菅野美穂 × 梨花のスペシャルガールズトーク! プライベートで親交のある二人がメディア初対談

菅野美穂 × 梨花のスペシャルガールズトーク! プライベートで親交のある二人がメディア初対談

菅野美穂 × 梨花のスペシャルガールズトーク!

『オトナミューズ』7月号で表紙に初登場した国民的女優・菅野美穂さん。ここでは梨花さんとの豪華対談をお届け。ハワイで出会ったというお二人、公の場に揃って登場するのは何と初! 女優にモデル、それぞれの分野でトップを極めた最強の二人による勇気100%のトークをどうぞ。

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10年ぶり主演映画が話題の女優・菅野美穂が初夏のモノトーンコーデで魅了!!

 

女優とモデル。畑の違う二人の共通項は、
“やんちゃな息子”を持つ働くママ

菅野美穂 × 梨花のスペシャルガールズトーク! プライベートで親交のある二人がメディア初対談
菅野さん:シャツドレス¥72,600(エブール フォー ロンハーマン/ロンハーマン)、イヤリング¥825,000、ネックレス¥357,500、リング¥668,800(全てTASAKI)、シューズ¥95,700(ジミー チュウ)、ベルトはスタイリスト私物 梨花さん:ドレス¥66,000(マメ クロゴウチ)、ピアス¥720,500、ダブルフィンガーリング¥469,700(共にTASAKI)、シューズ¥140,800(ジミー チュウ)

梨花 私たちマキさん(編集部注 ハワイ在住の敏腕コーディネーター、マキ・コニクソンさん。今回の企画の仕掛け人!)を介して知り合ったんだけど、ハワイでしか会ったことがなくて。こうして日本で会うのが新鮮だね。

菅野 そうなんです。ハワイでお互いの家族だけで鍋を囲みましたね(笑)。

梨花 当時、美穂ちゃんはまだ下のお子さんが生まれてなかったよね? 私たち家族だけで食事をして。うちの夫と「これは大変な光景だぞ」なんて言ってたの。そのときに夫が美穂ちゃんを「いい意味で芸能人っぽくない」と。緊張で何を食べたか分からなくなっちゃうことなんてなくて、すごく美味しくゴハンを食べられたのが印象に残ってる。

菅野 私は当時、息子がやんちゃになってきてすごく手を焼いていたんですね。そんなときに梨花さんから、前向きになれるようなお話をたくさん聞かせていただけて心が軽くなったんですよ。

梨花 うちの子がやんちゃっていうと、「あぁ、なるほど~」ってなりがちなんだけど、ところが美穂ちゃんの息子くんも負けず劣らずのやんちゃぶりでね(笑)。

菅野 行く先々で本当に大変でした。でも、梨花さんが「今が一番可愛いから」と言ってくださって。それに息子同士に共通点が多いのも発覚したんですよね。

梨花 そうそう! 私の息子の鼻の付け根のところに血管が浮いているんだけど、美穂ちゃんの子にもうっすらあって。そういう子は気が強いらしいよって。

菅野 つむじも2コありましたよね?

梨花 そう。つむじが2コある子も気が強いんだって。うちが両方共当てはまっていると思ったら……ね?

菅野 そうなんです(笑)、うちの子も生まれたときからつむじが2つで。梨花さんが、息子のことも気にかけてくれて、いい意味ですごくフラットに接してもらったのが嬉しかったんです。

梨花 子どもにも当然それぞれ個性があるんだけど、おとなしめな子を育てている人がうちの息子を見て、「この子、どうしたのかしら?」なんて驚かれたらどうしようって私自身も心配になったことがあったの。その不安も分かっているつもりなのでフラットに接することができたんだと思う。

菅野 息子は抱っこばかりで歩かない子だったけど、マキさんには「今だけだよ、美穂ちゃん」なんて励まされたこともありましたね。当時の私は、「その今がいつまで続くのかを知りたい」と思ってました(笑)。

梨花 分かる! “魔の2歳”が2歳を過ぎたはずなのにまったく終わる気配がない。

菅野 むしろ3歳でさらにパワーアップするんですよね。たしかにハワイでの思い出を振り返ると、今はだっこをねだられることもなくなって、子どもって成長しているんだなって実感します。

 

“こういうインタビューって、お互い今まで何度も受けてきたと思うの。
でも、母親になると聞かれなくてもつい子育ての話をしちゃったりしない?”(梨花さん)

梨花 ふと思ったんだけど、こういうインタビューってお互い今までに何度も受けてきたと思うの。私はモデルとして、美穂ちゃんは女優として。でも、母親になると聞かれてもいないのに、つい子育ての話をしちゃったりしない?

菅野 たしかに子育ての話を避けて通れなくなっていますね。でも以前より、子育てが始まってからのほうがプライベートの話をするのが怖くなくなりました。逆にセラピーみたいになっているくらいで。

普段、子どものペースに振り回されっぱなしだから、自分がどう感じているのか、どう思っているのか答えを出さないまま、モヤモヤした状態で通り過ぎてしまいがち。こういう機会に自分の思いを言葉にすることで気付かされることが多いです。

 

表舞台の自分と母としての自分。
40代になった今も試行錯誤は続く

梨花 女優さんって芸能の中で最も私生活が想像できない人たちっていうイメージがあったのだけど、美穂ちゃんを見ていると普通の人だなって思う部分もあるの。でも、仕事はどうしてる?

私は現場に子どもを連れて行ったりしたこともあったけど、モデルとしての自分のスイッチを入れられなくて。女優さんは役作りとか台詞を覚えたりもあると思うけど、現場でだけ女優に切り替える感覚なのかな?

菅野 家に帰ってきてしまうと、今のところは母でしかないですね。この間、二人目が生まれてから初めての連続ドラマが終わったんですが、やってもやっても常に台詞を覚えられているのかが不安でした。同時に「子どもの支度をしなきゃ」と日々の準備もあるし、頭の中がずっと慌ただしかったですね。夫と二人でやっていても、忙しさがさらに上回っていく毎日で。

梨花 女優・菅野美穂として生きていく上で譲れないことって少なからずあると思うんだけど、お母さんになった今でも変わらずに持ち続けられている?

菅野 女優としてこうありたいと目標や理想があったはずなのに、子育てが始まってみると「あれ、どうだったっけ?」と吹き飛ぶくらい子育てが強烈で。今は、こういう女優になりたいというよりも、「これから先どうなっていくんだろう、私」というほうが正直強いですね。

育児があまりにも強烈な経験だから、今後の演技に生かされるなという期待はしています。いわゆる昭和の名女優といわれる方たちは、未婚の人が多かったみたいです。演技の上だけで“お母さん”として生きていらっしゃった。今の時代は、結婚も出産もどちらの道も選べるけど、それぞれで大変なことはあるんだなと実感しました。選択の自由があるというだけでいい時代だと思いますが。

業界は違っても、梨花さんのような先輩たちが作ってくださった道。ママになっても表紙を飾れるという新しい価値観は、梨花さんがモデルとして他の人には真似できないキャリアで生み出したものですから。きっと常にご自身に問いかけ続けて歩んできたんだろうなって。

梨花 美穂ちゃんの話を聞いていて気付いたのは、私は子どもファーストと言いながらも、同時に“モデル・梨花”を今後どうしていったらいいのかを考えていて、常に自問自答しているなって。

きっとモデル・梨花は私にとって“長女”なんだろうね。等身大とかありのままがいいと周りから言われてた時代もあったけれど、ちょっと背伸びをして“こうありたい梨花”を育ててきた感覚があるの。だから、痩せなくてもいい、人は外見じゃないとは言いながらも、モデルとして納得できるクオリティに対してはシビアにキープしなきゃいけないなって。

 

“梨花さんは今だけじゃなくて、常に先を見据えているイメージ。
その姿に夢をもらっています”(菅野さん)

菅野 梨花さんはパッションというか、今何をしたいのか? 今何をするべきなんだろう? と、自分の心の動きにすごく敏感な人なんだと思います。反対に私はなるべく感じないようにしてきたタイプかも。

梨花 なんで、なんで?

菅野 感じ過ぎると辛くないですか?

梨花 たしかに疲れるかも……。心の動きを感じないようにするって、私にしてみればびっくりするぐらい新しい考え方。

菅野 自分がどうしたいかが二の次になってるんです。仕事も含めて生きていく以上は、誰かしらと関わっていくじゃないですか。理想は自分も大事にしながら、周りも大事にすること。

でも、特に子育てをし始めてからは自分の思いよりも、子どもの親として周りを尊重するみたいなところもあって。芸能界にいることで、そういう社会的な経験を後回しにしてきたなと。子育てをする中で直面しています。

梨花 この景色、知らないってなるよね(笑)。最近、次に何をしたいのかを考えるとき、残りの人生を考えるようになってきたの。そのときに芸能界という特殊な世界の中で死んでいくよりも、今の私や美穂ちゃんのように、子育てを通して戸惑いながらも当たり前の経験や感情を知って死ぬほうが穏やかでいいなとか考えたりしてる。

菅野 私、大人になったら経験値が増えた分、生きるのが楽になるのかなと思ってたんです。ところが40代になったらなったで、次々に新しい試練がやってきて全然楽にならない。

でも、梨花さんが今だけじゃなくて、常に先を見据えている姿を見ると、夢があるなぁって勇気をもらえます。ご自身のブランドを始めたときも、息子さんのためにハワイに移住をしたときも。決断の潔さにいつも驚かされました。

 

“モヤモヤと悩むくらいなら、壊してでも前に進んだほうがいい。
追い詰められたときの底力は本物”(梨花さん)

梨花 本来の性格は、石橋を叩いたのに渡らないくらい慎重なの。でも、怖がりだからこそ思いきって壊しちゃう選択をするときもある。結局、モヤモヤしたり、悩んでいるぐらいの、その程度のエネルギーでは何もやり遂げられるわけがないから。

今はコロナ禍だからまた状況が違うんだけど、あるときOLさんから会社をやめたいという悩み相談を受けたことがあって、「やめちゃいな」と言ったの。やめたいならやめればいいっていう単純な理由じゃなくて、モヤモヤしている人には何も成し得られないから。

もし会社をやめて後悔したとしても、そのときに掻き立てられるエネルギーで次に進めばいい。私自身がそうなの。決断したあとに後悔もすることもあると思うし、不安にもなると思うけど、追い詰められたときに出た底力を信じてる。

 

自分を機嫌よくできるのは自分だけ。
年齢を重ねるほど心持ちは顔に表れる

梨花 私たち、ジャンルは違っても見られる仕事をしている以上、過去の自分と比べられるのも避けられないじゃない? 劣化しただの、太っただのってさ。

菅野 今日、久しぶりに梨花さんにお会いしたけど、キレイで本当に驚いたんです!

梨花 撮影の日程が決まったら、もう2週間前くらいから準備は始まっているから。理想はね、「明日、撮影いけます?」「全然いいですよ~。息子送ってからスタジオいきまーす!」くらいナチュラルでいたいけど、そうもいかない。余計なものを流し出したり、準備が大変なのが現実。

菅野 私は下の子が生まれてから、体調が辛くて溶岩ヨガに通っていた時期があるんです。世の中にはキレイな人がたくさんいて、「私って普通の40代だなぁ」と突きつけられたこともありました。

梨花 私はね、キレイでいるために戦い続けます。なぜなら、自分と向き合ってきた中で気付いたんだけど、自分を好きでいる条件の中に“キレイでいること”が必ず入ってくるから。朝起きたとき、30点の日もあれば、70点の日もあるけど、自分を好きでいるためにはなるべく70点を取れる生活をしなきゃいけなくて。

菅野 自分の気分をよくしてあげるためにも梨花さんにとっては大事なことなんですね。私にとってはファッションやメイクが、ちょっとだけ心を上向きにしてくれる魔法のような存在です。

梨花 もちろん全て投げ出したい日もあるし、実際もういいやって投げ出すときもあるの。でもやっぱりキレイになりたいから放り出したものを拾いにいく(笑)。それに自分のことが好きだとハッピーになれる。

菅野 30歳を過ぎてから特に、心持ちが顔に出てくるなと思うんです。持って生まれた美しさではなくて、その人なりの美しさを作っていける。梨花さんを見ていると、歳を重ねるのが怖くなくなります。

梨花 私は本来は食べることが大好きだし、テレビっ子なので、家の中で動かないでテレビを見てだらだら自分を甘やかすときもあるの。その一方で、撮影が決まったら死に物狂いで頑張る日々が始まる。その繰り返しでなんとかやってきたんだけど、最近はダメになりきったあとに体調が悪くなることが多くなっちゃって。

菅野 分かります。40代になって、楽しいことも自由になることも増えたのに、体力が追いつかないって感じる瞬間が増えてきました。

梨花 それに怠けきった後に、元に戻すのが大変になってきて、昔は3日で戻ったものが1週間かかるようになったり。怠けた分だけツケが大きくなっていく。最近は、全てにおいてきちんと生活しているほうが“トータルで楽”説が浮上してる(笑)。

菅野 私は食事もお酒も大好きなので、ここまでなら大丈夫というラインを実験しながら探ってます。梨花さんみたいにストイックにできない分、コツコツと調整。最近になって、美も積み重ねが大事だなとつくづく感じるようになりました。二人目が生まれてからしばらくは、ボディシャンプーで顔もからだも全部洗っちゃうような生活をしていたこともありましたが(笑)。

今は、移動中の車の中でシートパックをしたり、すき間にコツコツ。年齢のせいか、その積み重ねを実感しやすくなっているんです。それに化粧品も進化していて楽しいですよね。お手入れの時間を楽しむことができたら続けられますし。

梨花 年齢や取り巻く環境で心もからだも変わっていくし、振り回されることもあるけれど、自分を好きでいるためにも努力は続けていきたいですね。

 

菅野美穂 プロフィール

菅野美穂(かんの・みほ)/1977年8月22日生まれ。女優。1993年のデビュー以来、数多くの映画やドラマに出演。現在、10年ぶりの映画主演となる作品『明日の食卓』が劇場公開中。同作は6月11日より、WOWOWオンデマンド等で配信も決定。

 

梨花 プロフィール

梨花(りんか)/1973年5月21日生まれ。モデル。1992年のデビュー以降、さまざまなファッション誌の表紙を飾り、CMや広告などでも活躍。創刊時より『オトナミューズ』のカバーモデルを務める。5月号からスタートした連載「R」では“現在進行形の梨花”を発信。

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(otona MUSE 2021年7月号)

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