(2020年1月20日 更新)
人生100年時代といわれる現代、なるべく元気で長生きしたいですよね。無理なく健康をキープしたいなら、日々の食事に気をつけてみては?
今回は栄養のプロに、病気を予防する食材を教えてもらいました!
≪目次≫
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がん予防の食材
・にんにく
・しょうが
・玉ねぎ
・しいたけ
・キャベツ
・にんじん
・モロヘイヤ
・大豆
・セロリ
抗酸化力の高いビタミンエース=ACE、食物繊維でがん予防
日本人の死因で第1位のがん。最近は早期発見、早期治療ができるようになってきました。しかし、体は日々活性酸素によって細胞が傷つけられ、免疫力の低下によってがん細胞も増えていきます。がんを予防する上でも、食生活でとり入れたい食材は、1990年に米国の国立がん研究所が発表した「デザイナーフーズ・プログラム」で重要度の高いにんにく、キャベツ、大豆、しょうが、にんじん、セロリなど。抗酸化力が高いビタミンA・C・Eを含む食材や、豆類・海藻・きのこなどの食物繊維が多いものも有効です。
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高血圧予防の食材
・昆布
・山いも
・バナナ
・里いも
・りんご
・わかめ
一に減塩、二に塩分排出。野菜や海藻、果物をたっぷり食べる
高血圧を改善するには、塩分をとりすぎないことが重要です。塩分の多い干物やたらこ、塩辛や漬物、しょうゆや塩などの調味料は控えめにしましょう。積極的にとりたい成分は、余分な塩分を排出しやすくするカリウムや、血管の収縮を防いで血圧を下げるマグネシウムで、野菜や海藻、大豆製品、果物に多く含まれています。血中のコレステロールを減らす食物繊維が豊富な食材も必要。青魚に多く含まれるEPA・DHAも動脈硬化を防ぐ働きがあります。
骨粗しょう症予防の食材
・牛乳
・高野豆腐
・チーズ
・丸干しいわし
・小松菜
・鮭
今からでもすぐに予防。毎日のカルシウムをとることが大事です
骨粗しょう症は骨密度が減少し、骨がもろくなる病気。高齢になるほど増加し、重症化します。ちょっと転ぶだけでも骨折しやすくなるので注意が必要です。食事のコツの中心はカルシウム。牛乳、チーズなどの乳製品をはじめ、いわしなどの魚や小松菜などの青菜です。また、カルシウムの働きを助けるマグネシウム、ビタミンD・Kも必要。マグネシウムが多いのは大豆製品、貝類、ビタミンDが多いのは鮭やいわし、干ししいたけなどです。
貧血予防の食材
・豚レバー
・ほうれんそう
・あさり
・ひじき
・しじみ
・ドライプルーン
鉄分が含まれる様々な食品を毎日食べて、鉄分不足を解消!
意外に自覚症状の少ない貧血。あなたは立ちくらみ、動悸、息切れはありませんか? 貧血のほとんどは鉄の不足によるものなので、 鉄分を多く含む食品をメインに、赤血球やヘモグロビンの材料になる肉・魚・卵・大豆製品も一緒に食べましょう。鉄分の多い食材は、豚レバーや赤身の肉類、あさり、血合いの多い魚、大豆製品、緑黄色野菜、海藻など。さらに鉄の吸収をよくするビタミンCの多い野菜やビタミンB12、葉酸、銅などと合わせると効果が上がります。
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更年期障害予防の食材
ちりめんじゃこ
豆腐
干ししいたけ
アーモンド
卵
ドライイチジク
カルシウムやビタミンD・Eなどで不定愁訴(ふていしゅうそ)に打ち勝つ
更年期障害は日常生活に支障をきたすほど重い場合があります。女性は閉経前後の10年間を示し、男性は症状に気づかない人も多いそう。更年期障害の症状は様々ですが、カルシウムをはじめとした不足しがちなミネラルを十分にとることが大切です。一緒にカルシウムの吸収を助けるビタミンDもとりましょう。また豆腐に含まれるイソフラボンは女性ホルモンに似た働きで症状緩和が期待できます。ナッツ類に含まれるビタミンEもホルモン分泌を整えます。
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【監修】東京慈恵会医科大学附属第三病院 栄養部
小沼宗大(おぬま むねひろ)
東京慈恵会医科大学附属第三病院栄養部課長。慈恵会グループ全体で使用している統一献立の立ち上げにプロジェクトメンバーとして携わる。「おいしい病院食」を通して患者の栄養状態の改善を図り、生活の質向上に向けた取り組みを実施する。
相木浩子(あいき ひろこ)
東京慈恵会医科大学附属第三病院栄養部リーダー。糖尿病食などの治療食調理をはじめとした給食管理業務から、栄養食事指導など臨床栄養業務まで幅広く対応する。患者中心の栄養管理を実施し早期疾病治癒・治療実績向上に取り組む。
【取材協力】
新谷友里江(にいや ゆりえ)
フードコーディネーター、管理栄養士。大学卒業後、料理研究家のアシスタントなどを経て独立。『オレンジページ』などの料理雑誌、女性ファッション誌でのレシピ開発や調理を中心に活躍中。著書に『まとめて作ってすぐラクごはん♪ つくりおき幼児食 1歳半〜5歳』(西東社)など多数。
(参考)
『長寿ホルモンを増やす!「長寿食材」の選び方と最高の食べ方』
監修 東京慈恵会医科大学附属第三病院 栄養部
編集/荒木雅子、FASHION BOX
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