尿もれ対策Q&A

こんなときどうする? 尿もれ対策Q&A

尿もれや頻尿など、気になるトイレの悩みや疑問に、泌尿器科医の佐藤亜耶先生が答えてくれました。

Q. 1日の排尿回数の目安は?

A. 7~8回が目安
1日の排尿回数は、7~8回が目安。しかし、頻尿かどうかは感覚的なものなので、それより多くても当人が気にしていなければ頻尿とはいえません。午前中はトイレの回数が多かったり、カフェインを飲んでトイレに行きたくなるのは心配しなくてOK。

Q. 寒い時季のほうが頻尿になりやすい?

A. 冷えと汗が少ないのが原因
冷えが直接、膀胱を刺激して、尿意を感じやすくなります。また、寒くて汗をかかなくなると、体内の水分調節のために、その分の尿の量が増えることも考えられます。カイロや腹巻で、おなかまわりを温めましょう。

Q. 「とりあえずトイレへ」はOK?

A. 尿意がないのに行くのは▲
日本人は子どものころのしつけの影響か、尿意がなくても行動前にトイレに行く人が少なくありません。しかし、それを繰り返していると、膀胱が尿をためる力が衰えてしまいます。たとえトイレを我慢することがあっても、3時間くらいなら膀胱炎にはならないので、神経質になる必要はないでしょう。

Q. 夜間にトイレに行かないようにするには?

A. 下半身の血行をよくすること
夜寝る前にたくさん水分をとったり、夕方以降にカフェインをとると、夜中トイレに起きてしまいます。また、下半身のむくみは夜中のトイレの原因なので、夕方軽く散歩をしたり、ストレッチや竹踏みをして血行をよくするのがおすすめです。

Q. 頻尿だと尿もれになりやすい?

A. 一概にそうとは言えません
過活動膀胱による頻尿は、切迫性尿失禁に進む場合があります。緊張やストレスでトイレの回数が増えてしまうものの、寝ている間やほかのことに集中しているときはトイレのことが気にならないという心因性の頻尿の場合は、尿もれにつながりません。

Q. 尿意がなかったのに突然もれそうになるのはなぜ?

A. 膀胱の筋肉が収縮するから
過活動膀胱になると、たいして尿がたまっていなくても膀胱にある平滑筋が勝手に収縮してその刺激が脳につたわり、突然我慢できないほどの尿意を感じます。程度が軽ければ尿道を締めて我慢できますが、強い収縮が起こると尿もれになります。収縮を抑えるには、薬による治療が有効です。

 

教えてくれたのは・・・
佐藤亜耶先生
医学博士、日本泌尿器科学会認定医師。日本大学泌尿器科などを経て、2019年女性と子どもに特化した自由が丘ウロケアクリニックを開院。女性に寄り添う泌尿器科として悩みの解消にあたる。

 

構成・文/大人のおしゃれ手帖編集部
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