めまい、頭痛、動悸など、更年期障害で起こりうる症状にはさまざまなものがあります。便秘もそのひとつ。しかし、症状に差があるのはなぜでしょうか? ここには自律神経のバランスが密接に関わっているそうです。そのつながりと原因を、順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生が解説します。
書籍『腸活にいいこと超大全』
うつ/肥満/免疫力/ダイエット/便秘解消/美肌効果/むくみ防止/肌荒れ改善/ストレス緩和/快眠/病気予防……
腸を整えれば、全身が健康になる!
<美腸メソッド100>
脳ではなく、「腸」が体をコントロールしていた!
結局、腸内環境がすべて解決してくれる!!
宝島社公式通販サイト「宝島チャンネル」なら電話注文もOK! 詳しくはこちらをクリック
【電話受付専用TEL】0120-203-760
【受付時間】9:00~18:00(土日祝日を除く)
更年期障害は男女ともに起こる! 自律神経の乱れが便秘につながることも
女性の更年期障害の主な原因は女性ホルモンの減少
病気ではないけれど、めまいや頭痛、動悸や耳鳴り、吐き気などの症状に悩まされるという場合、病院で自律神経失調症と診断されることがあります。これと同じような症状が起こるのが更年期障害です。
女性の場合の更年期障害は、一般的には40代半ば頃から、エストロゲンという女性ホルモンの分泌量が急激に減少しはじめることが原因で起こります。近年ではさらに、自律神経のバランスの乱れも関係していることがわかってきました。
更年期障害の症状差には自律神経の乱れが関係
女性ホルモンの減少は誰にでも起こりますが、更年期障害の症状は強く出る人もいればほとんど感じない人もいます。自律神経が乱れているとより症状が重くなってしまうのです。実際に症状が重い人の自律神経を測定すると、副交感神経が低いままの、典型的な自律神経失調症の状態であることがわかります。
更年期を迎えてから便秘をしやすくなってしまうことがあるのは、まさにこのため。自律神経の乱れから腸のぜん動運動が弱まってしまうのです。また生理前や生理中に便秘になりやすい場合も、やはり自律神経のバランスの乱れが関係しています。
【腸活知っ得MEMO】休んでいるのに疲れが取れないのは、自律神経が原因かも?
更年期障害でもっとも多い症状は疲労感ですが、これも自律神経の乱れが関係しています。血液の流れが悪くなることで、疲れやすい体になってしまうのです。休むだけでは治らないため、自律神経を整えることが大切です。
更年期障害は、男性にも訪れる!
最近では、更年期障害は女性だけでなく、男性にも起こることが知られるようになりました。これは、女性が女性ホルモンであるエストロゲンなどの減少によって更年期障害が起こるのと同じように、男性の場合は男性ホルモンのテストステロンが40代から急激に減少するためです。
男性の更年期障害は、40代以降、60代、70代でも起こりうるもので、女性に比べて長期間続くこともあります。
男性更年期の主な症状には、疲れやすい、イライラする、憂鬱になる、うまく眠れない、精力の低下などが見られます。
男性には閉経がないので、テストステロンの減少がはじまる時期は人によってさまざま。そしてテストステロンの分泌は、自律神経がコントロールしています。つまり、男性更年期をうまく乗り越えるコツは、自律神経にあると考えられるのです。
特に働き盛りの男性は更年期障害が現れてからも、仕事で無理を重ねてしまったり、対症療法的な薬に頼ってしまったりしがちです。長時間睡眠を取ったり、疲労回復ドリンクを飲んだりすると、若干症状は軽くなりますが、根本的な解決とは言えません。自律神経を整える習慣を積極的に取り入れましょう。
60代以降の男性の便秘は要注意
便秘は女性に多いとの印象がありますが、60代からは男性が多くなってきます。男性の方は仕事が忙しいこともあり、便秘になってもあまり病院に行かない傾向にあります。ただ、定年を迎えてから、以前から気になっていたお腹のことで病院にやってくる人が多いようです。
性別に関係なく、加齢とともに便秘の陰に病気が潜んでいる可能性も高くなっています。脳の異常によって体の動きに障害の出るパーキンソン病で、もっとも多い症状も便秘です。60代以降の便秘には注意が必要です。
【腸活知っ得MEMO】強いストレスによって自律神経が乱れれば卵巣にも悪影響が
女性ホルモンを分泌する器官である卵巣は、ストレスに弱い臓器です。強いストレスを受けたり、そのために自律神経が乱れたりすることで、卵巣も影響を受けてしまうのです。そして、女性ホルモンが減少すると考えられます。
書籍『腸活にいいこと超大全』
うつ/肥満/免疫力/ダイエット/便秘解消/美肌効果/むくみ防止/肌荒れ改善/ストレス緩和/快眠/病気予防……
腸を整えれば、全身が健康になる!
<美腸メソッド100>
脳ではなく、「腸」が体をコントロールしていた!
結局、腸内環境がすべて解決してくれる!!
宝島社公式通販サイト「宝島チャンネル」なら電話注文もOK! 詳しくはこちらをクリック
【電話受付専用TEL】0120-203-760
【受付時間】9:00~18:00(土日祝日を除く)
教えてくれたのは、小林弘幸先生
【profile】
1960 年、埼玉県生まれ。順天堂大学医学部教授。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人のコンディショニング、パフォーマンス向上の指導に関わる。おもな著書に『なぜ、「これ」は健康にいいのか?』(サンマーク出版)、『自律神経を整えるぬり絵』『聞くだけで自律神経が整うCDブック』『医者が考案した「長生きみそ汁」』(すべてアスコム)、『自律神経にいいこと超大全』(宝島社)など。
“幸せ”は腸で作られる! セロトニンを増やす生活習慣&腸内環境の改善法[順天堂大学医学部教授 監修]
朝のトイレ腸活ストレッチで快便! 「あと少しで……」を助ける運動を順天堂大学医学部教授が伝授
[過敏性腸症候群]ストレスケアだけ? 腸内環境の改善も意識を|順天堂大学医学部教授 監修
自律神経を整えたいなら片づけから! ストレスが減る整理整頓術 [順天堂大学医学部教授 監修]
寝る前の緑茶で自律神経が整う!? 熟睡&スッキリ目覚める夜習慣[順天堂大学医学部教授 監修]
編集:株式会社G.B.
イラスト:刈屋さちよ
執筆協力:池守りぜね、野田慎一、龍田昇、玉木成子、土屋みき子、陽月よつか
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
Web編集:FASHION BOX