その疲れ、貧血?更年期?甲状腺?季節の変わり目もあいまって、疲れていませんか?40代半ばになれば疲れているのは当たり前と諦めるのは危険。〝大人の疲れ〞には病気が隠れていることもあるのです。
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教えてくれたのは……
よしの女性診療所 院長 吉野一枝先生
全世代の女性の健康を社会的環境なども含めて理解し、治療プランを提案してくれる産婦人科専門医。
40代の女性は働きすぎ!疲れて当然です
働くということは、外で賃金をもらって仕事をすることだと思いがちですが、家事や子育て、夫や親の世話も立派な仕事です。自分のことを二の次にして同僚のため、会社のため、家族のためにと四六時中働いていたら気力も体力も枯渇して当たり前。日本女性は世界でいちばん働いているといわれています。もっと休養をとって自分のために時間を使ってほしいと思います。
GLOW世代の女性は男女雇用機会均等法が施行された第一陣ですよね。社会で働く女性の在り方を切り拓いてきた人たちだからどうしてもがんばってしまう。がんばってきたことで今の立場があることに誇りを持っているから、がんばればなんとかなると思ってしまいがちです。
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でも、ある程度の年齢になれば体がその気持ちに追いついてくれなくなってきます。そのことにできるだけ早く気づいて、自分の体に無理を強いないことが大人疲れを解消するベストな方法です。40代半ばともなると気力と体力の衰えを実感しているかもしれません。それは女性の健康を守る、女性ホルモンの分泌量が減っていることも一因です。ホルモンはがんばったところで分泌量が増えるわけでもなく、気持ちばかりが空回りする。その体と心のギャップが大人疲れにつながるのです。
ただし、疲れの陰に貧血や更年期症候群、甲状腺ホルモンの病気などが隠れていることもありますから、疲れるのはしょうがないと放置せず、疲れを自覚したら医療機関で相談することも大事です。疲れたくらいで病院なんて大げさと思わなくてよいのです。病気ではないとわかれば安心できますし、病気でないのに疲れがとれないなら働きすぎだと自覚することもできます。
かかりつけの内科や更年期治療に力を入れている産婦人科などで相談するとよいでしょう。専門的な検査や治療が必要ならば、専門医を紹介してくれるはずです。
こんな時ってありますか?
Q ひと晩寝ても疲れがとれません。どうしたらいい?
A ひと晩寝たくらいでは解消できないほど疲れているということです。「自分ががんばらなくてもどうにかなる」と気持ちを切り替えて、できるだけ休養をとることを心がけて。
Q 更年期に疲れやすくなるのはどうして?
A 女性ホルモンの低下に加えて年齢的に気力、体力、代謝なども下がって体が急激に変化するからです。自律神経が乱れて眠りが浅くなればよけいに疲れます。
Q 疲れやすいのは病気の症状ですか?
A 疲れやすい、疲れがとれないからといって病気とは限りませんが、疲労感が病気のサインになっていることもあります。疲れを自覚したら医師に相談するといいと思います。
Q “大人疲れ”はどの程度になったら病院に行くべき?
A 特に理由が見当たらないのに疲れている、眠りたいのに寝つけないとか早朝に目覚めてしまうなど、変調を自覚したら医療機関へ。かかりつけの婦人科や内科なら相談しやすいと思います。
※ 画像・文章の無断転載はご遠慮ください
イラスト_MAIKO SEMBOKUYA
取材・文_黒川ともこ
編_WEMMY CHAU[vivace], FASHION BOX
(GLOW 2019年9月号)
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