石井香苗さんの「整えていく空間作り」
「STAY HOME」を経験した2020年。これほど、家での時間を考えたことはなかったかもしれません。あらためてこれからの暮らしに取り入れたいインテリアの考え方を石井佳苗さんに教えていただきました。
これからは「パーソナル」が家作りのテーマ
在宅ワークやおうち時間というライフスタイルがあたりまえになってきた今日このごろ。家族それぞれが、それぞれの時間を家で過ごすことになり、「ひとりひとりが家でどう快適に過ごすか、ということに目が向き始めている」というのは、インテリアスタイリストの石井佳苗さん。「だからこそ、家のどの場所も、自分らしく整えたいという思いが芽生え始めている」といいます。
今回、提案してくれたインテリアもまさに、「『好き』が詰まったインテリア」。「2019年から2020年の初めまでは〇〇スタイルの家とか〇〇で統一された家が求められていましたが、今は自分の『好き』を取り入れ、整えていくことがテーマ。年齢を重ねても惹かれてしまう動物のアイテムだったり、思わずクスッと笑ってしまうおかしなオブジェだったり。『今』の自分が本当に好きなものと向き合える空間を作れば、家は豊かで楽しいものになると思います」
空間を作る際のポイントは、パーソナルな家具選び。例えば3人掛けのソファをひとつではなく、ひとり掛けを3つという感覚が大事と石井さん。写真を見ても、たった2畳のスペースにそれぞれの時間が立ち上がってくるようです。
「食器も椅子もそろいではなく、バラバラだっていいんです。家族それぞれがお気に入りの道具を使うことによって、それぞれの時間が豊かになることが大切。ひとりひとりが幸せであれば、まわりにも幸せが伝播していくんです。そんな幸せな循環を生む家作りをぜひ始めてみてください」
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教えてくれたのは……
石井佳苗さん
KANAE ISHII
【プロフィール】
インテリアスタイリスト。カッシーナ・イクスシーに勤務後、独立。雑誌や書籍、ウェブサイト、広告など幅広い分野で活躍。また、自宅をDIYでセルフリノベーションして大きな話題に。著書に『Love Customizer』『DAILY LIFE』(ともにエクスナレッジ)など多数。また自身が編集長をつとめたムックに『Heima』(宝島社)。オンラインのインテリア講座も行っている。
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styling_Kanae Ishii
photograph_Yumiko Miyahama
text_Masaki Takeda
(リンネル 2021年1月号)
web edit_FASHION BOX, Saori Hidaka[vivace]