手指のこわばり

その「手指のしびれ・こわばり」、更年期障害の症状かも⁉ 原因と対策は?

気候・気圧の変動が激しい春は、更年期の女性が不調に陥りやすい季節。特に、昼と夜の気温差が激しい日は、体が縮こまってよけいにつらく感じることもありますよね。

まだ冷え込む春の夜に、手指の痛みやしびれ、こわばりを感じたら、要注意。冷えていることだけが理由ではなく、更年期に関わる不調かもしれません。

 

更年期に関わる手指の不調とは?

手指のこわばり

「へバーデン結節・ブシャール結節」

指の関節に痛みやしびれを感じる場合は、「へバーデン結節・ブシャール結節」が疑われる可能性が。発症が更年期の女性に多いとされ、更年期との関わりが指摘されています。

手指の関節が腫れたり、水膨れのようなものができるのが特徴で、痛みやしびれを感じるほか、手が握りづらい、蓋を開けづらいといった動作に支障を来すことも。対処療法としてはテーピングや痛み止めの服薬がありますが、関節リウマチと症状が似ているので、一度リウマチ科、膠原病科(膠原病内科)、手外科を標榜している整形外科や、形成外科を受診しましょう。

 

手指のこわばり

「バネ指・ドケルバン病」(腱鞘炎)

更年期や産後など、女性ホルモンの変動が発症のきっかけの一つと考えられている「バネ指・ドケルバン病」。骨と筋肉をつなぐ腱を包む「腱鞘」がスムーズに動かなくなり、腱と擦れ合って炎症を起こしてしまうことにより、痛みを生じます。

バネ指は、手指を伸ばそうとすると痛み、引っ掛かるような感覚があるのが特徴。また、「カクン」とバネのように伸ばそうとした指が引き戻される症状があります。ドケルバン病は、親指を内側に握って「グー」をつくり、小指側に手首をひねると、親指側の手首の外側に強い痛みが走ります。

痛みを感じたら、整形外科や形成外科を受診しましょう。バネ指は放っておくと戻らなくなることもあるので、初期症状からの受診が大切です。

 

手指のこわばり

手根管症候群

血中の女性ホルモンが減少することで発症する可能性が高まるとされる「手根管症候群」。手首には「手根管」という手のひら側にあるトンネル状の器官がありますが、そこには9つの腱と手指の感覚や運動をつかさどる正中神経が通っています。

手根管の中で腱や腱鞘が炎症を起こすと正中神経が圧迫され、親指、人差し指、中指、薬指の親指側半分のどこかに、しびれが生じます。悪化すると細かい作業がしにくくなったり、親指と人差し指で丸をつくりにくくなったりする(OKサインがつぶれたような丸になる)恐れも。早めに整形外科を受診することが肝要です。

 

更年期のセルフケアに「エクオール」

女性ホルモンの減少により現れる更年期の不調に対し、期待されている成分「エクオール」。女性ホルモンと似た働きをするとされ、更年期以降の女性が3か月摂取したことで、手指の機能や痛みの改善が見られたという結果も報告されています(※)。サプリメントなどでセルフケアとして取り入れるのも、更年期対策の一つの手です。

エクオールについて詳しくは…

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取材・文=リンネル編集部

取材協力=大塚製薬


参考:更年期ラボ

※出典:平瀬雄一, 日本女性医学学会雑誌, 25(2), 307-311, 2018 改変

 

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