました。先生いちおしのキャベツカレーのレシピもぜひチェックして。

≪目次≫
●血流改善に整腸作用、肝機能の活性化まで。スパイスカレーが健康にもたらす嬉しい効果
●カレーに含まれる主なスパイスの薬効
●市販のカレー粉でOK! 自宅で作れるキャベツカレーのレシピ
●教えてくれたのは……

血流改善に整腸作用、肝機能の活性化まで。スパイスカレーが健康にもたらす嬉しい効果

スパイスカレーで健康に!? 中性脂肪や肝機能の改善が期待できるキャベツカレーのレシピも[医師監修]

国民食といわれるほど日本人に好まれているカレーは、さまざまな野菜やスパイスを用いていることから健康食としても魅力的です。特にカレー粉のスパイスには、血流を改善したり、胃腸の働きを整えたり、肝機能を活性化させたりする効果があります。カレーのスパイスのなかで整腸作用があるのはターメリック、クミン、コリアンダーで、腸にガスがたまるのを防いだり、消化機能を刺激して便通をスムーズにします。

また、カレーを食べて腸の働きを整えることで免疫力も高まり、代謝もアップするので血流もよくなります。冷えを改善するので、動脈硬化も防いでくれます。さらに、カレーの辛み成分には発汗や脂肪燃焼を促す効果もあるので、肌の新陳代謝やダイエット効果もあります。

さまざまな健康効果をもたらすカレーですが、医師業と並行してカレー店を開いたこともある小泉久仁弥先生は、キャベツを具材に用いた「キャベツカレー」を推奨しています。キャベツには「キャベジン」と呼ばれるビタミンUが豊富で、荒れた胃の粘膜を正常に整える作用があります。また、疲労回復や風邪予防などの効果があるビタミンC、血液の凝固促進や骨の形成に貢献するビタミンKもたくさん含まれているので、ふつうのカレーよりもさらに多くの栄養を摂ることができます。

ルーではなくカレー粉を使うので、脂質や塩分を抑えてヘルシーに仕上げられるのも魅力の1つ。少量のサラダ油でスパイスと玉ねぎを最初は強火で、火が通り始めたら弱火で炒めます。玉ねぎが色づいた時点でキャベツを入れると、キャベツから水分が出ます。そのため、油が少なくても焦げつきません。

スパイスカレーで健康に!? 中性脂肪や肝機能の改善が期待できるキャベツカレーのレシピも[医師監修]
カレーの健康効果には、中性脂肪値の改善(ダイエット効果)、冷えやむくみの改善、動脈硬化を予防、脳を活性化することなどにつながる「血流改善」。便秘改善、老廃物の排出、美肌効果、免疫力アップにつながる「整腸作用」。肝臓強化(γ-GTP、ALTなどの数値の改善)、コレステロール値(LDL)の改善につながる「肝機能の活性化」があります。「効果は人によって異なりますが、何事も意識して続けることが大事です。現在もいい状態をキープしています」(小泉先生)
カレーには血流改善や整腸作用、肝機能の活性化などの健康効果がありますが、小泉先生もカレーの助けを借りて健康を取り戻した経験があります。クリニック開業時は非常に多忙で、自身の健康を気にする余裕もありませんでした。その結果、健康診断の血液検査で中性脂肪値や肝機能のγ-GTP、肝障害を反映するALT(GPT)で高い数値が出たので、漢方薬を併用しながら週3日、カレーを食べ始めました。

すると、中性脂肪値は231mg/dLから56mg/dL、γ-GTPが71IU/Lから60IU/L、ALTは55IU/Lから27IU/Lと、それぞれ大幅に改善しました。カレー食は現在も続けており、いい状態をキープしています。

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カレーに含まれる主なスパイスの薬効

ジンジャー(しょうが)

風味をつけるのに用いられる辛み系スパイス。体を温める働きがあり、体内にたまった老廃物も排出。

コリアンダー

消化を促進し、食欲をもたらす。腸内にたまったガスを出して便通などを改善し、体内の老廃物の排出をスムーズにする。

クローブ

甘くて濃厚な強い香りを持ち、消化の働きを助けて胃腸を守る。抗酸化成分が含まれ、老化防止にも役立つ。

ターメリック(ウコン)

黄色の色づけに使われるスパイスで、主成分のクルクミンには肝臓の働きをサポートする作用がある。

レッドペッパー(赤唐辛子)

辛みをつけるスパイスで、発汗作用をもたらすカプサイシンを含む。血行をよくしたり、食欲を高めたりする効果がある。

シナモン

甘く上品な香りを持ち、胃の働きを助ける作用がある。ほかにも、発汗や解熱、鎮痛などの効果をもたらす。

クミン

カレー特有の香りを出すスパイスで、辛み成分には胃腸の働きをサポートしたり、肝機能を高めたりする働きがある。

市販のカレー粉でOK! 自宅で作れるキャベツカレーのレシピ

スパイスカレーで健康に!? 中性脂肪や肝機能の改善が期待できるキャベツカレーのレシピも[医師監修]

材料(2人分)

・キャベツ(ざく切り)……大1/8個
・トマト(粗みじん切り)……大1/2個
・玉ねぎ(みじん切り)……1/4個
・じゃがいも(ひと口大切り)……小1個
・にんじん(みじん切り)……1/4本
・しょうが(すりおろし)……小さじ1
・カレー粉……小さじ1~2
・塩……小さじ1/4
・サラダ油……適量
・水……50mL(1/4カップ)

作り方

1. フライパンにサラダ油を熱し、玉ねぎがしんなりとしてやや色づくまで炒める。
2. しょうがとカレー粉を加えて軽く炒める。
3. じゃがいも、キャベツ、にんじん、トマトを加えて炒める。
4. 塩、水を加えて、時々かき混ぜながら15分ほどふたをして煮込んで完成。

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教えてくれたのは……

くにやクリニック院長

小泉久仁弥(こいずみ・くにや)先生

スパイスカレーで健康に!? 中性脂肪や肝機能の改善が期待できるキャベツカレーのレシピも[医師監修]

【Profile】
医学博士。岩手医科大学医学部卒業後、福島医科大学、北里研究所東洋医学総合研究所、都立大塚病院東洋医学科などの勤務を経て、2000年に漢方専門の「くにやクリニック」(漢方内科、内科、アレルギー科)を開院。現在は医療法人社団さかもと会くにやクリニック理事長兼院長。日本東洋医学指導医の資格を持つ漢方専門医として活躍。また日本医師会認定産業医、保育士の資格を持つ。独自考案の「キャベツカレー」等で、テレビや雑誌でも話題に。

(抜粋)

スパイスカレーで健康に!? 中性脂肪や肝機能の改善が期待できるキャベツカレーのレシピも[医師監修]

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編集・執筆:株式会社はる制作室、真瀬崇、坂本夏子、黒澤円、石野宏幸
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WEB編集:FASHION BOX、株式会社エクスライト

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