石井佳苗さんの「整えていく空間作り」
「STAY HOME」を経験した2020年。今年ほど、家での時間を考えたことはなかったかもしれません。あらためてこれからの暮らしに取り入れたい寝室インテリアの考え方を石井佳苗さんに教えていただきました。
SLEEP&RELAX
寝室は寝るためだけの部屋じゃない!
お気に入りを持ち込んで、有意義な時間も過ごせる空間に。
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“好きな趣味を持ち込んで、豊かな時間を過ごせる部屋に”
寝るためだけの部屋になりがちなベッドルーム。「そもそも限られたスペースの家なのにひとつの機能しか持たせないなんてもったいない!」と石井さん。寝室も心地のいい場所にするには、ホテルの一室が参考になるといいます。
「ホテルのシングルルームはほとんどがベッド。でもベッドが中心にありながら、小さなデスクがあったり、ひとり掛けのソファがあったり、部屋として成立していますよね。ホテルのようにデスクやソファを持ち込めないとしても、好きな絵やファブリック、背の低い家具などを取り入れれば、家の中にもうひとつ、くつろぎや趣味のスペースが増えるんです」
たとえばベッドの上にクッションをたくさん置けば、ソファのように。ベッドの下にラグを敷けば、床に座って読書をしたり、お茶を飲んだりもできる。
「好きなものだけで囲まれた空間にすれば、小さな寝室も居室に。そんな空間があると家時間はもっと心地よくなると思います」。そこにいる自分が好き! そんな気持ちを満たすスペースを作ってみませんか。
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トランクを棚がわりに好きな絵や花を飾って
限られたスペースの寝室では、床を上手に使って空間を活かすのがポイント。
「木でできたトランクや、ボックスなどがあれば、収納をしつつ好きなものを飾れる台になります。ベッドを背に座ったときには、飲み物を置けるテーブルにも。お茶やお菓子を置けるトレイもひとつあると使えますよ」。
ひとり暮らしのワンルームなどでも、取り入れたいアイデアです。
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ファブリック使いでベッドをソファに
寝室にラグ!?と思いがちですが、ぜひ取り入れてほしいと石井さん。
「朝起きて床に立つとき、足の裏からの刺激で目覚めも違うと思います。夏場はリネンやコットン、冬はウールなど模様替えも楽しめますよ。また床座りが可能になるので、和室のように寝室を多機能に使えるようになります」。
クッションをたくさん置けば、リラックス効果も大。
教えてくれたのは……
石井佳苗さん
KANAE ISHII
【プロフィール】
インテリアスタイリスト。カッシーナ・イクスシーに勤務後、独立。雑誌や書籍、ウェブサイト、広告など幅広い分野で活躍。また、自宅をDIYでセルフリノベーションして大きな話題に。著書に『Love Customizer』『DAILY LIFE』(ともにエクスナレッジ)など多数。また自身が編集長をつとめたムックに『Heima』(宝島社)。オンラインのインテリア講座も行っている。
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styling_Kanae Ishii
photograph_Yumiko Miyahama
text_Masaki Takeda
(リンネル 2021年1月号)
web edit_FASHION BOX, Satomi Kubota[vivace]