女性の心の代弁者、人気作家LiLyの連載「ここからは、オトナのはなし」。赤裸々に語られる等身大の女性の結婚、恋愛、仕事、夫婦、セックス……。キラキラしたものとは違ったリアルなオトナの女性の姿がここに。
☆前回の記事はコチラ→「初サーフィンと人生の共通点【ここからは、オトナのはなし】」
今だ！と思う波がきたら必ず乗ること。幸運を掴む第一歩として、最重要なこと
ちなみに、人生とサーフィンの共通点を体感して大満足してしまった私は、それ以来サーフィンのサの字にも近づいていない（笑）。だけどあれは、最高に気持ちがよかった体験型のハワイのお土産。
ひんやりと冷たいクレイパックをされながら海を思い出していたら、Mさんの声がする。
「お恥ずかしい話なんだけど、本当に勢いだけで始めちゃったから、資金が完全に底をつくっていう大ピンチが何度かあったのよ。一度はもう、これはサロンをたたむ決断をすることが正しいんじゃないかってくらいの。でもね、これは本当に不思議なんだけど、もうダメだ！！って時にパッと1本の電話が入ったの。
美容を仕事にする前にフリーランスでディスプレイの仕事をしていた時期があったんだけど、十年くらいのブランクがあるにもかかわらず突然その仕事依頼の電話だったのよ。そこでギリッギリのところでまとまったお金が入って、ここを残すことができたの。
あれは本当にビックリした……。けど、そういうことってあるよね！？こういうことを言葉にすると、へんな人だと思われそうなんだけど、なんかこう、大きな力に守られてるって感じたのよ」
クレイパックの下で鳥肌が立ちそうだった。わかるから、だ。経験したことがあるから、だ。これを偶然と呼ぶにはあまりにも出来すぎている、と感じる特別な出来事って稀にある。
人柄と幸運はリンクし合いながら良いエネルギー循環をつくりあげ、実力へと育ってゆく
大きな力に守られている、とMさんはその体感を言葉にした。私はそういう時、あぁ神様に愛されている、と心から感じる。
「運が良くなるって、とてもとても有難いこと」
運が悪くなる恐ろしさについて母が昔言ったセリフを、今の私が運の良さに置き換えて変換させるとこうなる。有ることが難しい、と書いてありがたい。そして運の良さもやはり母が言っていた通り、日々の言動の積み重ねが導くもの。
「そんなこんなで、もうすぐここも始めてから15年！こうして、リリちゃんと知り合えたこともラッキーだって思ってるんだよ」と、ホンネであることが伝わる優しい言葉を口にするMさんだからこそ、顧客ゼロスタートからの15周年。
人柄と幸運はそのようにリンクし合いながら良いエネルギー循環をつくりあげ、それが実力と呼ばれるものへと育ってゆく。
脳内でそうまとめながらMさんに手渡された鏡を見たら肌がピカピカになっていて、「ウンウン、すべてがイイネ！」と私は大満足で頷いた（誰）。
ちなみにこれはステマでもなんでもないが、もし私がこの文章を読んでいたとしたら気になると思うので、明記すると化粧品の名はエンビロン。いつまでもあまりにも肌が若い同年代の某有名スタイリストに「ねぇ、なにしてるのか正直に教えなさいよ、私もそれやるから」と聞いたら「秘密でもなんでもないよ（笑）」と教えてくれた。
「資格を持っている人しか買えない化粧品で、強いから少しずつ肌を慣らしていかなきゃいけないの。私は数年前から使ってるから、もうレベル5。最初は1から始めるの」「ッ！！燃える！！（すでにめっちゃ出遅れてる私なに？早く教えなさいよ！レベルがあるなんて、そんなの燃える！！）」
——という流れでその日のうちに紹介されたMさんのエステを予約した。現在、私はレベル4（フッ！）。とても良い！オススメです。
〈続く〉
【Profile】LiLy／作家
作家。81年神奈川県出身。蠍座。N.Y.、フロリダでの海外生活を経て上智大学卒。著作多数。この連載からの最新刊『目もと隠して、オトナのはなし』（宝島社）が好評発売中！プライベートでは2児の母。
（otona MUSE編集部）
text : LiLy
illust : ekore
edit : Satoko Ishikawa[vivace], FASHION BOX
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