《2019年10月4日更新》
まだまだイケると思っていたのに、白髪を発見してしまった……。誰もが避けられない「老化」という現実。加齢とともに、細胞の再生や増殖のスピードは落ち、ホルモンの分泌は減少、紫外線やストレス、喫煙や飲酒、電磁波や添加物の多い食事などによって活性酸素や糖が体内に蓄積し、そのままだと老化のスピードは速まります。それに対抗するには体にいい食材選び、生活習慣改善が必要です。
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体の内側からアンチエイジング!長寿食材の選び方
何種類かある長寿食材のひとつが“ホルモンを活性化させる食材”です。
アディポネクチンとDHEA、若さを保つ「長寿ホルモン」
人間のホルモンは100種類以上あり、20歳でピークを迎え50歳前後で急激に低下します。アディポネクチンは脂肪細胞から分泌されるホルモンで、DHEAはストレスに対抗するホルモンになります。ともに体内年齢の指標ホルモンなので、別名「長寿ホルモン」とも呼ばれています。
アディポネクチンの数値は、肥満やメタボ、糖尿病などで減少するので、運動や大豆たんぱく、青魚、トマトなどのオスモチン、食物繊維、マグネシウムを含む食材で増やしましょう。
一方、DHEAは加齢によりかなり減少。副腎の働きを高めるジオスゲニンやたんぱく質、ビタミンB・C・E、セレンなどを含む、山いもや納豆、黒豆、アボカド、いわしなどで分泌を促進させましょう。
加齢とともに減少するDHEAを増やすには、納豆を食べるのがオススメ。さらに食べる時間を選べば、より一層、効果が期待できるそうです。
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Q. 納豆を食べるなら朝と夜、効果があるのはどっち?
A. ナットウキナーゼは、夜食べて寝ている間に血のめぐりを整える!
納豆に含まれる大豆イソフラボンは、ストレスホルモンをブロックしてDHEAを増やし、同時に脳や骨、肌までも若返らせます。大豆イソフラボンの摂取量の上限量は1日約70㎎。納豆1パック50gだと大豆イソフラボンは約37㎎なので、豆腐やみそ汁を食べるとしたら1日1パックが目安となります。納豆を食べるタイミングは朝よりも夜。固まった血液を溶かすナットウキナーゼが夜、寝ている間に活性化し、血液をサラサラにしてくれます。このナットウキナーゼは、食べてから4時間後に活性化が最大になり、6時間後、8時間後に減少します。
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栄養UPテク/納豆の血液サラサラ度アップの食べ方
納豆は常温に20分放置し、夜食べる
納豆の効果を上げるには、納豆をかき混ぜたら20分放置がベスト。ナットウキナーゼは冷蔵庫から取り出したばかりは冷たいので働かず、常温で発酵が始まります。なので、すぐに食べても効果を発揮できません。
さらにナットウキナーゼは50℃以上で活性低下、70℃以上で死滅してしまいます。ご飯を少し冷ましてからかければ栄養吸収はアップします。
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【監修】 東京慈恵会医科大学附属第三病院 栄養部
小沼宗大(おぬま むねひろ)
東京慈恵会医科大学附属第三病院栄養部課長。慈恵会グループ全体で使用している統一献立の立ち上げにプロジェクトメンバーとして携わる。「おいしい病院食」を通して患者の栄養状態の改善を図り、生活の質向上に向けた取り組みを実施する。
相木浩子(あいき ひろこ)
東京慈恵会医科大学附属第三病院栄養部リーダー。糖尿病食などの治療食調理をはじめとした給食管理業務から、栄養食事指導など臨床栄養業務まで幅広く対応する。患者中心の栄養管理を実施し早期疾病治癒・治療実績向上に取り組む。
【取材協力】
新谷友里江(にいや ゆりえ)
フードコーディネーター、管理栄養士。大学卒業後、料理研究家のアシスタントなどを経て独立。『オレンジページ』などの料理雑誌、女性ファッション誌でのレシピ開発や調理を中心に活躍中。著書に『まとめて作ってすぐラクごはん♪ つくりおき幼児食 1歳半〜5歳』(西東社)など多数。
(参考)
『長寿ホルモンを増やす!「長寿食材」の選び方と最高の食べ方』
監修 東京慈恵会医科大学附属第三病院 栄養部
編集/荒木雅子、FASHION BOX
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