「まだ親が元気だから……」と、つい先送りしたくなる相続の問題。けれど、正しい判断で準備をするためには、親が元気なうちに始めておくことが大切です。いちばん大切なのは、家族とのコミュニケーション。無用な争いを避けるために、今から準備を進めておきましょう。
[相続トラブル]遺産分割でもめる財産はお金より○○!プロが解説
教えてくれたのは……
相続実務士 曽根恵子さん
相続コーディネート業務を扱う「夢相続」代表取締役。テレビ、雑誌の取材や講演で活躍。『90分でわかる!はじめての相続』(クロスメディア・パブリッシング)など、著書多数。
相続の話し合い、具体的にはいつ頃からが始めどき?
▶▶親がリタイアして、老後の展望や遺産の目処が立ち始めたら
現役時代や60代までは財産の増減がある時期です。年金生活が落ち着き、自営業でもリタイアを考え始める70代が、家族を交えて話す良いタイミング。遺言書を書く年齢も70代がトップ、ついで80代となっています。いきなり、お金の話をするのは気が引ける場合は、まずひとりになったときの暮らし方(ひとり暮らし、同居をするのか、ホームに入るのか)など、親の希望を聞くことから始めるといいでしょう。
遺産トラブル、誰に相談するのが正解?相続の勘違いをプロがチェック!
とはいえやっぱり切り出しにくい……上手なきっかけの作り方は?
▶▶いろんなツールを利用して会話のきっかけに
いざ、相続の話をしようとしても、改まって言うのも妙な雰囲気……。そんなときは、市販のエンディングノートを親にプレゼントして、会話のきっかけに。相続についての基礎的な知識や遺言書のフォーマットもあるので、親に意識してもらうのに役立ちます。また、介護をしている人は、相続の際に寄与分を請求できますが、離れて暮らすきょうだいに理解してもらう苦労が。そんなときに便利なアプリも要チェック。
★便利ツール その1
▶▶豊富な項目で暮らし全般を記録
『エンディングノート』監修:曽根恵子¥1,000(宝島社)
預貯金などはもちろん、病気や介護について、連絡してほしい友人のリスト、好きなもの、ペットの世話の方法や、画像の保存先など項目が充実。遺言書付き。
★便利ツール その2
▶▶介護の様子を離れた家族とも共有
アプリ「介護ノート」(夢相続)
「介護ノート」は、介護日記を記録し、離れて暮らす家族とも共有できるアプリ。コミュニケーションに役立つほか、介護に関する寄与の証明にも役立ちます。ストレスチェック付き。
★便利ツール その3
▶▶これまでの人生を棚卸ししてこれからの未来も描く
EDiT 大人のライフログ用ノート・ソフトカバー 各¥2,400(マークス)
自分の半生を振り返って記録し、さらにこの先の未来を具体的に描ける工夫いっぱいのログノート本体に、資産など、もしものときに備えるためのデータをまとめる別冊ノート付き。
イライラは書いて解消!マインドフルネス専門家が心のリセット法を伝授
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photograph_Shoko Matsuhashi
text_Ema Tanaka
web edit_FASHION BOX, Satoko Ishikawa[vivace]
(大人のおしゃれ手帖 2019年10月号)
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