QOLの向上も! 妊活の本質は「子どもを授かる予定がないとき」の過ごし方

妊活を「妊娠するための活動」と限定しない

「妊活」とは、妊娠するための知識を得たり、妊娠するために体調を整えたりすることをいいます。

現代の女性にとって、「赤ちゃんが欲しい」と思うタイミングや、子どもを産む、産まない、の選択はさまざま。しかし、女性のからだがいつも妊娠に適した状態にあるわけではありません。

「妊娠したい」と思ってから始める「妊活」だけではなく、いつ“そう思うとき”が来てもいいように妊娠する力がある状態を維持する、つまり「子どもを授かる予定がないとき」の妊活も実は必要なのです。

今回は、そんな「妊娠しやすいからだでいる」ための、「妊活」についてのお話です。

妊活は、基礎体温を把握して、じぶんのからだと向き合うこと

一般的に生理周期は25~38日が正常範囲といわれています。しかし、これには個人差があります。

大切なのは、知らない誰かの平均とくらべるのではなく「じぶん」の正常なリズムを把握することで、妊娠しやすい時期を理解したり、からだの異常をいち早く察知したりすることも可能になります。

周期を把握するには、基礎体温をつけるのが一番……なのですが、基礎体温は毎朝、起きてすぐ決まった時間に検温して記録しなければならず、本音をいえば、かなりめんどくさい作業です。

うっかり検温を忘れて起き上がってしまったとか、「もういいや……」と二度寝してしまったといった経験をされている方も多いことでしょう。こんなときこそ、フェムテックなのです!

基礎体温計が驚くべき進化をとげています。例えばオムロンの「MC-652LC」は、検温開始から温度の上がり方をリアルタイムに分析して演算し、5分後の体温を平均10秒で予測してくれます。

さらにBluetooth®によって検温データをスマホに転送し、蓄積。基礎体温管理アプリの「ルナルナ 体温ノート」「ラルーン」との連携もうれしいポイントです。

 

見た目もかわいいです。このアイテムなら毎日はりきって計測できそう。

さらに「毎朝自力で計測することすらハードルが高い……」という現代女性には、専用ナイトブラにデバイスをセットして、寝ている間に温度リズムを計測してくれるというフェムテック製品「わたしの温度®」はいかがでしょう?

装着して寝るのみ。バストケアもできてしまうといううれしい副産物も♡

専用アプリが、生理周期や毎日の温度状態から、独自のアルゴリズムで排卵日や妊娠可能な時期を自動予測してくれるのもうれしいところ。

女性ホルモンは、生殖機能に関わるものだけではありません。生理開始後から卵胞期はエストロゲンというホルモンが増え、お肌や髪のツヤが出て心も前向きに。そして排卵期を迎えるとエストロゲンからプロゲステロンというホルモンが優勢になります。

プロゲステロンは子宮内膜を整え、妊娠を維持・継続させる作用があります。生理前に眠くなったり、PMS(月経前症候群)が出るのもこのホルモンによるものです。

(出典:OMRON オムロン式美人より)

女性は1か月の間に女性ホルモンが変化するんですね。そりゃ、体調も気持ちも浮き沈みもしますよね……。

ならば、ホルモンの周期を把握してライフスタイルに取り込むのも日々を心地よく過ごす鍵! 例えば、新しい化粧品を使い始めたりアクティブに過ごすのは卵胞期。排卵日前後はゆったり。黄体期は自分を甘やかす。周期を知っているだけでも、気持ちが楽になりそうですよね。

卵巣年齢をセルフチェックできるキットも登場

もう少し踏み込んでじぶんの妊孕能(にんようのう:妊娠する能力)を把握したい人におすすめなのは、卵巣年齢(AMH)を知ること。

卵巣年齢は、卵子の周りの細胞から出るホルモンであるAMH(アンチミューラリアンホルモン)の値の測定結果に基づいて算出しています。

卵子は女性が胎児のときにつくられ、生まれたときにはすでに個数が決まっています。卵巣の中に残っている卵子の数の目安を「卵巣予備能」といいます。卵巣予備能を何歳の平均と同じ水準か表したものを、卵巣年齢と呼んでいます。

AMHの値から算出される卵巣年齢は、人によって非常に個人差が大きいのが特徴です。生まれた時点での卵子の数や、体質や生活習慣などにより卵子が減少するペースが人によって異なるため、「実年齢」と「卵巣年齢」は大きく乖離することがあります。

今は、検査キットがあるので自宅で簡単に検査することができます。

卵巣年齢を自宅で簡単にセルフチェックできる日本初の検査キット「F check」。

「若いから大丈夫」または「年齢を重ねてから難しい」という思い込みではなく、あくまで「じぶん」の今を正しく把握することが大切。肌年齢を調べてスキンケアするように、卵巣年齢を調べてライフプランの設計をしてみてはいかがでしょう。

私たちのからだは「生まれついた体質+生きてきた過程」から作られた、いわばオーダーメイドなもの。メンテナンスの仕方も同じ方法ではなく、じぶんらしさがあるべきですよね。

赤ちゃんがほしい!と思ったら……

すぐに子どもを授かりたい「攻め」の妊活は、やはりお医者さんに相談するのが一番ですが、公的なサポートも充実してきました。

2021年より不妊治療の助成範囲が拡大。また2022年4月には不妊治療に公的医療保険が適用されることに。(厚生労働省HPより)

Female(女性)にTechnology(テクノロジー)を活かすフェムテックですが、フェムテックは手段であり、目的は女性特有の悩みを解決していくこと。

筆者自身、妊娠・出産経験の中で、<自分以上に大切なもの>を生み育てるとき、まず自分自身を大切にできているかどうかを試されていたような気がしています。今の自分を慈しみ大切にすることの延長線上に、子どもたちの未来が続いているのだと思い知りました。

みなさんの「妊活」が、人生を輝かせるものになりますように。

取材・文/リンネル編集部

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