【法律Q&A】同棲していた浮気彼氏へ慰謝料を請求したい! 弁護士 監修

【法律Q&A】同棲していた浮気彼氏へ慰謝料を請求したい! 弁護士 監修【このミステリーがすごい!大賞『元彼の遺言状』】

何が起こるかわからないのが、男女の関係。深く愛し合っていたはずなのに、知らぬ間に浮気されていた……なんて話も珍しくありません。
別れ話がこじれ、どうにもこうにも解決できないとき、味方になってくれるかもしれないのが法律です。

今回は、付き合っていた彼氏に浮気された女性からの相談をご紹介します。解説を担当するのは、第19回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作、『元彼の遺言状』の主人公・剣持麗子弁護士です。

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Q.浮気した元彼へ慰謝料を請求したい(商社勤務・32歳)

“同棲をしていた彼氏と別れることになりました。
私の部屋に彼が転がり込んできたこともあり、家賃や光熱費は全て私が負担しています。そのほか食費や細かい日用雑費もほとんど私の持ち出しで、外でのデート代だけ彼が出していました。正式なプロポーズはされていませんが、何となく来年あたりに結婚という話になっていました。どうせ結婚するなら生活費を出してもいいかなと思っていたのですが、最近になって、彼の浮気が発覚。追及したところ、彼は怒って出て行ってしまったのです。
せめて家賃や食費の半分くらいは返してほしいのですが、どうにかなりませんか? 浮気の慰謝料は取れませんか?”

 

A. しょうもない男のことは、さっさと忘れて(剣持麗子弁護士)

う〜ん、これはどうにもならなそうね。
生活費を双方どれだけ負担するかについて約束もないまま、あなたが自主的に彼の生活費を出していたのよね? 自分が好きでやっていたことなんだから、諦めたほうがいいわ。
浮気の慰謝料も厳しい。せめて結納や婚約報告を済ませている状態じゃないと、請求するのは難しいと思う。
お金なんていくらでも自分で稼げるんだから、そんなしょうもない男のことは忘れて、さっさと次にいきましょう。彼に向けていた愛情は、以後、自分自身に向けるように。健闘を祈る!

※架空の相談事例を基にした法律相談コーナーです。実際の案件では、個別の事情により判断が異なることがあります。お困りの際は、気軽に弁護士に相談しましょう。きっと皆さんの力になってくれるはずです。

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≪法律豆知識≫ペットは共有財産?

ペットは大事な家族だけど、民法上は「物」扱い。同棲中に代金を折半してペットを飼い始めると、そのペットは二人の共有財産ということになるわ。結婚している夫婦のペットも共有財産。保健所にどちらの名義で登録していたとしても、同棲解消時には、どちらの所有権にするか二人で話し合って決める必要があるわね。ただし、以前から一方が飼っていたペットは元々の飼い主のもの。もし、ペットを引き取らないほうに、ペットとの面会の権利を与えるなら、その頻度や方法については予め書面で具体的に定めておいたほうがいいでしょう。

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教えてくれたのは……

剣持麗子(けんもち・れいこ)/Profile

スゴ腕の弁護士
第19回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作『元彼の遺言状』の主人公。美人で気が強く、お金が大好き。小さなダイヤの婚約指輪を贈られて、「よくもカルティエでこんなに小さいダイヤが買えたわね」と突き返したことも。元彼が書いた奇妙な遺言状がきっかけで、知人から殺人犯に仕立て上げるように依頼されたり、元カノとして遺産相続のためにお屋敷に集められたりと、大忙し。さらに殺人事件に巻き込まれ……。
詳しくは『元彼の遺言状』で、どうぞ。

元プロ雀士の女性弁護士が描く、破格の遺産相続ミステリー【このミステリーがすごい!大賞『元彼の遺言状』】

 

『元彼の遺言状』あらすじ

『元彼の遺言状』
『元彼の遺言状』著者:新川帆立

「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」
奇妙な遺言状を残して、大手製薬会社の御曹司・森川栄治が亡くなった。学生時代に彼と三ヶ月だけ交際していた弁護士の剣持麗子は、犯人候補に名乗り出た栄治の友人の代理人として、森川家の主催する「犯人選考会」に参加することとなった。数百億円ともいわれる遺産の分け前を獲得すべく、剣持麗子は自らの依頼人を犯人に仕立て上げようと奔走する。
他方で、彼女は元カノの一人としても軽井沢の屋敷を譲り受けることになっていた。ところが、軽井沢を訪れて手続きを行ったその晩、くだんの遺書が保管されていた金庫が盗まれ、栄治の顧問弁護士であった町弁が何者かによって殺害されてしまう……。

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執筆:新川帆立(しんかわ・ほたて)/Profile

『元彼の遺言状』著者:新川帆立(しんかわ・ほたて) Profile
新川帆立

アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身、宮崎県宮崎市育ち。東京大学法学部卒業。現在も弁護士として勤務。司法修習中に最高位戦日本プロ麻雀協会のプロテストに合格しプロ雀士としても活動経験あり。作家を志したきっかけは16歳のころ夏目漱石の『吾輩は猫である』に感銘を受けたこと。

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Q&A、法律豆知識の文・監修/新川帆立
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文・Web編集/FASHION BOX

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