スタイリスト、辻 直子さんの心を満たす服
ファッションへの意欲も意識も高い、ミューズなスタイリスト、辻直子さんにこの春のムードをリサーチ。流行を知りつつ流行に流されない、おしゃれ賢人たちの新しい着こなしは？ 狙うアイテムは？ 個性溢れる回答に、なぜか納得してしまいます。
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ベーシックなシルエットを見直したりしています
個人的には柔らかいトーンのスエットのセットアップを揃えたい。今までは合わせなかったけど、私らしく見えるスニーカーとの合わせもしたいし。私、新しいものを取り入れるとき、いつも頭の中に何人か理想のミューズがいて例えば「この人がスエットを着るなら？」って妄想して自分に落とし込んでみたり。あと、ずっとユニセックスなサイズ感のTシャツが私の主流だったけど、Tシャツの着方をスタンダードスタイルに戻したいなって思っていて。昔のプチバトーくらいの軽くからだに沿うサイズに。そこに2タック3タックのスラックス系の男っぽい、けれどキレイな仕立てのパンツで、ミュールをはいて、今の時期ならルーズなステンカラーコートで。色で遊ぶことも忘れずに。器や家具にも興味は湧くけれど、洋服への興味が尽きることはないんです。でも毎日マスクをつけておしゃれをするのって、結構バランスが難しい。だからこそちょっと華美なドレスを着たりもします。今、それぞれが選んでいく時代って気がしますね。だから守りに入る人がいても、攻めてる人がいてもいい。とにかく思いっきり、自分の好きを選びましょ！
理想のミューズに頭の中で着てもらう
女優のローレン・ハットンはずっと憧れ。70年代がもともと好きで。立場のある方のコンサバも好きだけれど、それだけじゃないキャロリンの着こなしも素敵ですよね。ゼンデイヤはまだお若い女優さんですが、顔もからだも全部好き。柔軟性のある、何にでもなれそうなところが。
基本のTシャツを自分らしいサイズに
このところビッグシルエットのTシャツが主流だったけれど、つかず離れずのシルエットにそろそろ戻そうかなと思っています。
ゴールドのゴツめジュエリーを
ここ1年くらい、結構ボリュームがあるゴールドのバングルやネックレスが好きになって。わりとよくドーンと着けています。
キレイ色のスエットをセットアップで
グレーやベージュではなく柔らかい色。Tシャツ感覚で、なんだろう、90年代の雑誌ポパイみたいな雰囲気で着たいですね。
ボッテガ・ヴェネタの色がたまらない
最近のボッテガ・ヴェネタの色出しって、他には絶対にないと思うんです。今季は白みの入ったパープルとか、柔らかい中間色で。ミュールとかバッグとか、アクセサリーも豊富。こういう明るい色を、普段の着こなしに取り入れたい気分なんです。
ミニボトム、探しています
最近、ミニボトムばっかりチェックしてます。スカートがもともと大好きでいつも探しているんだけど、目につきますね。
辻 直子さんプロフィール
女性らしく気品のあるスタイリングに定評があり、大人ファッション誌で高い支持を得るスタイリスト。コンサバをベースと言いつつTシャツが好きなど、一筋縄ではいかない美学も魅力。世界観が垣間見えるインスタ @naoko.ts もぜひチェックを。
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photograph_TISCH[UM](model), TETSUYA MINAGAWA(still), AFLO, Getty Images
styling_NAOKO TSUJI
hair & make-up_MIKAKO KIKUCHI[TRON]
model_RENA TAKESHITA
（otona MUSE 2021年4月号）
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