[小泉今日子]デビューから40周年! 遊び心を持つために「迷ったら好きな方を選ぶ」|インタビュー

小泉今日子「大人がまず遊んでみせないと!」同世代に向けたロングメッセージ

[小泉今日子]大人ももっと遊んじゃえ!

どんな時でも大切なのは、自分の心を解放すること。青空と爽やかな陽気に似合う最旬アウトドアウエアを、我らがミューズ、小泉今日子さんが着こなします! インタビューではコロナ禍を経て、小泉さんが今思うことをたくさん語ってくれました。

『GLOW』最新号を購入する!

宝島社公式通販サイト「宝島チャンネル」なら電話注文もOK!   詳しくはこちらをクリック
【TEL】0120-203-760
【受付時間】9:00~18:00(土日祝日を除く)

 

服も髪型も、今なら遊べる。それって、私たちの得意科目だったはず。

[小泉今日子]デビューから40周年! 遊び心を持つために「迷ったら好きな方を選ぶ」|インタビュー
シャツ4万9500円(エンフォルド) スカート3万9600円(ウジョー/エム) ピアス3万1900円(モダン ウィーヴィング/プルミエ アロンディスモン)

常識に閉ざされていた心のドアを開いて思い切り外へ飛び出していこう。

[小泉今日子]デビューから40周年! 遊び心を持つために「迷ったら好きな方を選ぶ」|インタビュー
シャツ2万5080円(レミ レリーフ/ユナイト ナイン) ワンピース3万5200円(オニツカタイガー/オニツカタイガージャパン お客様相談室) ピアス2万6400円(モダン ウィーヴィング/プルミエ アロンディスモン)

迷ったら、好きな方、楽しい方を選ぶ。大人が遊んで、今こそ世界を変えていこう。

我慢と緊張の暗雲がなかなか晴れない2021年の春。でも、心の目だけは、いつでも雲の上の青空を見ていたい――。いつの間にか常識と分別の下に秘めた“遊び心”。解き放つなら、今じゃない?と、小泉今日子さんは問いかけます。

[小泉今日子]デビューから40周年! 遊び心を持つために「迷ったら好きな方を選ぶ」|インタビュー
ブルゾン1万4300円(ザ・ノース・フェイス/ゴールドウイン カスタマーサービスセンター) オールインワン3万8500円(ジェーシーエム/シジェーム ギンザ) イヤーカフ右10万1200円(プライマル) イヤーカフ左2万900円(ハイク/ボウルズ) サンダル3万9000円(エンフォルド)

今までの価値観通りでないものがきっとこれからは大切になっていく

旅に出たいなぁ――撮影中、誰もがそんなつぶやきを漏らさずにはいられなかった。明るくクリアな春の空の下、緑も、人の輪郭も輝いて見える一日。その中心に、無敵の晴れ女(そうなんです)・小泉今日子さんがいる。
「外、気持ちいいねー。でも、アウトドア的なことは、個人的にはまったくしないです(笑)。子どもの頃の学校行事くらいかなぁ。でも、こういう時季は、やっぱり外が恋しいよね。アウトドアブランドのお洋服は、ふだん着でよく着ますよ。前はベーシックな色が多かったけど、今はパステルっぽい色味もあって可愛いし。街着にしてる人も、多くなりましたよね。ゴアテックスのシューズとか、機能的なアイテムもよくチェックしています」

そういえばコロナ以降、リモートワークやステイホームで服装はずいぶんラフになった。会社向けのフォーマルウエアから着心地のいい服に着替え、メイクはナチュラルに。ゆるくなったと言われればそれまでだけれど、この肩の力の抜け方、案外、悪くない気が。
「ですよね。当たり前のようにスーツを着て会社に行ってたのが、必要なくなって『え、何着たらいいの?』って。戸惑ってる人も、せっかく新しい服を買うんなら思い切り遊んじゃえばいいのに!って思いました。服だけじゃなくて、髪型も。それに今では、生活空間自体を変化させた人もたくさんいますよね。どうせリモートワークだったら、都心や仕事場へのアクセスを確保しつつ、より環境のいいところに住もうか、というふうに」

ターニングポイントが来ているんだと思う、と小泉さん。自粛要請で抑圧的な空気がいまだあるなかでも、確かに、風向きの変化は感じる。
「コロナ禍という全世界的な体験をしてみると、各国、日本の中でも住む地域によって、それぞれのリーダーの対策や成果が可視化されて、手腕が明らかになりましたよね。うまくいっているところ、そうでないところ……いったいこの差は何なんだろう?と。そんななかで、何か教えられていることがあるとしたら、今までの価値観ではないものが、きっとこれからは大切になるんだろうなということ。本当に、今がチャンスなんだと思います」

眠るのも忘れて夢中になれたあの頃の気持ちを思い出して

変化の風を受け、私たちなりに――。大人世代の女性たちと一歩前に踏み出すヒントを見つける「Aging Gracefullyプロジェクト」も、2021年春、そんなムードを受けて新たなコンセプトワード《遊んじゃえ。》を掲げた。その旗振り役となるアンバサダーに就任したのが、小泉さん。まさに切実な、今の思いだ。
「日本人は真面目だから、『遊ぶ』ということに何となく罪悪感を持っているんですよね。で、こっそり夜の街で遊んで週刊誌に撮られちゃう、みたいな(笑)。一見ふざけているように感じられるかもしれないけど、遊びにはもっと広い意味があって……。コロナの間に、いかに多くの『こうでなければならない』に縛られていたかに、私たち、気づいたじゃないですか。それを思い切って取り払うことだって、立派な遊び。常識や役割より自分の楽しさを優先することで、閉じていたドアをバーン!と開いて、びっくり箱のように飛び出していける。そういう遊び心が、私たち大人にももっとあっていいし、それで世の中全体が明るくなったらうれしいですよね、と」

その実践方法はシンプルで、小泉さん曰く「迷ったら、好きな方を選ぶ」。これは意外と、大人が苦手なことだったりする。
「たとえば、服やアイテムを選ぶ時、『本当はあっちの方が可愛いし好きだけど、仕事用ならこっちだな』と選んでしまってないですか? 私自身、そういうところがあって、それは正しいかもしれないけどおもしろくないし、そうやって『選ばない』ことで逆にラクをしていたりもするんですよね。でも、コロナで状況は変わったし、当たり前の考え方からは抜け出して、もう一度選び直しをしてもいいんじゃないのかな?と。それも、ふたつのうちからひとつじゃなくて、10個も20個も並べて『さぁどれがいちばん好きだろう?』とワクワクしながら……。服にしても食べ物にしても、そういうことを大事にすれば、これから生きていくことがもっと楽しくなるんじゃないかって」

そもそも「遊び」は、私たちの得意中の得意だったはず。今より少し年若い頃は、好きなものに夢中になって時間を忘れることなんか、思えば、お手のものだった。
「昔は、忙しくてもテレビやラジオの深夜の生放送を観たり聴いたりしてましたよね。今日は疲れたなぁ、という時でも『明日もあるからお風呂に入って準備して早く寝なきゃ』と思ってなかなか眠れないでいるのと、ちょっと寝不足になってもいいから好きな映画を1本見て心に栄養を補給してから寝るのと、どっちの目覚めがいいと思う? たぶん短い睡眠でも、後者のほうがパッと元気に起きられるような気がするんですよ。それでもう1日がんばって、翌日ぐっすり寝ればいい。そんなふうに臨機応変に自分の24時間を使おうよ、って思いますね。忙しさにナーバスになるんじゃなくて、その忙しい1日1日に何を発見して、どうおもしろく過ごすか、と考えながら」

時代が教えてくれた、新しいつながりを感じながら

残念ながら、感染症の流行はそう簡単には収まりそうになく、社会生活上の様ざまな制約からはなかなか自由になれない日々。それでも、おもしろいことを探して楽しむのが小泉さん流。配信ライブなど、新しい形態のエンターテインメントも、積極的に“遊んで”いる。
「音楽も演劇もやるなら生で対峙して、と思ってましたけど、やってみると結局、同じ時間を共有する楽しさは、生でも配信でも変わらないんだなと思いました。近くても遠くても、皆がその時間にスマホやパソコン、テレビの前に集まって一緒にワクワクできて、しかもチャットなんかも楽しめたりして。SNSが普及してからは、そういうつながりが見えやすくなりましたよね。コロナが終わっても、配信は配信で定期的に続けられるだろうし、この先、コロナが収束して、またみんなが集まれる時が来たら、それこそいよいよエンターテインメントや文化芸術の出番になるわけだから……。本当、私たち大人がまず遊んで見せないと!って思いますね。大人が引っ張って、若い人に自由にやらせてあげないと、このまま楽しい文化がすたれて終わっちゃいますから」

遊びを通じて、自由を獲得する。2021年の革命は、まだまだこれからが本番。そして来年には、小泉さんはデビュー40周年(!)という、輝かしい到達点を迎える。
「これまでもそうでしたけど、周年の時には、私、ちゃんと責任を持とうと思ってて(笑)。今、いろいろと企んでいます。この間も同業の友人から『40周年に思いついたことがあるんですけど、企画書作ってもいいですか?』って。フフフ。みんな、おもしろいことをやりたいんですよね。いいよね、大人が遊んでるところ、どんどん見せていこう! 私もやりますので、どうぞ皆さんもご一緒に」

板谷由夏が長男のお受験で学んだこと「猛烈に自分を叱咤したくなった」[インタビュー]

4年目の「Aging Gracefully」小泉今日子さんが新アンバサダーに!

年齢を重ねるごとに喜びを増し、自由になる。そんな女性たちを応援するプロジェクトに、最強のリーダーが誕生します。新聞広告は4月27日の朝日新聞朝刊に掲載。2021年のAging Gracefullyプロジェクトにご期待ください!

https://aginggracefully.asahi.com/

[南果歩]米国でのドラマ撮影がクランクアップ! 離婚からの3年間を振り返る

[安田成美]コロナ禍で子どもが帰国 成長した子どもとの幸せなおうち時間|インタビュー

『GLOW』掲載の広告撮影の舞台裏をレポート

[小泉今日子]デビューから40周年! 遊び心を持つために「迷ったら好きな方を選ぶ」|インタビュー

▲コンセプトは“大人の遊び心”。ぐっとヴィヴィッド&モードなスタイルも「今の時代はこれくらい鮮やかな方が、気分ですよね」と小泉さん。

[小泉今日子]デビューから40周年! 遊び心を持つために「迷ったら好きな方を選ぶ」|インタビュー

▲スプレーの中からお花? ユニークで楽しい広告に1年間、ぜひご注目を。

[小泉今日子]デビューから40周年! 遊び心を持つために「迷ったら好きな方を選ぶ」|インタビュー

[小泉今日子]デビューから40周年! 遊び心を持つために「迷ったら好きな方を選ぶ」|インタビュー

▲生花による装飾を担当したフラワースタイリスト・花泥棒(Instagram:@kono87dorobou)さん特製のブーケで「お疲れさまでした!」

女優・長澤まさみが語る、オトナ論。| インタビュー

PROFILE/小泉今日子(こいずみ・きょうこ)

1966年神奈川県生まれ。歌手、俳優業に加え、近年は映画や演劇のプロデューサーとしても精力的に活動。心に沁みるエッセイにも定評がある。4/23から5/5まで(一部中止になりました)東京・下北沢の本多劇場で舞台『向こうの果て』に出演。

『GLOW』最新号を購入する!

宝島社公式通販サイト「宝島チャンネル」なら電話注文もOK!  詳しくはこちらをクリック
【TEL】0120-203-760
【受付時間】9:00~18:00(土日祝日を除く)

 

女優・宮沢りえが語る、岐路に立たされたときの乗り越え方【ロングインタビュー】

 

撮影=YUJI TAKEUCHI〈BALLPARK〉
スタイリング=井阪 恵〈dynamic〉
ヘア&メイク=野田智子
撮影協力=SOLSO PARK
取材・文=大谷道子
GLOW 2021年6月号

※ 画像・文章の無断転載はご遠慮ください

WEB編集=FASHION BOX

RELATED CONTENTS

関連コンテンツ