女性ホルモンって何? 糖質オフ&良質なオイルを摂ると整う理由を医師が解説!

女性ホルモンって何? 糖質オフ&良質なオイルを摂ると整う理由を医師が解説!

女性らしさを作る大事な物質として女性ホルモンがあります。ですが、女性ホルモンってどういうものかと聞かれると、詳しくわからない方も多いかもしれません。

女性ホルモンについて詳しく知れば、生理の前後のイライラ感、お肌のトラブルや生理痛など、女性ならではの体調不良を解決するのにとても役立ちます。

今回の記事では、そんな女性にとって最大の味方となる女性ホルモンについて、医師がわかりやすく解説します。

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心やからだの不調……原因は女性ホルモンの乱れかも?

心や体の不調……原因は女性ホルモンの乱れかも?

女性にとって女性ホルモンは、生理のリズムを作るなど、妊娠や出産のために大切な役割を持っています。またそれだけではなく、女性ホルモンには血管をしなやかにしたり、骨を強くしたり、肌や髪をきれいにしたり、心の状態を安定させたりといった、女性の健康にとって大切なさまざまなはたらきがあることもわかってきています。

もしもあなたが心やからだに不調を感じているのであれば、その原因は女性ホルモンの乱れにあるかもしれません。女性ホルモンについて知り、その整え方がわかれば、あなたの健康を守るためにきっと役立つことでしょう。

さて、女性ホルモンは何から作られているのでしょうか。その答えはなんと「脂肪」です。「脂肪」の中の「コレステロール」という物質から女性ホルモンは作られています。

美容やダイエット目的で「脂肪」をよくないものと思われている人も多いかもしれません。ですが、「脂肪」をあまりにも摂らないでいることは、からだにとってよくありません。なぜならば、女性ホルモンが作られなくなってしまうからです。

「あなたのからだはあなたの食べたものからできている」という言葉があります。現在、ホルモンバランスの乱れによる不調を感じている方は、女性ホルモンを作るのにいい状態であるかどうか、まずあなたの食生活を見直してみるとよいでしょう。

 

女性ホルモンの分泌が変化するタイミング

女性ホルモンの分泌が変化するタイミング

ただ、女性ホルモンは食べものだけで分泌される量が決まるわけではありません。まず年齢によって、女性ホルモンが分泌されやすい時期と、そうでない時期とがあります。

だいたい10〜14歳くらいで最初の生理が始まるとされていますが、生理のはじまりに合わせて女性ホルモンの分泌量はどんどん増えていきます。それとともに女性らしいからだができあがっていき、30歳くらいになると女性ホルモンの分泌量はピークになります。

そして、35歳頃から女性ホルモンの分泌量は少しずつ減っていき、45歳頃になると、心やからだの不調を感じやすくなることが多くなるのです。

ですが、20歳〜40歳頃であっても、45歳頃の女性と同じような、心とからだの不調を感じている人は実は少なくありません。その理由には、女性ホルモンの分泌の乱れが挙げられるでしょう。

また、女性の生理はだいたい1カ月に1度来ることが多いですが、そのように定期的に生理が来るためにも、女性ホルモンが大事な役割をはたしています。よって、生理が定期的に来ない場合にも、女性ホルモンが乱れている可能性があるのです。

逆に45歳以上の女性であっても、健康的に過ごしている方もいます。そういう人たちは大体、女性ホルモンの整え方を知っているものです。では、どうすれば女性ホルモンを整えられるのか、具体的にみていきましょう。

 

【医師直伝】女性ホルモンの整え方

それでは次に、女性ホルモンを整える方法を具体的にご紹介します。

 

糖質を控えて、自然の脂質をしっかり摂る

糖質を控えて、自然の脂質をしっかり摂る

まず、女性ホルモンを整えるためには、材料である「脂質」をしっかり摂りましょう。ただし、なるべく質のよい「脂質」を摂ることをおすすめします。

質のよい「脂質」を摂るためには、質の悪い「脂質」とは何かを知っておくといいでしょう。質の悪い「脂質」とは、「人工的に作られたアブラ」です。

サラダ油やコーン油、マーガリンやショートニングなど、スーパーでみかける油はだいたい人工的に作られています。オリーブオイルや菜種油(キャノーラ油)など、からだにいいイメージのあるアブラもありますが、人工的に作られているという意味では同じです。

質の悪い「脂質」を摂り過ぎないためにも、こうしたアブラを使うのは最小限にした方がいいでしょう。

一方で、お肉や魚に自然に含まれているアブラは、特別に避ける必要はありません。お肉のアブラは食べると太ると思われるかもしれませんが、実はそんなことはありません。最近の研究では、太る原因はお肉のアブラではなく「糖質」にあることがわかってきています。

「糖質」とはスイーツや果物などの甘いものだけではなく、ごはんやパン、めん類などの炭水化物に多く含まれる栄養素です。実はお肉をしっかり食べていても、こうしたものを少なめにしておけば太らないのです。

よい「脂質」を十分に摂って、女性ホルモンを分泌しやすい状態にするためには、肉や魚、卵などをしっかり食べることが大切です。

 

ストレスに気づき、うまく管理するようにする

実は、「ストレス」も女性ホルモンを乱す大きな原因です。なぜならば、ストレスがかかったときに女性ホルモンの材料である「コレステロール」が消費されてしまうからです。

多くの人が、自分に「ストレス」がかかっていることにはなかなか気づきません。食事をきちんと整えているのに心とからだの調子が悪いと感じるときには「ストレス」が関わっている可能性を考えた方がよいかもしれません。

とはいえ、世の中のストレスをゼロにすることはできませんし、ゼロにする必要はありません。ストレスは成長を促す側面もあるので、大事なことは「ストレスをうまく管理すること」です。

多くのストレスは人とのコミュニケーションによって生み出されているといわれていますので、人との付き合い方や人のイメージの捉え方を見直すことは、よいストレスの管理方法のひとつです。

どのように見直していいかわからない場合は、誰か信頼できる身の周りの人や悩みに関わる専門家に相談することも検討しましょう。自分には気づかない視点が与えられ、結果的によいストレスの管理へとつながるかもしれません。

 

漢方薬で体質を整える

漢方薬で体質を整える

これらの対応を行っても体調が改善しないという場合は、漢方薬を使ってからだの内側から改善してみるのもひとつの方法です。
漢方薬は医薬品としてさまざまな症状への効果が認められており、病院での治療にも活用されています。

自然の生薬を組み合わせているため、一般的には西洋薬よりも副作用が少ないといわれており、体質に合っていれば高い効果を得られるでしょう。

漢方薬が得意なのは、もともとからだに備わっている「内なる治癒力」を高めること。体質そのものにはたらきかけ、根本的に改善へ導くことにより、いまよりも健康な状態をめざせるのです。毎日続けて服用すれば、長年、悩み続けてきた症状がすっかり消えてしまった!という日がやってくるはずですよ。

また、「健康的な食事を毎日続けるのは大変……」「ストレスを管理するなんて無理……」という方でも、漢方薬なら自分の症状や体質に合うものを毎日飲み続けるだけなので、気軽に継続できます。

お悩みの症状改善のため、生活に漢方医学を取り入れてみてはいかがでしょうか。
漢方薬で体質を整えることは女性ホルモンを整えることにもつながるのです。
たとえば、次のような漢方薬があります。

漢方薬で体質を整える

〈女性特有のトラブルにおすすめの漢方薬〉

・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
体格がやせていて疲れやすく、腰や足が冷えやすい人に向く漢方薬です。
貧血、倦怠感、更年期障害(頭重、頭痛、めまい、肩こり等)、月経不順、月経困難、不妊症などに効果があります。

・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
体格はしっかりしている人に向く漢方薬です。
月経不順、月経困難、 帯下(おりもの)、更年期障害(頭痛、めまい、のぼせ、肩こり等)、冷え症などに効果があります。

・加味逍遙散(かみしょうようさん)
体格は虚弱で、肩がこり、疲れやすく、精神が不安定、ときに便秘の傾向のある人に向く漢方薬です。冷え症、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害などに効果があります。

 

ただし、効果が認められている漢方薬でも、その人に合っているか否かが重要なポイントです。合わないものを服用すると、効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。なるべく服用前に、漢方に詳しい医師や薬剤師等に相談するようにしましょう。

最近では、AIを活用して症状と体質に合った漢方薬を薬剤師に選んでもらえる「あんしん漢方(オンラインAI漢方)」というサービスも登場しているので、利用してみるのもいいでしょう。スマホから専門家への個別相談を、気軽に申し込むことができますよ。

☆「あんしん漢方」を利用する

 

女性ホルモンを整えるには、あなたが健康に過ごすこと

女性ホルモンを整えるには、あなたが健康に過ごすこと

女性の健康を守る女性ホルモンとその整え方について説明しました。日頃から健康な生活を心がけ、心とからだが整えば、女性ホルモンは自ずとその素晴らしい働きを発揮してくれるでしょう。
今回の記事があなたの人生の健康に少しでも役立てばうれしいです。

 

教えてくれたのは……あんしん漢方 田頭秀悟(たがしら しゅうご)

あんしん漢方 田頭秀悟(たがしら しゅうご)
あんしん漢方 田頭秀悟(たがしら しゅうご)

【Profile】
医師
日本神経学会専門医、日本東洋医学専門医
内科全般、脳神経内科、漢方内科
オンライン診療専門クリニック「たがしゅうオンラインクリニック院長」

西洋医学の枠に捉われず、東洋医学は勿論、ホメオパシー、アロマテラピー、サプリメントなどの代替医療も駆使して患者さんの健康管理を遠方からサポートする。
理念は「『医者が患者を治す』から『患者が病気を治すの医者が手伝う』」。
根本的治療を施すことができる唯一の存在である患者本人が病気を克服するのを支える「主体的医療」の普及を目指している。
ブログ、ツイッター、YouTube、メルマガ、Noteなど様々な媒体で患者自らが病気を治すために役立つ知識について情報発信中!

●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/

 

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