ウォーキングが肝だった! 血管がよろこぶ運動習慣

ウォーキングが肝だった! 血管がよろこぶ運動習慣

突然死の約6割が心筋梗塞などの心臓の病気によって起こるといわれています。そのリスクを減らすために、動脈硬化を防ぎ、血管を若返らせる生活習慣を身につけましょう。

教えてくれたのはこの方

ウォーキングが肝だった! 血管がよろこぶ運動習慣
出典: FASHION BOX

新浪 博士(にいなみ・ひろし)先生
1962年、神奈川県出身。1987年、群馬大学医学部卒業後、東京女子医科大学大学院修了。同年、東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所に入所。アメリカ・ウェイン州立大学、オーストラリア・アルフレッド病院、オーストラリア・ロイヤルノースショア病院への留学で心臓血管外科の研究と治療に従事する。帰国後、東京女子医科大学心研循環器外科医長、東京女子医科大学心臓血管外科助教授を歴任。2004年に順天堂大学 医学部心臓血管外科助教授に就任し、当時の天皇陛下(現在の上皇)の心臓手術を行った天野篤教授のパートナーとして活躍。埼玉医科大学 心臓血管外科教授を経て、2017年より東京女子医科大学 心臓血管外科の主任教授に就任。現在、年間300症例もの心臓血管外科手術を手がけている。

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血管を若返らせるためには、ウォーキングが欠かせない

血管自らに一酸化窒素を分泌してもらう条件は、体の深層にある太い動脈血管に刺激を与えること。動脈血管の多くは、筋肉によって覆い隠されていますから、筋肉を使う運動がとても重要です。

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ウォーキングで血管しなやか成分・一酸化窒素を発生!
ウォーキングをすることで、血流がアップし、体のすみずみをまで酸素が運ばれます。また、動脈に刺激が与えられて、血管をしなやかにする一酸化窒素がたくさん発生します。

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血管に一番いいのは、ウォーキングを代表とした有酸素運動です。ただし、歩けば歩くほど健康になるわけではありません。また、運動の強度を上げてジョギングやマラソンをしたいと考える人がいるかもしれませんが、息が切れるほどの運動は血管には逆効果。活性酸素の影響で血管の老化速度を早めてしまいます。運動習慣のあまりない中高年の場合は、激しい運動で体が故障するリスクも高いので、早足を交ぜた中強度のウォーキングぐらいが健康にはちょうどいいのです。ちなみに中強度とは、会話はできるけれど歌は歌えないくらいの運動強度です。

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1日8000歩/中強度の運動20分で万病を予防!

1日の歩数と病気の因果関係を調べた有名な研究「中之条研究」。1日8000歩を歩けば、恐い血管病の予防に有効であると考えられています。

血管事故は午前中に多いので、午後の運動が◎

循環器疾患を研究してきたフラミンガム研究によると、血管病のひとつである脳卒中は午前中に起きるケースが多いことが報告されています。朝は気持ちがいいですが、起床後1〜2時間は、心臓や血管への負担も大きいので、運動は午後からにしましょう。

血管のためには「1日8000歩を歩き、その中に中強度の活動20分があればいい」です。これにより、動脈硬化や高血圧、心疾患、脳卒中など血管の大病を予防できることがわかったのです。もちろん、このデータは65歳以上を対象としたもの。若い人は、さらに運動量を増やす必要があるでしょう。

血管を若返らせるためには、まず、歩く習慣をつけること。そして慣れてきたら中強度の運動を意識して加えることです。

(抜粋)

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TJ MOOK『心臓血管外科の名医が教える切れない! 詰まらない! 血管ほぐし』
監修:新浪博士

編集・原稿:油野 崇、奥津圭介
イラスト:石山綾子
写真:小島 昇(小島昇写真事務所)
WEB編集:FASHION BOX
TJ MOOK『心臓血管外科の名医が教える切れない! 詰まらない! 血管ほぐし』
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