シワ、たるみの原因、実は骨!? 骨の健康が美しさをつくるカギ
女性ホルモンのバランスが乱れやすい50代。骨密度が急激に低下して、エイジングにも影響を与えていることをご存じですか? 美しい毎日のために、骨の健康について考えてみましょう。ゆりクリニック院長の矢吹有里先生にお話をお聞きしました。
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1:50代から急激に骨密度は低下。骨粗鬆症リスクが上がる
大人世代になると、骨折する人や骨粗鬆症になる人が増えるなど、骨のもろさを感じやすくなります。
「骨は壊れて新たにつくられるという代謝を繰り返すものですが、40代になると骨からカルシウムが溶け出すのを抑制する働きがあるエストロゲンの分泌が減少し始めます。すると、骨が壊れるスピードが速まり、新たに骨をつくるスピードが追いつかなくなってしまいます」と矢吹先生。
その結果、骨がもろくなり、閉経前後から、骨粗鬆症になるリスクがどんどん上がっていくのだそう。減り始めてしまった骨密度、キープすることはできるのでしょうか?
「骨密度は成長期の栄養や運動により20代でピークとなり、年齢とともにゆるやかに減少します。閉経前後の5年間で最も低下するので、キープするためには早めのケアが大切です」
女性の加齢による骨量の変化
2:骨密度の低下は顔面骨から始まる。たるみやシワの原因に
閉経後、急激に減少してしまう骨密度。骨折や骨粗鬆症の症状のほかにどのような変化があるのでしょう?
「骨粗鬆症は、かなり骨量が減った状態でも骨折を起こすまでは、痛みなどわかりやすい症状がないので、多くの方が骨密度の減少に気が付きません。特に50代は更年期症状をケアするほうを優先しがちで、骨のことはあとまわしになってしまうのです」と矢吹先生。
実は大人世代が骨密度の減少で最も注目すべきは、顔なのだそう。
「骨密度の低下は全身で起こりますが、頭がい骨がまず委縮し始めます。目や頬を支える上顎骨や、下あごの骨密度がダウンすることで靭帯がゆるみ、脂肪は萎縮して、目のくぼみやクマ、シワやたるみが目立つように」
つまり、50代がスキンケアだけで若々しさをキープするのは困難に。
「美しさには骨の健康が大きな影響を与えていることを知っていてほしいですね。若い頃の過ごし方なども影響しているので、下のリストから骨の状態を確認してみてください」
目と頬を支える上顎骨や下あごの骨である下顎骨の骨密度が落ちることがエイジングの悩みにつながります。目のくぼみやたるみ、シワを感じたら、骨が変化しているサイン。
セルフチェックリスト
□目のくぼみやクマ、顔のシワが目立つようになってきた
□若い頃、極端なダイエットをしていた
□運動が嫌い
□子どもの頃食べ物の好き嫌いが多かった
□紫外線ケアを徹底している
□身長が縮んできた
□身近な身内に、骨粗鬆症や腰の曲がった人がいる
3:骨は3~4年で生まれ変わる。骨密度を減らさない習慣を
「年齢とともに骨密度は減りますが、骨はじっと動かないわけではなく、新陳代謝を繰り返して3~4年で生まれ変わります」と矢吹先生。
骨には「骨をこわす細胞(破骨細胞」と「骨をつくる細胞(骨芽細胞)」があり、このふたつの細胞の働きにより、年齢に関係なく、古くなった骨を若返らせることができます。
「大人世代が骨密度を若い頃と同じように増やすことは難しいけれど、少しでも骨密度を下げないように意識して、丈夫な骨に生まれ変わらせることが大事になってきます」
健康な骨を維持するためには、日頃の生活習慣で、骨の代謝を促すことが大切に。
「体を支える骨がしっかりしていれば、美しく健康的に生活できます。食生活や運動など、身近なところから骨によいことを始めてみましょう」
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教えてくれたのは……ゆりクリニック 院長 矢吹有里先生
【PROFILE】
整形外科医として23年間治療にあたるなか、閉経後の女性に多い骨粗鬆症による骨折を目の当たりに。強い骨づくりで健康寿命を延ばし、美しさをアップする「骨美容」を提唱。
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illusutraition:Kaori Funakoshiya
text:Chie Sakuma
(大人のおしゃれ手帖 2021年11月号)
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