世界幸福度ランキングで上位にランクインし続けている北欧諸国。仕事と子育てを両立する忙しい毎日を送りながらも、自分の時間もしっかり確保。ゆとりのある暮らしを楽しんでいるようです。ライフスタイルや価値観は、日本とどう違うのでしょうか? 今回は北欧の人たちの“働き方”に注目。幸せになるためのヒントを探ります。
≪目次≫
- 北欧ではテレワークも一般的。残業はゼロ
- 北欧では仕事を終えたら勉強!?
- “早く帰る=仕事ができる人”という考え方
- 仕事中のコーヒー休憩は2回! フィンランド人のとある一日
- まとめ : 北欧の働き方は“しっかり休んで効率よく働く”
北欧ではテレワークも一般的。残業はゼロ
仕事の生産性を高める、残業ゼロのワークスタイル
「仕事は大切。でもそれ以外の時間も大切」というのが北欧の人々の仕事観。労働時間は日本と同じく8時間労働ですが、朝の7時8時など早い時間から働き始めて所定の時間働いたらおしまい。残業はせず、あとの時間は自分のために使います。
また、効率よく仕事をするために在宅勤務をする人も。新型コロナウイルス対策で今は日本でも在宅勤務が増えましたが、北欧では以前から週に1回以上家で仕事をする人が3割。通勤に時間がかかるためオフィスに行くのは週1回という人もいれば、家のほうが集中できるから週に2、3回在宅勤務にしている人など人それぞれ。
ワークスタイルはさまざまですが、共通しているのは「集中して仕事をして、休むときはしっかり休む」。オンとオフのメリハリをつけること。
考えてみるとなんとなく仕事をして終わった時間が終業時間なんてことは多いもの。「○時までに必ず終わらせる」と終わりを設定して集中することで、仕事の能率が上がり、今より早く帰れるかもしれません!
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北欧では仕事を終えたら勉強!?
北欧では早く仕事が終わるぶん、そこからもまた活動できる余裕があります。どう過ごしているのかといえば、家族と過ごしたり、スポーツや趣味に没頭したり、のんびり読書をしたりと人それぞれ。
また、仕事の専門性を高めるため、あるいはキャリアチェンジを見越して勉強している人もとても多いそう。雇用が不安定で失業や転職が身近にあるというのも理由ですが、自分を高めるための努力を惜しまない人がとても多いんだとか。
“早く帰る=仕事ができる人”という考え方
「残業をしない」北欧の人々。周りがまだ働いているときに帰るのは気まずくないのか気になりますが、むしろ「早く帰る人は仕事ができる人」というイメージなんだそう。仮に周りが残業していたとしても、それと自分を結びつける必要はないと考える人が多いようです。
言われてみたらその通り。心苦しくて帰れないのだとしたら、逆の立場のときには誰かがそう思って帰れずにいる可能性も……。
気を使い合って縛り合うより、自分の業務が終わったら速やかに会社を出る。その積み重ねで職場の空気も変わっていくかもしれません。少なくとも自分のプライベートは充実するはずです!
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仕事中のコーヒー休憩は2回! フィンランド人のとある一日
朝食はパンやオートミールなど穀類中心。
通勤は地下鉄で20分ほど。通勤時間が短いこともワークライフバランスのひとつ。気候のよい時期は自転車通勤することも。
休憩は午前と午後のコーヒー休憩と昼休み。ランチは社食のバイキングで肉or魚と野菜中心。午後の眠気を防ぐために炭水化物は控えめ。
仕事後は子どもを保育園に迎えに行き森を散歩してから帰宅。
夕食後はスキルを磨くための勉強にあてる日もあればのんびり読書する日も。
夜は早めに寝て睡眠はたっぷり7時間以上確保。十分に休息を取って明日に備えます。
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まとめ : 北欧の働き方は“しっかり休んで効率よく働く”
よっぽどのことがない限り残業はしませんが、そのぶん仕事を時間内で終わらせられるようにギュッと詰めて業務に集中! 就業後は家族とゆっくり過ごしたり趣味を楽しんだり、ワークライフバランスのとれた働き方がベース。
北欧的 働き方の法則 1. 早く来て早く帰る
北欧的 働き方の法則 2. 仕事以外の時間も大切
北欧的 働き方の法則 3. 働き方も多様
北欧的 働き方の法則 4. 学び続ける向上心
(参考文献)
『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』(ポプラ新書)
著者:堀内都喜子
仕事も大事。自分の時間も大事。やりたいことをやりながら睡眠時間は7時間以上。ウェルビーイングが充実しているフィンランド人の働き方&ゆとりある生き方をひもときます。
『フィンランドの幸せメソッド SISU(シス)』(方丈社)
著者:カトヤ・パンツァル
訳:柳澤はるか
“SISU”とはフィンランド人に受け継がれる困難を乗り越える折れない心のこと。サウナ、森林浴、食事法などフィンランドの暮らしを通して“SISU”を育む方法を紹介。
(抜粋)
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illustration_Kunomari
text_Midori Sasaki
edit_Nobuko Koyama
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