ガサガサかかとの原因は自己流ケア! 正しいかかとケアでつるつるに【皮膚科医監修】

ガサガサかかとの原因は自己流ケア! 正しいかかとケアでつるつるに【皮膚科医監修】

「かかとが白くてガサガサ……」
「靴下やタイツのかかとにすぐ穴が開いてしまう……」

毎年冬の季節に繰り返す、そんなトラブル。しっかりケアをしているのによくならないのなら、もしかしたら自己流のかかとケアが原因かもしれません。

その場合、正しいケアに変えることで、ツルツルかかとを手に入れられる可能性があります。

そこで今回は、かかとトラブルの原因と正しいかかとケアを皮膚科医がご紹介します。

 

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かかとのガサガサ・ひび割れはなぜ起こる?

ガサガサかかとの原因は自己流ケア! 正しいかかとケアでつるつるに【皮膚科医監修】

かかとがガサガサ・ひび割れになりやすくなる原因としては、主に「ターンオーバーの低下」「皮膚への刺激」「乾燥」の3つがあげられます。それぞれご紹介します。

 

角質のターンオーバー低下

正常な皮膚は古い皮膚が垢としてはがれて新しい皮膚に入れ変わる「ターンオーバー」を繰り返しています。そうすることで、常に皮膚を健康な状態に保つことができます。

しかし、血流で運ばれる栄養が少なくなったり、年齢を重ねたりすることによって、ターンオーバーが低下してしまうことがあります。

とくに、かかとはからだの末端部にあり、もともと血流が滞りやすいところ。年齢的変化に足の冷えや食事の偏りなどが重なると、血液で運ばれる栄養が不足して皮膚のターンオーバーが低下しやすくなります。

ターンオーバーが低下すると古い皮膚がはがれ落ちずにそのまま残るため、かかとが分厚くなりガサガサかかとになってしまうのです。

 

皮膚への刺激

かかとは全体重がかかるところであり、靴や靴下の摩擦も起こる場所。普通に生活するなかで、どうしても刺激は避けられません。

そのような外部からの強い刺激に対する皮膚の防御反応として、かかとは皮膚が分厚くなりがち。それに乾燥やターンオーバーの低下が加わると、ガサガサかかとに変化してしまいます。

 

乾燥

皮膚は皮脂腺からの皮脂の分泌によって皮脂膜を作ることで、乾燥や環境の変化から皮膚を守っています。しかし、かかとには皮膚の構造上、皮脂腺がありません。そのため、他の皮膚よりどうしても乾燥しがちです。

加齢による保水力の低下や暖房アイテムであるこたつ、ホットカーペット、床暖房、ストーブなどによって、さらに乾燥が進んでしまうことも。冬の暖房アイテムの使用は、ガサガサかかとには要注意です。

 

このようなときは病院で受診を

かかとのガサガサを放っておくと、ひび割れて強い痛みが出るようになったり、亀裂から出血を繰り返したりすることがあります。そのようなときは、皮膚科に相談しましょう。

また、ケアをしてもかかとのガサガサが治らない場合は、白癬菌(はくせんきん・いわゆる水虫)が関わっていることも。

足白癬のうち、角質増殖型というタイプは、かかとを含めた足の裏がガサガサして分厚くなる症状があらわれます。かゆみはないことが多いです。もしかして水虫かも……と思う場合は、皮膚科を受診しましょう。

 

注意! かかとのNGケア方法

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かかとが分厚くなると、どうしても削ったりむしったりしてしまいたくなりますが、かかとを削る、むしるはNG!

かかとを削ると皮膚の防御反応が働いて、皮膚は余計に分厚くなろうとします。そのため、削ることでガサガサかかとを悪化させてしまう恐れがあるのです。

とくに、お風呂上りなど、かかとが濡れているときに削ると傷ができやすくなるため避けましょう。

また、ガサガサ部分をむしると、それもかかとの傷の原因になり、ひび割れを起こすことも。心当たりがある方は、かかとケアを見直してみましょう。

 

かかとのガサガサ・ひび割れの正しいケア方法は?

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かかとのガサガサ・ひび割れは、毎日のケアで改善させることができます。ここでは、かかとの正しいケア方法をご紹介します。

 

しっかり保湿

乾燥しやすいかかとをしっかり保湿することは、とても大切なケアです。とくに入浴後はとても乾燥しやすいので、しっかり保湿しましょう。

保湿剤は、角質を柔らかくする尿素やサリチル酸などが含まれるものを使うと分厚くなった皮膚に効果的。素足でいると塗ってもすぐに取れてしまうので、保湿剤を塗ったら靴下でかかとを保護しましょう。

 

保護する

かかとへの刺激を避けるためにも、普段から靴下をはき、かかとを保護しましょう。低刺激のシルクや綿素材の靴下がおすすめです。

冬はこたつ、ホットカーペット、床暖房、ストーブなどで乾燥しやすいので、室内でも靴下をはくようにしましょう。

 

温める

かかとの冷えは血流の悪化を招き、ガサガサかかとの原因になります。そのため、かかとの冷え対策として、かかとを温めるようにしましょう。

低刺激の靴下に防寒の靴下を重ねるのもOK。また、足のマッサージも血流改善に効果的です。

 

食事や漢方など内側からのケアも大切

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かかとのガサガサには、食事や漢方などの内側からのアプローチもおすすめ。とくに、からだを温める作用や血流を改善させる作用がある食材や漢方薬は、ガサガサかかとの改善に効果的です。

以下に、内側からの乾燥対策におすすめの食材と漢方薬をご紹介します。

 

内側からのケアにおすすめの食材

かかとのガサガサを改善するには、血流をよくし、皮膚へ栄養を届けることが大切です。からだを温める食べ物や、多彩な栄養素を摂ることで、かかとの皮膚のターンオーバーも高めていけます。

からだを温める食材として「生姜」は有名ですね。また、生姜と同じ根菜類で秋から冬に旬を迎える以下の食材も、からだを温めるのに効果的な野菜です。

<からだを温める根菜類>

にんじん、かぼちゃ、大根、玉ねぎ、じゃがいも、ごぼう、れんこん

いずれも食事に取り入れやすい食材ですので、ぜひ毎日の食事にとり入れてみてください。

 

内側からのケアにおすすめの漢方薬

漢方薬のなかには、血(けつ)や気の巡りを整えて乾燥肌に作用するものもあり、かかとのガサガサ改善に役立ちます。

漢方では、肌のガサガサは血の巡りが悪くなり、皮膚全体に栄養が行き渡らないことで、皮膚の乾燥をもたらすと考えられています。そのため、血の巡りを改善する漢方薬を用いることで、乾燥からくる皮膚トラブルにアプローチするのです。

今回は、かかとのひび割れ改善のために皮膚科の治療でも使われている漢方薬をご紹介します。

 

当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)

生姜の成分が入った漢方薬です。手足などからだの末端部分を温める働きがあります。しもやけの治療にも用いられます。

 

十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)

からだの各器官に栄養を届ける血(けつ)を補う「補血薬」の生薬が含まれた漢方薬です。体力が低下しているときに血を補い体力を改善させるとともに、手足の冷えを改善させる作用もあります。

 

ただし、効果が認められている漢方薬でも、その人に合っているか否かが重要なポイントです。合わないものを服用すると、効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。服用前に、漢方に詳しい医師や薬剤師等に相談するようにしましょう。

最近では、症状と体質に合った漢方薬を漢方に精通した薬剤師に選んでもらえる「あんしん漢方(オンラインAI漢方)」という、AIを活用したオンライン相談サービスも登場しているので、利用してみるのもいいでしょう。

スマホから、専門家への個別相談を気軽に申し込むことができますよ。

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正しいケアでガサガサかかとは卒業

ガサガサかかとの原因は自己流ケア! 正しいかかとケアでつるつるに【皮膚科医監修】

ガサガサかかとの原因としては「ターンオーバーの低下」「刺激」「乾燥」の3つが考えられます。刺激や乾燥などの避けられる原因は避け、正しいケアを行いましょう。

また、かかとのガサガサが治らない場合は水虫が隠れていることもあるため、気になる方は病院を受診しましょう。

ガサガサかかとの改善策としては、「保湿」「保護」「保温」の3つを徹底することが大切。削る、むしるなどの間違ったかかとケアはNGです!

加えて、からだの内側からも根本的な対策をしていきましょう。からだを温める食材をとり入れたり、ご紹介した漢方薬を専門家に相談のうえ用いたりしてみてください。

毎日のケアで、ツルツルかかとを目指しましょう!

 

教えてくれたのは……あんしん漢方 金城 里美

教えてくれたのは……あんしん漢方 金城 里美
金城 里美

【Profile】
皮膚科医/薬剤師
東京大学薬学部卒業後、医師を目指して、東京医科歯科大学医学部に入学。
体、精神とも関わって多様にあらわれる皮膚の病態に興味を持ち、皮膚科医の道を選ぶ。卒業後、大学病院、総合病院、クリニックでの皮膚科勤務を経て、一般皮膚科から美容皮膚科まで皮膚科領域の診療を幅広く行う。
現在、総合病院の皮膚科常勤医として勤務。3児の母。
皮膚がよりよくなることで、その人の毎日がより明るくなることを目指して日々診療を行う。

●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/

 

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