今の日本では和室をどう使っていいかわからないという人がほとんど。でも「畳のある部屋」と考え、和に縛られずに北欧や中国の家具を合わせたりと、これまでとは違うミックス感を楽しめば、今の洋の暮らしにもちゃんとなじみます。インテリアスタイリストの石井佳苗さんが作り出す和の書斎とは？
書斎にする
小さな畳の間は書斎にうってつけ。おこもり感があって、ひとり静かに本を読んだり、書き物をしたり。畳にペタリと座るほうがデスクの前に腰を下ろすより楽なことも。自由な姿勢で本の世界に没頭して、たまには畳にゴロンと横になり、背伸びひとつしてからまた読書の続き。文机代わりにするのはコーヒーテーブル。上海アールデコのキャビネットは書類入れに。小ぶりなサイズ感は和室にもぴったりです。
書き物もする文机は左から光が入る位置に置くのがポイント。多治見の陶磁器作家チームが手がける陶器のランプシェードなど現代のものから、60sのコーヒーテーブル、老上海の小家具まで時代も国籍もミックス。
上海アールデコのスツール¥50,000、老上海のキャビネット¥110,000、ガラスの花器¥22,000／谷口嘉、四角二段の収納箱¥35,000（すべてオン・ザ・ショア）、サボテンのオブジェ （右）¥15,000、（左）¥50,000／ともに山崎悠人（プレイマウンテン）、猫のサンドアート¥22,000、ガラスボトル¥33,400、テーブル¥80,000、デスクチェスト¥66,000（すべてタイトルズ）、テーブルランプ¥25,000／HUBSCH、ハート柄のマグカップ¥18,000／アスティエ・ド・ヴィラット、クッション¥9,000、ランプシェード ブルー¥19,000／サードセラミックス、スツールの下に敷いたラグ¥38,000、木のボード¥9,000（すべてオルネ ド フォイユ）、その他／スタイリスト私物
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掛け軸のようにアートを
床の間にお軸。そんな和の様式美を今風に解釈し直してアートを飾ってみました。縦長フォルムのサンドアートを小家具の上にしっくり納め、お花に見立てたのはサボテンのオブジェです。
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小さなラグでコーナーづくり
読みかけの雑誌や、これから読みたい本などをちょこっと片付けるための場所を小さなラグとスツールでつくりました。置き場所が決まっていれば片付けやすいし、きちんと見えます。
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本を読んだり寝転んだり
奥行きの浅いコーヒーテーブルは圧迫感がなくて、小間の文机にちょうどいい存在感。姿勢を正すもよし、足を崩すのもよし。いつでもゴロリとなれる自由さが畳の間のいちばんの魅力です。
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教えてくれたのは……
石井佳苗（Kanae Ishii）さん
【Profile】
インテリアスタイリスト。イタリアの大手家具メーカーに勤務後独立。現在はインテリアや暮らしまわりのスタイリストとして、雑誌、書籍、CMなど様々なメディアで活躍中。リノベーションした1LDKのマンションに3匹の猫と暮らす。著書に『Love Customizer No2 DIY×セルフリノベーションでつくる家』（エクスナレッジ）など。
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（抜粋）
マルチメディア『リンネル特別編集 Heima 私になれる住まいの選択』
著者：石井佳苗
責任編集：石井佳苗
エディトリアルディレクション：竹田理紀（mineO-sha）
編集協力：小沢理恵子、佐々木信子
アートディレクション：武田昌也
Photograph：Kiyoko Eto
WEB編集：FASHION BOX
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