吉高由里子|6年ぶりに出演の舞台『クランク・イン!』への意気込みを語る「自分がどう成長するか楽しみ」インタビュー

吉高由里子が30代半ばになって迷い始めた「ボロボロ加減」とは?[インタビュー]

吉高由里子 気分は、ヴィンテージMIX

世界にたった一つのアイテムだからこそ、自分らしい自由な着こなしを楽しめるのがヴィンテージ古着の魅力。ヴィンテージならではの遊びをひとさじ足した大人のカジュアルコーデを、吉高由里子さんが素敵に纏います。

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マルチボーダーのスカートを黒で引き締めたレディな装い

吉高由里子|6年ぶりに出演の舞台『クランク・イン!』への意気込みを語る「自分がどう成長するか楽しみ」インタビュー
トップス¥72,600(マメ クロゴウチ/マメ クロゴウチ オンラインストア) スカート¥24,200(ベイアパートメント) ピアス¥26,400(リューク) ブーツ¥163,900(ピエール アルディ/ピエール アルディ 東京)

存在感のある起毛素材のラップスカートを主役にしたコーディネイト。シンプルながら袖のカッティングのディテールが美しい「マメ」の黒トップスを合わせることで、上質な装いに仕上がる。

大人顔ボトムに軽やかさを演出するブルーのシャツ

吉高由里子|6年ぶりに出演の舞台『クランク・イン!』への意気込みを語る「自分がどう成長するか楽しみ」インタビュー
シャツ¥8,800(バースデス) パンツ¥69,300(3.1 フィリップ リム/3.1 フィリップ リム ジャパン) ピアス¥33,000(メイデン) リング¥242,000(ユハ) シューズ¥66,000(ベイアパートメント)

艶のある質感がシックながら女性らしさも漂う「3.1 フィリップ リム」のブラウンのパンツには、ターコイズブルーが美しいヴィンテージのシャツを合わせて。シルクシャツの柔らかな光沢が上品な華やぎを加えてくれる。

淡色コーデに赤が映えるきれいめアメカジスタイル

吉高由里子|6年ぶりに出演の舞台『クランク・イン!』への意気込みを語る「自分がどう成長するか楽しみ」インタビュー
Tシャツ¥7,700、ジャケット¥28,600(ともにヴィニヴィニ ルクス) 中に着たシャツ¥53,500(ボーディ/ブランド ニュース) スカート¥86,900(エムエム6 メゾン マルジェラ/マルジェラ ジャパン クライアントサービス) ヴィンテージのエアジョーダンワン 参考価格(ヒロフミ コジマ/アトモス)

張り感のある素材とシルエットの美しさが秀逸な「エムエム6 メゾン マルジェラ」のチノスカートとチェックシャツがカジュアルな装い。ヴィンテージのジャケットを羽織ることで落ち着いた印象に。

<SPECIAL INTERVIEW>新しい挑戦には緊張も不安もあるけれどそれも面白いと思うから乗り越えられる

たおやかな美しさと奔放な自由さ、親しみやすい人柄で多くの人を魅了する吉高由里子さん。この秋、6年ぶりに舞台作品への出演が決まり、ドラマや映画とはまた違う魅力を見せてくれるはずと期待が膨らむばかり。稽古と向き合う彼女に作品への思いや今の気分を伺いました。

新しい服とヴィンテージをミックスして着るのが好き

ヴィンテージを取り入れたコーディネイトを自然体で着こなしてくれた吉高由里子さん。ご自身もヴィンテージ好きらしく、着慣れた雰囲気が漂っている。
「ブルーのシャツのようなゆったりしたシルエットは最近もよく見かけるので、きっと時代に左右されないデザインなんでしょうね。Tシャツとシャツ、ジャケットのレイヤードは、重さのあるフレアスカートとのバランスが秋らしくて可愛かったです。ブランケットみたいなロングスカートは、いいコンディションでずっと受け継がれていることが素敵だなと思いました。ヴィンテージの醍醐味ですね」

吉高さんがヴィンテージを着るようになったのは20代の頃。アメリカの倉庫のような古着店に行ったことがきっかけだった。
「友達のつきあいで行ったんですが、二度と来られないし、ちょっと特別な思いもあってちゃんと探そうという気持ちに。私は1つ買うと火がついちゃうタイプなので、あれもこれも欲しくなってしまったんです。それまでは全然興味なかったのに(笑)」

今もワードローブにはアメリカ古着から海外ブランドまでさまざまなヴィンテージの服があるそう。通りがかった店に飾られていたヴィンテージの服に一目ぼれして購入、なんて出合いも時にはあるという。吉高さんのお洒落心を刺激する魅力をこう語る。
「服は着るたびに生地がほぐれて、その人の体の形に合ってくるものだと思うんです。ヴィンテージはいろんな人が着てきたから、一着一着のこなれ方や形が違って、それが服の個性になっているのが面白い。自分が着ている服とは全然違う形だから、気付ける魅力があるのかもしれません。新品の服はきれいで着るのもワクワクするけれども、ヴィンテージならではの楽しさもあります。とはいえ、それだけだとラフに見えたり、クセが強くなりすぎたりすることがあるので、ほかの服をミックスしてバランスをとるようにしています」

そんな思いを持つ彼女も、年齢とともに迷いが出てきたという。
「30代半ばになって年相応の装いをしたほうがいいのかなと思い始め、何歳までヴィンテージを着ていいのかとか、どのくらいのボロボロ加減なら許されるのかとか考えてしまいます。それに、お洒落を頑張っている人ではなくて、お洒落を楽しんでいて、似合っていて可愛い感じでありたいので、無理なく素敵に見えるような、年齢なりの着こなしを見つけていきたいです」

『クランク・イン!』で6年ぶりに舞台作品に挑戦

仕事では2024年の大河ドラマ「光る君へ」の主演が決まり、国民的女優としてますます存在感を放っている吉高さん。最新の出演作は岩松了さん作・演出の舞台『クランク・イン!』で、2016年の『レディエント・バーミン』以来、6年ぶりとなる。
「月日の流れが早すぎます。前作からそんなに経っていたとは! 自分は瞬発力で仕事をするタイプなんです。だけど、舞台では毎日同じ台詞に向き合うことになりますし、映像作品とは違う表現が求められると思うので、自分がどう成長できるのか楽しみでもあります。また、これまでコロナ禍の撮影では共演者と距離を置いていたので、日常の会話を育むことはありませんでした。舞台では学校のように毎日顔を合わせますし、共演者の皆さんと稽古を重ねながら、一つ一つのシーンを仕上げていく感覚も新鮮です」

公演は10月7日の本多劇場からスタートし、千秋楽まで約1カ月。稽古も含めると長丁場になるため、まずは体力作りから。
「ジムに通ってウエイトトレーニングしたり、走ったりしています。元々走るのは嫌いだったのに、だんだん楽になったり、長く走れる体になっていくことにびっくりしました。私はゲームや勝負が好きなので、楽しく走り続けるために、ランニングの代わりにテニスを取り入れることもあります」

さらに、舞台ならではの生の緊張感や観客との近さも頑張る原動力になるという。
「お客様の熱量がすごく伝わってくるので、その期待に応えられるようなパフォーマンスを返してあげたい。それが頑張るエネルギーになるし、舞台だから味わえる感覚です。間違ったらどうしようという不安も緊張もかなりありますけど、それも面白いのかなと思っています。どうか、温かい目で見守ってください」

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INFORMATION/M&Oplaysプロデュース 舞台「クランク・イン!」

岩松了が作・演出を手掛ける新作舞台。映画製作の現場で繰り広げられる、ある新人女優の死をめぐる映画監督と女優たちの愛憎と葛藤を描く悲喜劇。吉高さんは、それなりの役に抜擢されながら徐々に存在感を増していく女優ジュンを演じる。10月7日(金)本多劇場を皮切りに、三島・大阪・名古屋で公演。

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PROFILE/吉高由里子(よしたか・ゆりこ)

1988年7月22日生まれ、東京都出身。女優。2007年初主演映画『蛇にピアス』で数々の新人賞を受賞。近作に主演ドラマ「最愛」(2021年/TBS)、待機作にドラマ「星降る夜に」(2023年1月/テレビ朝日)、2024年大河ドラマ「光る君へ」にも主演。

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撮影=菊地泰久〈vale〉
スタイリング=有本祐輔〈七回の裏〉
ヘア&メイク=RYO
取材・文=安田晴美
(InRed 2022年10月号)

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WEB編集=FASHION BOX

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