季節による体調や心の変化と向き合い、植物の力を借りて、自分をよりよい状態にしていく連載「SENSE OF SEASON」。今回は、女性特有のお悩み「PMS(月経前症候群)」にアプローチ。女性ホルモンのバランスを整えるハーブを、人気スタイリストの風間ゆみえさんと、植物療法士・森田敦子さんに伺いました。
からだがデトックスをする春は、体調が悪くなりがち
編集部 日々暖かくなり、気分も明るくなる春。なのに、なんとなく調子が悪い……。季節の変わり目にからだの不調を感じるのはどうしてなのでしょう?
風間(以下K) 春先に胃腸が気持ち悪くなったり、PMS(月経前症候群)がひどくなったり、さまざまな不調が現れがちですよね。これは、からだが冬の間に溜め込んだ老廃物を排出しようとするからなの。
森田(以下M) 春は受精のときであり、デトックスの時期でもあります。冬に熱を逃さないように硬く締まっていたからだが緩んできて、排出が多くなるため、人によっては生理やPMSが普段より重くなることも。
K 春は、実は人間のからだにとっては四季の中で一番大変な季節なのかも。だから、花々が咲いて、人々を癒やし、勇気づけてくれるのだと思う。
M とてもロマンティック!さすが、ゆみえちゃん。
K PMSは一年中あるものの、解毒が始まるこの時期はひどくなりやすい。冬の間に蓄積した冷えもPMSを悪化させる要因。“頭寒足熱”といって、人間のからだは頭を冷やして下半身を温かくするのが健康によいとされているけれども、物理の原理として、暖房による暖かい空気は上にいき、冷気は下にさがるため、どうしても下半身は冷えてしまうのよね。
M PMSが起きるのには、排卵後の女性ホルモンの急激な変化が関わっていると考えられています。生理が始まる3〜10日前から現れる、頭痛、腹痛、腰痛といった身体的症状や、イライラや不安感などの精神的症状を和らげるには、ホルモン分泌や卵巣機能の低下を招く冷えを解消し、女性ホルモンのバランスを整えるハーブの力を借りるようにするといいですよ。
PMSにオススメなのはメリッサ
K PMSにオススメなのはメリッサ。レモンバームの葉のことで、和名は香水ハッカ。ミツバチがレモンバームの花を好むため、ギリシャ語で「ミツバチ」を意味するメリッサという学名がつけられたくらい、とてもいい香りがするの。ハーブに含まれる有効成分には、水溶性と脂溶性があり、水溶性はティザンヌ(ハーブティー)のようにお湯で抽出して飲むことで体内に取り込み、脂溶性は精油のように香ることで鼻から取り入れ、脳に働きかけます。水溶性成分と脂溶性成分は効能が違いますが、タンチュメール(浸出エキス)ならどちらの成分も摂れ、より高い効果が望めますよ。
M メリッサは、水溶性成分に含まれるフラボノイド配糖体が、子宮や卵巣、卵管など女性の生殖器全体を強くする働きをします。そしてPMSや月経痛など生殖機能に伴う疾患にも効果があります。精油の脂溶性成分に含まれるシトロネラールは、直接PMSに働きかけるというより、香りによって深いリラックスを得られるため、PMSのイライラや怒りっぽい状態を鎮めてくれます。植物油に混ぜてマッサージすると、肌の乾燥や炎症に効果がありますよ。
K メリッサは、胃弱に効果があるのも嬉しい。女性ホルモンの調整に役立つので、タンチュメールを一家にひとつは常備しておいてもいいかも(笑)。
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※ 本記事は『otona MUSE』2019年5月号 P.174-175 SENSE OF SEASON 風間ゆみえ&植物療法士 森田敦子のHolistic Beauty Life を一部抜粋したものです
photo_TOMOKATSU NORO[trival]
text_KAORI SUTO
edit_SATOKO ISHIKAWA[vivace], FASHION BOX
(otona MUSE 2019年5月号)
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