開発者に会いたい
『& ROSY』で連載中の「開発者に会いたい」。ウエラからまったく新しいシステムのホームカラーが登場しました。3ステップというシステムを構築することで、狙った色に発色するのが最大の魅力。そのシステムを支える、ウエラの研究開発について美容ジャーナリスト加藤智一さんが深掘りします。
髪をいたわりながら理想の髪色に染められる、ライン使いの3ステップ
加藤(以下、加) 今回の「ウエラ カラースタジオ」シリーズは、3ステップのライン使いが特徴ですね。
新原さん(以下、新) はい。3つの工程を経ることで、髪をいたわりながら、なりたい髪色に染めるシステムを開発しました。
加 どうして3ステップというシステムを考案されたのでしょうか?
新 ホームカラーについて、生活者からの不満として挙げられたのが「思っていた色にならない」という点でした。確かに、髪には、いままでのヘアカラーの色もあり、製品パッケージの色のようにはならないというお声をいただいていました。そこで今回は、その不満を解消すべく研究開発に取り組みまして、〝狙った色に染める〟というステップを実現したのです。
加 具体的にはどのような手順になりますか?
新 ステップ1はプレカラートリートメントです。髪にダメージがあると発色、均一性、もちが悪くなるため、カラー時の髪のダメージを保護する役割を果たしてくれるのがこの工程です。カラーが均一になるようバランスを整えてくれます。続いて、ステップ2はカラーです。こちらは色処方の調整が最も重要なのですが、何度も処方を繰り返した自信作となります。
加 色は無限にあるので、処方組みには時間がかかりそうですね。
1色を開発するのに最低70 人以上のモニターテストを実施
新 弊社では1色を作るのに、最低のべ70~100人のモニターの方にご協力していただいています。年間ではのべ3000人以上ご協力いただいており、時間も労力もかかるのですが、色落ちの過程や傾向などがよく把握できるため、妥協ができないポイントになります。
加 染めたての色だけではなく、色落ちがキレイかどうか、というのも大切ですからね。
新 おっしゃる通りです。なので、キレイな発色が続く色の組み合わせを常に研究しています。
加 そして、ステップ3はシャンプーとコンディショナーですね。
新 カラー剤はアルカリ度が高いので、カラー後のシャンプーは弱酸性のものが大切なポイントになります。カラースタジオには全ての工程に「カラーブースト技術」が搭載されていて、カラー時の発色や均一性を邪魔する不純物を捕まえて、カラー剤のはたらきが正しく機能することを助けています。
髪全体にカラーを均一に塗布するために専用のボウルとブラシを販売
加 なるほど。このような3ステップを行うことで、ホームケアながら、狙った色が実現できるということですね。しかも、ボウルとブラシは専用のタイプが別売りで用意されているとか。
新 通常は付属品としてセットになっていますが、今回はより染まりをサポートするために、品質にこだわったアイテムを別売りで用意させていただきました。混ぜやすいボウルや塗りやすいコームブラシで、髪全体にカラー剤をキレイに塗ることができますし、繰り返して使えるのでサステナブルでもあります。
加 今回の剤型はクリームタイプなので、これらのアイテムは役立ちますね。
新 剤型については色々と迷いましたが、クリームは濃密な剤が髪を1本1本包み込むので色素が入りやすく、キレイに染色できるので採用しました。クリームタイプが初めてという方も、これらのアイテムを使っていただければ、コツを掴みやすくなると考えています。
加 今回の新製品はどんな方に使っていただきたいですか?
新 様々な世代の方にオススメできますが、特に小さなお子さんを抱えている方にはぴったりな商品だと考えています。時間がなく、まとまった時間がとれない方でも、この3ステップをご活用いただければ、思った通りの髪色に染められて、しかもキレイな状態が長続きするので、ぜひお試しいただきたいと思います。
丁寧な3ステップだからこそ叶えられる、キレイが持続する“魅せ色ヘア”
3ステップで思い通りの髪色を実現するヘアカラーシステム。髪を保護する“プレカラートリートメント”、発色がキレイな“ヘアカラー”、髪色が長もちする“シャンプー&コンディショナー”の3ステップで構成。より健やかな、思い通りの髪色へと整えられる。また、カラーチャートは全15色と豊富で、注目色のローズピンクやチャームピンクなど暖色系のカラーもラインナップしている。
右から:Step 1 プレカラートリートメント 50mL オープン価格(ウエラ)
カラー時の髪を保護するプレカラートリートメント。色むらのない仕上がりへ。髪色も長もち。カラー前の乾いた髪に使用する。
Step 2 クリームタイプヘアカラー チャームピンク
販売名:ウエラ カラースタジオ カラー 1剤 CHP-10、ウエラ カラースタジオ カラー 2剤 各60g[医薬部外品] オープン価格(ウエラ)カラー時に髪のコンディションを整えながら色素が浸透。ツヤのある、ソフトで美しい発色の仕上がりに。残った剤は取り置き可能。
Step 3 :リヴァイタライズ シャンプー、同 コンディショナー 各450mL 共にオープン価格(共にウエラ)なめらかで輝く美しい髪色へ。髪を保護し、色褪せを防ぐのに役立つ。爽やかで優しいフローラルの香り。ヴィーガン仕様。
お話してくれたのは・・・・・・
ウエラジャパン 研究開発本部 シニアマネージャー 新原 馨 さん
応用自然科学専攻。長年にわたり商品開発に携わり、ウエラが開発する様々な新製品開発を担う。日本のお客様のニーズに寄り添う商品を研究。
インタビューしたのは・・・・・・美容ジャーナリスト 加藤智一
「& ROSY」でもおなじみ、美容業界歴20年超のジャーナリスト。Yahoo!ニュースのオーサーとしても活躍中。
& ROSY 8月号より
photo:MAYA KAJITA[e7](still)
text:TOMOICHI KATO
edit:KOTONE NAKAI[& ROSY]
web edit:& ROSY編集部
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