おこぼれワイドショー Yes or No?
このゴシップ発言はアリ?ナシ?を考える社会派コラム(ウソ)。今回は、アリアナ・グランデ、グラミー前の大騒動です。
想像力不足にNO!!
LA時間2月10日に行われた第61回グラミー賞受賞式。その直前、ちょっとした騒動がアリアナ・グランデに起きていたのよね。アリアナは2部門でノミネートされ、最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム賞を無事受賞。
彼女にとって初めてのグラミー賞だったから、結果だけならハッピー。なんだけど、授賞式でのパフォーマンスをオファーされていた彼女は、ナショナル・アカデミー・オブ・レコーディング・アーツ・アンド・サイエンス(以下グラミー)側と対立して授賞式自体を欠席したの。
なぜかっていうと、パフォーマンスの曲目を巡ってのこと。グラミーは彼女が予定していた曲目に不服で、しかもそれを「準備に充分な時間がないから」と発表したの。
でも、これがアリアナ曰く「真っ赤なうそ」で、「自己表現や創造性を制限されたから」と反論ツイートをし、授賞式の欠席を決めたってわけ。
そしてもうひとつ。その騒動のちょっと前。
新曲の「7 rings」にちなんで、手に「七輪」のタトゥーを入れたのね。それをTwitterにアップするや否や、ツッコミツイートの嵐。普段から日本大好き&日本語のレッスンも受けている彼女は、日本語の先生にアドバイスを受けて「七輪」の下に「指」「♡」を入れて修正したのね。
まぁ、たしかに七輪じゃ焼肉になっちゃうんだけど、それでもやまないツッコミに辟易した彼女は、「漢字の読み書きができないのは明白よ。私にどうしてほしいっていうの?もうほとほと疲れちゃったわ」と。
しかも、日本語レッスンを辞めて、日本語を使ったツイートなどを全削除。
どちらの案件もそうなんだけど、とにかく想像力不足!こうしたら問題は解決する!っていう勝手な思いで、当事者の気持ちを考えずに言いたい放題するのって生産性ゼロよ。七輪騒動の最後にアリアナが
「みんな自分のことばかりで他の人の気持ちなんて考えないの。無意味よ」
と締めくくった気持ち、本当によ〜く分かる!グラミー賞授賞式のパフォーマンスだって、丸く収めようとだけ考えたグラミーが悪いし(アリアナの準備不足だなんて失礼な話だけど)、七輪騒動に荷担した人達だって日本語話者じゃない人に向かってやるこっちゃないわ。みんなもっと想像力を豊かによ!
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text_Masamichi Yoshihiro
illustration_Kuro Nohara
edit_Risa Sato[vivace], FASHION BOX
(sweet 2019年4月号)