激痛や吐き気でツラい生理痛が鎮痛剤いらずに! 薬剤師が教える対処法

激痛や吐き気でツラい生理痛が鎮痛剤いらずに! 薬剤師が教える対処法

生理がくるたびに襲ってくる辛い痛み。生理を迎えるのが憂鬱になってしまいますよね。
鎮痛剤を飲めば一時的に改善するけれど、このまま毎月、薬を飲み続けて本当によいのかなと漠然とした不安を抱えていませんか?
実は生理痛の対策は、鎮痛剤を服用することだけではありません。
生理時の腹痛の原因と、根本的に改善する方法について、「あんしん漢方」の薬剤師、山田桂子先生に教えてもらいました。

生理のたびに襲う下腹部の鈍痛やキリキリした痛み……原因は?

生理痛が起こる代表的な原因は主に3つあります。

1つ目は、プロスタグランジンという物質によるもの。プロスタグランジンは、生理時に子宮を収縮させ経血を外に排泄するために分泌されます。
ですが、このプロスタグランジンが過剰に分泌されてしまうと、子宮が過度に収縮してしまい、下腹部痛や腰痛といった痛みの原因になってしまうのです。

2つ目は、女性の大敵である「冷え」です。
慢性的に身体が冷えている状態では、子宮周りの血行が悪くなってしまいます。そうすると、プロスタグランジンが骨盤内で滞り、痛みを強く感じてしまうのです。
特に生理期間中は生理前よりも体温が下がるため、冷え対策をより意識する必要があります。

3つ目は、ストレスによるホルモンバランス・自律神経の乱れです。
特に自律神経の乱れは、体温を調節する働きにも影響を与えてしまい、身体も冷えやすくなってしまいます。ストレスは生理痛の大敵でもあるのです。

 

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この生理痛を今すぐ和らげたい! 対処法4選

お腹を温める

この生理痛を今すぐ和らげたい! 対処法4選

お腹周りが冷えていると、血流が悪くなり生理痛を悪化させる原因になります。
特に下腹部を中心に、カイロや湯たんぽ、膝掛けなどを使い、こまめに温めましょう。温めることで、血流がよくなり痛みを緩和することができます。

 

身体を締めつけない下着や服装を選ぶ

生理期間は、プロスタグランジンの影響もあり、いつもより血管が収縮している状態です。この状態で身体を締めつける下着やジーンズなどを身に着けると、更に血流を悪化させてしまいます。なるべくゆったりとした服装を心がけましょう。

 

ヨガやストレッチなどで体を動かす

ヨガやストレッチなど体を動かす

生理期間中は無理せず身体を休めて過ごすことが大切です。
ただ、ゆったりと深い呼吸ができるようなヨガやストレッチは自律神経のバランスを整える効果が期待できます。特に血流が滞りやすい、太ももの付け根や腰周りをゆっくりと動かしてみましょう。適度に身体を動かすことで血流が整うだけでなく、ストレス発散にも効果的です。

 

鎮痛剤で痛みを緩和

生理痛が辛いときは、市販の鎮痛剤を服用するのも対策の一つです。
生理痛に使用する市販の鎮痛剤は「非ステロイド性抗炎症剤(NSAIDs)」といって、プロスタグランジンの生成を抑えることで、痛みを緩和してくれる効果が期待できます。

鎮痛剤を服用するときには、使い方のポイントがあります。それは、痛みを感じたときに、なるべく早く服用することです。
痛みを我慢する時間が長いということは、それだけプロスタグランジンが大量に分泌されていることになり、鎮痛効果を感じるまでに時間がかかってしまいます。

また、日常生活に支障をきたすほどの痛みが毎月起こる場合、子宮筋腫や子宮内膜症などの病気が隠れている場合もあります。一度婦人科で受診をしましょう。

 

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生理痛を根本的に解消したい方は漢方で体質改善を目指すのも有効

「鎮痛剤は副作用が心配」
「ずっと鎮痛剤を飲み続けなくてはいけないのだろうかと不安」

そんなお悩みをお持ちの方におすすめなのが、漢方薬です。
漢方薬は、自然の植物や鉱物を用いた生薬を組み合わせた薬です。そのため、一般的には西洋薬よりも副作用が少ないと言われており、体質に合っていれば高い効果を得られます。
漢方薬が得意なのは、身体に備わっている「内なる治癒力」を高めること。体質を変え、今よりも健康な状態を目指せるのです。毎日続けて服用することで、長年、悩み続けてきた症状がすっかり消えてしまった! という日がやってくるはずですよ。

また、「健康的な食事や運動を毎日続けるのは大変……」という方でも、漢方薬を使った体質改善なら、自分の症状や体質に合うものを毎日飲むだけなので、気軽に続けることができるという点もメリットです。

生理痛を根本的に解消したい方は漢方で体質改善を目指すのも有効

以前、毎月寝込んでしまうほどの生理痛に加え、慢性的な冷えやむくみ、肩こりにも悩んでいた35歳の女性が、「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」を服用したところ、2週間後には身体がポカポカ温まるのを実感し、服用後に迎えた生理のときは、痛みから解放され、寝込まずに過ごすことができたという症例もあります。

 

では、生理痛に使用される代表的な漢方薬を3つご紹介します。

頭痛や肩こりなどもあり、冷えやのぼせを伴う方:桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

滞った血を巡らせて、血行をよくすることで、生理痛を改善します。

 

ストレスがあり、生理時にイライラや精神不安を伴う方:加味逍遙散(かみしょうようさん)

血の巡りだけではなく、気の巡りも整えてくれることで自律神経の緊張を緩和し、生理痛を和らげます。

 

足の冷えやむくみがあり、貧血気味の方:当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

血を補い、余分な水を排泄します。身体を温めてくれることで血行をよくし生理痛を改善します。

 

ただし、漢方薬はその人に合っているか否かが重要なポイントです。うまく合っていないと、効果が見込めないだけでなく、副作用が起きることもあります。購入時には、漢方に詳しい医師や薬剤師等に相談するようにしましょう。

最近では、AIを活用して体質に合った漢方薬をプロに選んでもらえる「あんしん漢方(オンラインAI漢方)」というサービスも登場しているので、利用してみるのもよいでしょう。スマホで気軽に、専門家へ個別相談することができますよ。

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腹痛体質を根本的に解決して快適な生理期間を過ごそう

腹痛体質を根本的に解決して快適な生理期間を過ごそう

生理の腹痛の原因と、日常生活でできる対策、代表的な漢方薬についてお伝えしました。
一時的に痛みを緩和させる方法だけではなく、生理痛が起こる体質をもとから改善する方法があります。

生理は女性にとって体調のバロメータです。
毎月のことだからこそ、できる範囲でよい習慣を生活に取り入れて、快適な生理期間を過ごしていきましょう!

 

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教えてくれたのは……

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
山田桂子

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 山田桂子

漢方専門薬剤師
受けた漢方相談の人数は10年間で延べ1万5,000人を超える漢方のスペシャリスト。自身も、12年間もの無月経を漢方の知恵を使って改善した経験があり、自らの体験から生理や妊活など女性の悩みや不調のサポートを得意とする。

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