(2020年1月24日 更新)
暑い時季に多く発生する、細菌による食中毒。味やにおいに変化がなく、食べた時に気がつくことができないのがやっかいです。だからこそ、しっかりと予防して、病原菌を食品につけないよう注意しましょう。
≪目次≫
- 教えてくれたのは……
- 【食中毒・食あたりを防ぐ】1. 意外に多い肉類の食中毒。調理法に注意
- 【食中毒・食あたりを防ぐ】2. ウェルシュ菌・セレウス菌って!?
- 【食中毒・食あたりを防ぐ】3. 夏の煮込み料理は、保存法がカギ
- 【食中毒・食あたりを防ぐ】4. 直接手で作る料理はひと工夫を
- 【食中毒・食あたりを防ぐ】5. 買い物をしたらすぐに冷蔵庫へ
- 【食中毒・食あたりを防ぐ】6. 包丁をきちんと洗う
- 【食中毒・食あたりを防ぐ】7. トマトやブロッコリーの処理に注意
- 【食中毒・食あたりを防ぐ】8. 酢、梅干しを活用
- 【食中毒・食あたりを防ぐ】9. 話題のアニサキスは目視で防ぐ
教えてくれたのは……
関崎 勉 先生
【Profile】
東京大学大学院教授。東京大学食の安全研究センター長。専門は獣医細菌学。食の安全のスペシャリストで食中毒などに詳しく、わかりやすい説明がテレビや雑誌などでも好評。
【食中毒・食あたりを防ぐ】1. 意外に多い肉類の食中毒。調理法に注意
肉類を汚染するO157、サルモネラ、カンピロバクター。牛肉に比べて豚肉、鶏肉は肉の表面だけでなく中にも菌が入り込むので、たたきなど表面だけ加熱した料理には注意を。
【食中毒・食あたりを防ぐ】2. ウェルシュ菌・セレウス菌って!?
ウエルシュ菌は、空気に触れずに調理する根菜類を含むカレーなどの煮込み料理に、一方セレウス菌は、空気に触れて調理する穀物を含むチャーハンなどから食中毒に。
【食中毒・食あたりを防ぐ】3. 夏の煮込み料理は、保存法がカギ
カレーなど煮込み料理に入れる根菜類につくウエルシュ菌は、加熱後、冷める過程で37~50度になる間に増殖。保存するならすぐに冷蔵庫へ入れるのが賢明。
【食中毒・食あたりを防ぐ】4. 直接手で作る料理はひと工夫を
人間の皮膚にいる黄色ブドウ球菌は、素手でおにぎりを握ったり、サンドイッチを作ったり野菜をちぎるのが感染の原因に。手洗いをしてビニール手袋を使うなどの工夫を。
【食中毒・食あたりを防ぐ】5. 買い物をしたらすぐに冷蔵庫へ
温度が上がることで肉の表面についた病原細菌が増殖しやすくなります。生ものを買ったら車の中に荷物を入れっぱなしにしたり寄り道したりせず、帰宅してすぐに冷やすことが大切。
【食中毒・食あたりを防ぐ】6. 包丁をきちんと洗う
食材を扱うキッチン用品はきちんと洗うことが大切。見落としがちなのは、包丁の刃と柄の境目や柄の部分。まな板は、食材を切るのと同じ方向にスポンジを当てて洗うこと。
【食中毒・食あたりを防ぐ】7. トマトやブロッコリーの処理に注意
野菜の中でも、細菌類が増殖しやすいのはトマトとブロッコリー。トマトはヘタの部分をとって保存、ブロッコリーはゆでたら炒めて水分を極力減らしてから保存をするとよい。
【食中毒・食あたりを防ぐ】8. 酢、梅干しを活用
加熱に比べると殺菌力は弱まりますが、酢を使った料理や梅干しを活用するのも食中毒の予防にひと役買ってくれます。梅干しのおにぎりなら梅干しは刻んでごはん全体に入れて。
【食中毒・食あたりを防ぐ】9. 話題のアニサキスは目視で防ぐ
アニサキスは体長2~3cm、それがとぐろを巻いて2~3mmの大きさでアジやイワシなどの刺し身に付着。目に見えるサイズなので、よく見て、いたら取り除きましょう。
(大人のおしゃれ手帖編集部)
photograph: Shoko Matsuhashi
text: Mie Minezawa, P.M.A.Tryangle
illustration: Maiko Matsue
edit: FASHION BOX, P.M.A.Tryangle
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