自粛生活が続いたことで、いつも以上に気になるのが「運動不足」。そこで、今回おすすめするのは、家にいながらできる「ストレッチ」です。メディカルトレーナーの岩井隆彰さんに簡単で効果の高い特別プログラムを教えていただきました。家でできるストレッチで身体も心もスッキリしましょう!
《目次》
●外に出なくても家でできるストレッチで身体は変えられる
●身体づくりの第一歩。背中の筋肉を緩める&しっかり伸ばす
●脂肪を燃焼する筋肉を動かす《肩まわしストレッチ》
○HOW TO[30回]
●首・肩の痛みが和らぎ血行アップ《上背中ひねりストレッチ》
○HOW TO[左右30回]〔15往復〕
●教えてくれたのは……
メディカルトレーナー 岩井隆彰さん プロフィール
外に出なくても家でできるストレッチで身体は変えられる
タンクトップ¥10,500、パンツ¥13,000/ともにスリア(インターテック)
ストレッチというと、「運動前のウォームアップ」や「運動後のクールダウン」で行うというイメージが強いもの。しかし、メディカルトレーナーの岩井さんは、ストレッチにも大きな運動効果があるといいます。
「ストレッチとは、筋肉を伸ばすトレーニングのこと。ウォーキングなどの有酸素運動や筋力トレーニングに比べると地味に見えますが、きちんと行えば、肩や腰の痛みを改善したり、体脂肪を減らしたりする効果があります。なんといっても、手軽にできるのが大きなメリット。道具や練習も必要なく、思い立ったら誰でもすぐ始められるので、おしゃれ手帖世代の運動不足解消にはぴったりです」
硬くこわばった筋肉をほぐすには、ストレッチが最適です。ターゲットとなるのは、背中やおしりなど大きな筋肉。大きな筋肉のポンプ作用により血行がよくなれば、代謝もグンとアップし、さまざまな不調の改善につながります。特に、背中の筋肉がやわらかくなると、首や腰の負担が減り、肩こりや腰痛が緩和されます。ポイントは、筋肉を「ひねる」ことです。
「濡れタオルをしぼるときは、引っ張ったり、たたんだりするのではなくて、ギュッとひねりますよね。筋肉の線維も、ひねる動きを加えることで、効率的にしっかり伸ばせるのです」
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身体づくりの第一歩。背中の筋肉を緩める&しっかり伸ばす
まず肩甲骨や背骨まわりの筋肉を緩めて、背中全体をやわらかくほぐしていきましょう。背中が柔軟になると、身体に占める筋肉量の割合が大きい分、血流改善効果も大きいです。首や腰にかかる負担が減り、首の痛みや肩こり、腰痛の緩和にも。身体をひねるときは、手の位置でひねりを加える筋肉が変わりますから、意識しながら行いましょう。
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脂肪を燃焼する筋肉を動かす
《肩まわしストレッチ》
両肘を天井に向けて大きく回すストレッチです。
▼ 伸ばすのはココ!
腕の骨の先端についている4つの筋肉を緩めて、肩の動きをスムーズにします。肩甲骨の間には脂肪細胞が多く分布しています。ここを伸ばすことで活性化し、代謝がアップしやすいといわれます。鎖骨を開くイメージで行うと胸まわりの筋肉も一緒に伸びるので、意識しながら行うと、より効果が大きくなります。
HOW TO[30回]
【1】足を肩幅に開き、両手を肩に置く
【2】両肘を前に上げる
【3】両肘を真上に向ける
【4】横に下ろして元の位置へ
首・肩の痛みが和らぎ血行アップ
《上背中ひねりストレッチ》
首から背中上部にかけて存在する大きな「僧帽筋」や、背骨のひとつひとつをつなぐ小さな筋肉をほぐすストレッチです。
▼ 伸ばすのはココ!
背中の上部をやわらかくして、首の痛みや肩こりを改善する効果があります。肘の位置を下げないことと、背骨に沿って縦に走る筋肉をしっかりひねることを意識しながら行ってください。
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HOW TO[左右30回]〔15往復〕
【1】足を肩幅に開き、両手を肩に置く
【2】肘を水平に保ち、上半身を左右に大きく、リズミカルにひねる。顔は正面のまま
【NG!】肘の位置が下がったり、顔が体と一緒に動かないように注意
教えてくれたのは……
メディカルトレーナー 岩井隆彰さん
プロフィール/柔道整復師。株式会社ジール代表。19歳からオリンピック選手のメディカルトレーナーとして従事。以来、世界で活躍するトップアスリートや、アーティストの身体をメンテナンス・コンディショニングする傍ら、女優やタレントの体調・体型を独自の理論でトータルサポートも行う。著書は『体が硬い人ほどやせるストレッチ』(マイナビ出版)他多数。
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(大人のおしゃれ手帖 2020年7月号)
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