生理中、ナプキンに悩まされたことはありませんか? かぶれやムレだけでなく、生理痛などのトラブルもナプキンが影響している可能性があるのです。「これって自分に合っているの?」と思いつつ、人に聞けずに過ごしている方は必見! 助産師・看護師のくろせまきさんが、ナプキンの選び方や生理中のプチストレスへの対処法について解説してくださいました。
≪目次≫
●何気なく使っているナプキンが不調の原因!?
●ナプキンの上手な選び方
●生理のプチストレス。こんなときどうすればいい?
●教えてくれたのは……
何気なく使っているナプキンが不調の原因!?
生理中のナプキン、どんなものを使っていますか? 「消耗品だし、とにかく安くてたくさん買えるもの」「布ナプキンがいいって聞いたので、最近は布ナプキン派」など、さまざまな意見があるでしょう。最近では、日本でも使い捨てナプキンでオーガニックのものが売られるようになり、布ナプキンも気軽に手に入るいい時代になってきました。たかがナプキンと思うかもしれませんが、実は使っているナプキンが子宮の環境に影響を与えていることをしっかり理解しましょう。
一般的なナプキンの素材である高吸収ポリマーは体を冷やす可能性があります。ナプキンは、膣に接触しますから体内にも冷えを及ぼします。
最近では、下着と同じコットン素材でオーガニックの布ナプキンを愛用している人も増えています。ですが、布ナプキンを使う際にもっとも大切なことは、しっかり洗って清潔に使うこと。それを怠ると、膣炎などのトラブルを引き起こすこともあるので注意しましょう。
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ナプキンの上手な選び方
■ナプキン
理想はオーガニックの布ナプキンをきれいに洗って使うことです。不潔になると布ナプキンのメリットが台無しに。最近では市販の使い捨てのものでもオーガニックのナプキンが出ているので、まめにお手入れできない人は市販品のほうが安心です。
■タンポン
タンポンはたとえ素材がいいものでもおすすめしません。その最大の理由が、トキシックショック症候群(TSS)です。黄色ブドウ球菌が体内で増殖することで起こるもので、血液が増殖に影響するので長時間タンポンを入れていることでそのリスクが高くなります。快適さと安全性、どちらをとるかは明らかです。
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生理のプチストレス。こんなときどうすればいい?
生理を憂鬱にさせるプチストレスにはいろいろなものがあります。自分なりに対策をして、生理期間を快適に過ごせるようにしましょう。
Q. ナプキンを替えるタイミングは?
A. TSSのリスクを考えるなら、少しでも汚れたらとり替えるのがベスト。月経の1〜3日目くらいまでは1時間に1回くらいの頻度で替えましょう。オーガニックのナプキンでこれを実践していると、排血をお手洗いのときにできるようになります。経血コントロールのトレーニングと思って実践してみてください。
Q. 生理中の気になるにおいはどう対策したらいい?
A. においの原因は、汗、血液、ナプキンの高吸収ポリマーという3つの化学反応で起きていることがほとんど。ですから、ナプキンの素材を替える、汚れたらとり替える、ムレないようにすることをまずやってみましょう。また、皮膚や粘膜がきちんと潤っていること、毛細血管までしっかり血液がめぐっていることも、においに関係してくると思いますので食生活などにも注意しましょう。小麦や乳製品は粘膜を弱くするので極力控えましょう。
Q. かゆみやかぶれが出たらどうする?
A. まずはナプキンの素材を替えてみること。キャリアオイル50㎖、ミツロウ11g、真正ラベンダーとティーツリーの精油を各15滴入れてつくる手づくり軟膏もおすすめです。ヴェレダのカレンドラケアクリームや、マリエン薬局の肌トラブルレスキュークリーム、月経前後にかゆみがひどい場合はカンジダの可能性もあるので、コロレックスのインティメートケアクリームがいいでしょう。デリケートゾーンは過度に洗うと逆効果なので気をつけて。
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●教えてくれたのは……
助産師・看護師
くろせ まきさん
【Profile】
日本一出産の多い産婦人科・新生児集中治療室を経験し、2万人を超える妊産婦のケアに携わる。自身のPMSで悩んだことや不妊治療の体験から、独学で女性の体について学びはじめ、本当に必要な妊活、女性ケアを伝える「九州産前産後ケア研修会」を立ち上げたほか、「Women’s Health Lab 女性のための体質改善サロン」の運営などを行う。日本初の超実践型妊活アカデミー開催中。著書に『妊娠率8割 10秒妊活』(アチーブメント出版)。
HP: https://makisanba.com
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編集:藤田都美子
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WEB編集:FASHION BOX、株式会社エクスライト