近年話題になっている「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」、通称「ロコモ」。動作機能が低下している状態を指す言葉ですが、「ロコモ」と診断される前に、しっかり予防することが大切です。手軽にできるトレーニング方法を渡辺淳也先生が教えてくださいました。
教えてくれたのはこの方
渡辺淳也(わたなべあつや)
医学博士。東千葉メディカルセンターリハビリテーション科部長。千葉大学大学院医学研究院総合医科学講座特任教授。専門は膝関節外科学、スポーツ医学、画像診断学、リハビリテーション医学。日本整形外科学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医、日本体育協会認定スポーツ医。著書に『渡辺式ソフト屈伸でひざ痛が消える!』(宝島社)など。
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近年話題になっている「ロコモ」とは、正式には「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」といい、骨や関節、筋肉など運動器の衰えが原因で「立つ」「歩く」といった動作機能が低下している状態を指します。エレベーターや車など、足腰を使う機会が少ない人ほど対策が必要になってきています。
ロコモを予防するには足腰を鍛えることが大切です。時間や体力の関係でしっかりとした筋トレが難しいという人でも、毎日3回片足立ちをするだけで十分ロコモ予防の運動になります。
医師直伝! 毎日続けるロコトレ方法
左右1分間ずつ1日3回
つかまる場所があるところで
1分間片足立ちを続けるので、椅子や壁などの体を支えるものがある場所で行いましょう。
床から5㎝上げる
姿勢をまっすぐに保ち、椅子などの支えを持ちながら片足をゆっくり上げていきます。最終的に床から5㎝ほど離し、1分間キープします。
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支えが必要なら両手をついても大丈夫!
指をついただけでできるなら指だけついて行える
しっかりした支えが必要なら、両手を壁について行ってもOKです。逆に、安定して片足立ちができる場合は、小指だけなど、徐々に支えを減らしていきましょう。
あなたは大丈夫? 「ロコモ」診断チェック
自分がロコモかもしれない……と思った人は、次の7つの症状から思い当たるものがないかチェックしてみましょう。ひとつでも当てはまる場合、ロコモの危険があります。
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1:片足立ちで靴下が履けない
靴下を履こうとして転倒しそうになる人は、足腰が弱っている可能性が高いです。
2:家のなかでつまずく
段差のない床ですべったり、つまずく場合は要注意です。
3:階段を上るのに手すりが必要
足腰の力だけで階段が上れない人はロコモの危険性が。
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4:家のやや重い仕事が困難
掃除機かけなど、少し体力が必要な動きですぐ疲れると要注意です。
5:2㎏程度の買い物をして持ち帰るのが難しい
重い荷物が持てない状態も、ロコモの危険性があります。
6:15分くらい続けて歩くことができない
足腰の筋肉が衰え、少し歩いただけで疲れることに。
7:横断歩道を渡りきれない
信号が赤になるまでに横断歩道を渡りきれない人は活動量低下の恐れが。
(抜粋)
TJ MOOK『ズボラでも運動不足を解消できる本』
https://tkj.jp/book/?cd=TD296146
監修:飯田 潔、板倉弘重、工藤孝文、木野村朱美、渡辺淳也
編集・ライティング/矢作美和、古里文香、茂木理佳、川上 萌、千葉琴莉、相澤美沙音(バブーン)
イラスト/藤井昌子
運動協力/都賀さいとう整形外科 理学療法士 新井雅子
編集/FASHION BOX
(TJ MOOK『ズボラでも運動不足を解消できる本』)
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