汗ばむ季節に足もとはサンダル、冷房下でアイスコーヒー……とからだを冷やしてばかりいませんか?冷えは女性にとって万病のもと。油断しがちな夏こそ意識して温め、大切な自分を“いい調子”に整えていきましょう。
冷えの3大原因は食べ物、運動不足、ストレス
病気ではないけれど頭痛、肩コリ、生理痛などの不調はとてもつらいもの。漢方医学では“未病”と呼ばれ、冷えに起因するといわれています。様々な不調に悩む多くの女性の相談を受けてきた鈴木寛彦さんにお話を伺いました。「漢方では、血けつ・水すい・気き 、この3つのめぐりが滞っていると冷えが生じるといわれます。生理痛に悩まされている方が温めると緩和されると感じるのは、温めることで子宮の血流がよくなり、子宮内膜がはがれやすくなるから。子宮に限らず腸など内臓を温めることはめぐりをよくし、からだの機能全ての活動を活発にします。水の循環が悪ければ冷えやむくみになりますし、気=ストレスは交感神経を優位にし、血管を縮ませるので血流を悪くしてしまいます。血液は食べたもので作られますから、からだを冷やさない食べ物、例えばパンよりお米、発酵食品、根菜などを摂る。運動で汗を出し、水のめぐりをよくする。リラックスして心とからだの緊張をゆるめる。そういった日々の習慣が冷えを改善していきます。秋冬の不調は夏に作られるもの。いまが温活の始めどきです」
【冷え度20%】体表の冷えに注意! 肩コリ、頭痛、不眠など
まだ冷え度は深刻ではありませんが、手足が冷える、肩コリや頭痛などがある人は体表が冷えているサイン。夏でも靴下をはく、ストレッチやウォーキングなど軽い運動を取り入れる、マッサージをするなど、めぐりを促すようにしましょう。リラックスも大事。
ココがポイント
□ 足もとを温める
□ 適度な運動をする
【冷え度50%】内臓の冷えに注意! 生理痛、更年期の症状にも影響
内臓の冷えは自覚しにくいですが、生理痛や生理不順、更年期の症状なども悪化しやすくなります。アイスクリームなど冷たいものの食べ過ぎに気をつけ、ノンカフェインの温活茶やからだを温める食材を摂る、腹巻でお腹や腰まわりを温めて血流をよくしましょう。
ココがポイント
□ お腹を温める
□ 食事を見直す
【冷え度80%】子宮の冷えに注意! 婦人科系の病気や不妊も心配
月経や排卵周期などに伴うホルモンバランスの変化や自律神経の乱れからも冷えを招きます。その結果、子宮の血流が悪くなると子宮内膜症や子宮筋腫、不妊、最悪の場合は婦人科系のガンなどに繋がることも。入浴、膣&腸ケアなども取り入れ、積極的な温活を。
ココがポイント
□ 子宮を温める
□ 夏でも湯船に浸かる
教えてくれたのは……
むつごろう薬局/銀座むつみ薬局 薬剤師 鈴木寛彦さん
illust: Fujiike Dinah ※サムネイル画像を除く
edit&text: TAKAKO KURANAGA
edit: KYOKO SHIMIZU[& ROSY]
web edit : & ROSY編集部
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