電力自由化のメリットとは？今さら聞けない選び方のヒントをプロが解説！

電力会社を選べる時代になりました。知ってはいたけど、メリットがわからず、電力会社を変更をしていない方も多いのではないのでしょうか。電力会社を選べることによって具体的にどんなメリットがあるのか、電力・ガス比較サイト「エネチェンジ」顧問で消費生活アドバイザーの巻口守男さんが教えてくださいました。自分の生活に合わせた電力会社を選びましょう。

≪目次≫
●自由化のおかげで多彩なプランが登場
 ●ロハスな電力会社“自治体系”が登場
 ●電力会社選びについてのまとめ
 ●教えてくれたのは……

自由化のおかげで多彩なプランが登場

電力自由化のメリットとは？今さら聞けない選び方のヒントをプロが解説！ — 出典: FASHION BOX

電力自由化から4年。どんどん異業種企業が参入するチャンスも生まれ、企業間の競争や努力で今までにない料金プランも期待できるようになりました。
「上手に選べば電気料金が安くなったり、再生可能エネルギーで発電された電気を選べるようになるなど、メリットはたくさんあるんですよ」と巻口さんは言います。

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ロハスな電力会社“自治体系”が登場

●自治体系電力会社の参入

世界的に脱炭素化（CO2排出削減）の動きが加速する中、千葉県の銚子電力など、再生可能エネルギーを活用した「電気の地産地消」を目指す「自治体系新電力」の参入が増えています。2019年9月の台風15号上陸の際には、千葉県の一部でより早く復旧できた地域もありました。地域に根差した新電力会社が増えると災害に強いまちづくりにもつながり、地域経済の活性化にもなります。

選択肢が増えたことで、さまざまな動きもあります。

●電力・ガス比較サイト「エネチェンジ」で人気が高い電力会社

・Looopでんき→基本料金ゼロ円、電気料金単価が一律でわかりやすい。再生エネルギー事業がメイン
・HTBエナジー→大手電力会社より必ず安くなる。ママトクプランなど、一定の時間帯が毎日2時間タダになる
・スマ電→大手電力会社より電気料金が安く設定されている。たくさん使うほどお得

●ガス会社とまとめると？

もともとLP（プロパン）ガスは自由料金制。都市ガス供給エリアに住んでいるなら、電気とのセット割プランがある会社もあります。ただし、ガスは電力ほど新規参入数は多くない（調達や保安体制面でハードルが高い）ため、自由化を利用して『とにかく節約したい！』人は、電気は電気、ガスはガスでより安くなる会社に切り替えるのがコツです。

では、自分にとってよりよい電力会社を選ぶにはどうしたらよいでしょうか。
「大切なのは自分なりの基準を決めること。ライフスタイルを見直すいいきっかけにもなりますよ」

・電気はよく使う？あまり使わない？
・契約中のガス会社、通信会社に電力事業がある？
・ためているポイントはある？
・地域を応援したい？
・エコな電気を使いたい？
・とにかく安くしたい？

など、さまざまな視点から考えることができます。「今やプラン数だけでも数百にのぼり、聞いたこともない電力会社もたくさんあるでしょう。まずは『エネチェンジ』のような比較サイトを活用して、数社に絞り込んでから比較するのがおすすめです」

その結果、電力会社を切り替えないほうがいい世帯もあるのだとか。
「『オール電化』の人は要注意。大手電力会社のオール電化向け料金プランは一般的なプラン（従量電灯AやB）より、もともとお得に設定されています。それを超えて安くなるプランは現時点でほとんどないのです。夜間電力でお湯を作ってためる給湯器を設置していて、夜間電力が安くなる料金プランの人も同様です」

特にお得を感じやすいのは、日常的に電気をたくさん使う家（大家族、在宅ワーク、リタイア後の高齢者と同居、乳幼児がいる、など）。従来は使えば使うほど高くなるしくみでしたが、今は節約できるケースも増えてきたといいます。

生活に欠かせない電気やガスも、自分に合った会社を探して賢く選ぶ時代になっています。家計にも地球にも優しい選択をしたいですね。