生姜を生で食べると体が冷える!? 厄介な手足の冷えを改善するTips

季節による体調や心の変化と向き合い、植物の力を借りて、自分をよりよい状態にしていく連載「SENSE OF SEASON」。今回は寒くなる時季に悩まされがちな末端冷え性を取り上げます。
教えてくれたのは、人気スタイリストの風間ゆみえさんと、植物療法士・森田敦子さんです。

柚子に含まれるリモネンが冷えの原因である血流不良を改善

出典: FASHION BOX

編集部 いよいよ本格的な冬の到来。多くの女性が抱えている冷え性がつらくなる季節ですね……。

風間(以下K) 冷え性の症状にもさまざまあるけれども、冬は洋服を着込むぶん、手足など末端の冷えに悩まされる人が多いのかな?

森田(以下M) そうだね。末端冷え性は、血流不良が原因で起こるもの。私たちは寒さを感じると、それを解消しようと、からだをカタカタ震わせて熱を作り出そうとします。これは誰にでも起こる生理的反応で、体温調節は自律神経によって行われています。ところが、自律神経が乱れていると、血管が収縮して血流が悪くなり、からだの隅々まで血液を運べなくなります。すると、手足など末端まで血液が届かず、冷たい状態が続いてしまうのです。

K 五月病がテーマの回でも話したように、自律神経は、急激に気温が変化する季節の変わり目に乱れがちなので、普段から免疫力を高めて、体調を整えておくことが大事。起きてしまった末端の冷えを解消するには、とにかく血流をよくすること。そこで注目したいのが柚子!柚子に含まれるリモネンという成分には加温効果と血行促進効果があり、「冬至の日に柚子湯に入ると風邪を引かない」と言われるくらい、からだがポカポカに。

M 柚子湯の入浴や精油のマッサージによって体内にリモネンの成分が入ると、血流を促進して、からだを内側から温めてくれます。と同時に、リモネンのいい香りは、鼻から入ると嗅覚刺激を起こし、自律神経の副交感神経に作用します。副交感神経が優位になると、血管が緩むため、血流がよくなり体温も上がります。加温作用と嗅覚生理学のダブル効果で、冷えが改善されるんですよ。

K リモネンを含む柑橘類のなかでも、柚子の精油はその含有量が90%以上と圧倒的で、冷え解消には抜群!そこにジンジャーの精油を混ぜ、マッサージオイルやバスソルトにするのがオススメ。

M ジンジャーがいいのは、生姜のピリッとする成分ジンゲロールが含まれているため。

K 生姜は、実は、生で食べるとかえってからだを冷やす。それを加熱して乾燥させると、ジンゲロールからショウガオールという成分に変わり、からだを芯から温め、末端の冷えを改善するものになる。フィトテラピーのなかでもややこしいハーブのひとつ(笑)。だから冷え対策には、生の生姜から抽出した精油か、乾燥させた生姜パウダーを選ぶようにしてくださいね。

M 乾燥させると成分が変わるのは干し柿も。秋に実がなる柿をそのまま食べるとからだが冷えますが、干しておくと酸素と化学反応を起こして、白い粉を吹くようになる。フラボノイドが増え、からだを温めるので、冷え性の人にはぴったり。

K まさに日本のフィトテラピー。昔から受け継がれてきた知恵を、健康に役立てていきたいですね。

(otona MUSE編集部)
photo_TOMOKATSU NORO [trival]
text_KAORI SUTO
edit_KANA HONMA[vivace], FASHION BOX
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