折れない心で自分を守る! レジリエンスの育み方
自然災害や長く続くコロナ禍の影響で心が疲れている方も多いかもしれません。つらいことがあったときになかなか立ち直れない、そんな自分を「心が弱い」と責める必要はありません。レジリエンス(心の回復力)を育んで、ストレスから心を守りましょう。精神科医で臨床心理士の白川美也子先生がレジリエンスについて詳しく解説します。
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つらいことに直面したときに回復する力が生きる手助けに
自然災害やコロナ禍など、自分の力ではどうにもならない困難が身近になってきた現在。それをどうとらえるのか、それぞれの心が問われる時代になっています。
「災害などで同じショックを受けても、そこから徐々に回復していく人と、回復できずに深く落ち込んでいく人でその後の生活が大きく分かれます。そこで問われるのがレジリエンス(心の回復力)です」と、白川先生。
つらい体験をすると、人の心は逃げたり、闘ったり、凍りついたりしてそれに反応します。多くの場合、ストレスは跳ね返されて心は元の状態に戻ります。こうした回復力を、レジリエンスといいます。しかし、限度を超えたストレスを受けると、心の状態はひずんだままで戻らなくなり、日常生活に支障をきたしてしまうのです。そうならないためにも、レジリエンスを育てることが大切。一度傷を負っても、レジリエンスを発揮すれば、心は元に戻るのです。
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<What is “RESILIENCE”?>そもそも“レジリエンス”とは?
バネが戻るのがストレス、戻らないのはトラウマ
心をバネだと考えます。バネは伸びたり縮んだりしますが、縮んだバネが元に戻らなければ、本来の役割を果たせません。ストレスがかかってバネが縮んでも、時間が経つと元に戻る力をレジリエンスといいます。元に戻るかどうかは、よくある体験なのか、命にかかわる過酷な体験かによっても異なりますし、誰かに無視されるなど小さな体験も、くり返すことで元に戻らない原因になりえます。
レジリエンスは成長過程で決まる
同じような体験をしてもレジリエンスが発揮されるかどうかは人によって違います。「レジリエンスは、成長する過程での親との関係、経済環境などの社会的要因、病弱かどうかなどの身体的な要因など、外的な要因によっても左右されます」。あなたの心の問題だけではないので、今レジリエンスが低くても、自分を責める必要はありません。
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教えてくれたのは……白川美也子(しらかわ・みやこ)先生
【PROFILE】
精神科医、臨床心理士。こころとからだ・光の花クリニック院長。被災者支援や、虐待、DV被害者の臨床支援に携わる。『トラウマのことがわかる本』(講談社)ほか著書多数。
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illustration:Hanako Yamada
edit & text:Hanako Yamamoto
(リンネル 2021年6月号)
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