プチ不調を正す温活のススメ
「冷え」は体質ではなく、体から発せられるSOS。放置すると重大な病気を誘発しかねません。今回は、女性がおさえるべき「温活の教訓」をご紹介します。
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大人世代が心得ておきたい【温活5つの教訓】
「温活」がなぜ大切なのか。取り組むときに心にとめておきたい教訓は5つ。温活は万病を予防するための体づくりと心得て継続しましょう。
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『冷え』は治療で治すものではない
「冷え」は病気になる前のシグナルであり、明確な病気ではありません。よって「冷え」を治したいといって病院に行っても明確な治療法があるわけではありません。西洋医学は病気を治すものであり、あくまでも対象は「病」です。東洋医学はそのひとの自然治癒の力を高めることで病気を防ぐ考えが基本。薬で治すものではなく自身の習慣、すなわち温活が重要になります。
「冷え」はがんの原因になる!? 絶対に知っておくべき冷えの怖さを医師が解説
『冷え』はがん細胞の大好物
体の免疫システムはすごいもので、たとえ遺伝子に傷がついても、それらは修復され、万が一がん細胞が発生しても速やかに消去する機能が備わっています。しかし冷えていると免疫システムがうまく働かなくなることがあります。がん細胞が発生し、本来であれば排除されるところが定着し、がん化する。日本人の二人に一人ががんになる時代。それらを予防する努力のひとつが温活といえます。
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加齢とともに温活を重視すべし
女性の筋肉量は40代から減少します。筋肉は熱を作り出す源であり、血流を起こす原動力でもあります。また手足の末端は冷えているのに、顔まわりは汗ばむ「冷えのぼせ」は更年期症状の代表。汗をかくから冷えていないと勘違いしやすいですが、深部は冷えています。こういった状況から、40、50代は特に体をあたためて血行をよくする努力が大切。筋肉が衰えることで起こるさまざまな影響を温活で抑えることができます。
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温活『習慣』が一番の特効薬
薬があるわけではないので、冷え取りの一番の近道は体をあたためる『習慣』です。前述したとおり、「冷え」にはさまざまなリスクが伴います。それを理解すると、薄着をしたり体を冷やす行為を避けるようになるはず。そこにプラスして靴下やレッグウォーマーであたためたり、体をあたためる食材を摂ったり。そういった温活を『習慣』にすることで、理想的な体温を保てるのです。
温活は感染症対策にも有効
コロナウイルスが心配な昨今。感染しないことはもちろんですが、何より重症化しないことが大事です。自分でできる対策として有効なことのひとつが温活です。理想的な体温で免疫力が機能すれば、発症を防ぐ可能性が高まります。また、免疫をつかさどっているリンパ球の約7割が存在する腸をあたためることで、リンパ球の動きがよくなります。
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教えてくれたのは……
東京有明医療大学
保健医療学部鍼灸学科 教授
川嶋 朗先生
【Profile】
北海道大学医学部卒業後、東京女子医科大学入局。ハーバード大学医学部マサチューセッツ総合病院、東京女子医科大学附属青山自然医療研究所クリニック所長などを経て2014年4月より現職。西洋医学だけでなく東洋医学を交えた統合医療を実践。著書に『「がん」も「うつ」も体温が低い』(KAWADE夢新書)など多数。
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(大人のおしゃれ手帖 2020年12月号)
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