愛するペットが感染症を引き起こす前に。人間とペットが健康に暮らすための空間づくり

愛犬とのキスは危険!? ペットからの感染症を防ぐ掃除のコツを医師が指南

愛犬や愛猫をはじめ、一緒に暮らすペットは大切な家族の一員。しかし、ペットの毛やフンなどを媒介して、人間にとって悪い症状が現れる感染症になるリスクもあります。動物も人間もお互いが健康に過ごすためにできる工夫を、医師の市橋光先生に伺いました。

≪目次≫
●ペットの毛がアレルギーの原因になる場合も
●ペットが引き起こす症状の一例
●ペットと健康に暮らすポイント 1. 抜けた毛をこまめに掃除しよう
●ペットと健康に暮らすポイント 2. 顔を近づけたり舐めさせるのはNG
●ペットと健康に暮らすポイント 3. ペットのトイレや寝床を清潔にキープ
●ペットとの健康な暮らし方を教えてくれたのは……

ペットの毛がアレルギーの原因になる場合も

愛犬とのキスは危険!? ペットからの感染症を防ぐ掃除のコツを医師が指南

ペットと暮らす家庭では、ペットアレルギーやペットを介しての感染症などに注意しましょう。ペットアレルギーは、犬や猫、ウサギ、鳥などさまざまな動物の毛やフン尿、フケなどにアレルギー反応を起こします。ホコリと同じように、こまめに掃除をしてアレルゲンが増えないようにすることが大切です。

このほかにもペットを媒介にして、感染症になる恐れがある場合もあります。人間もペットも健康になれる空間づくりを意識して掃除をしましょう。

ペットが引き起こす症状の一例

回虫症

犬や猫の回虫卵で汚染された砂や、体毛が人の口に入ることで発症します。視力障害、発熱、肝臓の腫れなどが起こります。

 

ペットアレルギー

ペットのフン、毛、フケなどがアレルゲンとなりアレルギー症状が引き起こされます。また、もともとのアレルギー症状が悪化する場合も。

 

オウム病

鳥が持つ微生物が人に感染。肺炎を起こしたり重症の場合は命に関わることも。ほとんどがインコからの感染で、病気の小鳥や、小鳥の遺体、鳥カゴを放置することが原因の場合も。

 

猫ひっかき病

猫に嚙まれたり、ひっかかれた傷から感染。リンパ節の腫れや発熱、重症になると脳症などに進展することも。

 

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ペットと健康に暮らすポイント 1. 抜けた毛をこまめに掃除しよう

ペットの毛は、季節の生え替わりはもちろん、人間と同じように代謝によって抜け落ちるので、日々のホコリ掃除と同じようにこまめに取るようにしましょう。

 

ペットと健康に暮らすポイント 2. 顔を近づけたり舐めさせるのはNG

犬・猫回虫症は、トキソカラ症ともいい、犬や猫に寄生する回虫が人に感染します。多くは、ペットとキスをしたり、舐められた場所やフンにより人体に入ります。またペットとは関係なく、砂場で遊んだあとやガーデニングをしたあとにも注意が必要です。

 

ペットと健康に暮らすポイント 3. ペットのトイレや寝床を清潔にキープ

愛犬とのキスは危険!? ペットからの感染症を防ぐ掃除のコツを医師が指南

ペットの寝床やトイレには毛やフケ、垢がたくさん落ちていて、空気中にアレルゲンが散る原因に。それをエサにダニなども増えやすいので、ペットのためにも定期的に掃除を。

 

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ペットとの健康な暮らし方を教えてくれたのは……

医師
市橋光さん

【Profile】
自治医科大学附属さいたま医療センター教授、小児科長、感染制御室長。小児科医として診療にあたるほか、院内の感染症を未然に防ぐための感染制御室の室長として、感染予防対策などを行っている。

(抜粋)

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編集:藤田都美子、mao、山口未和子、宇津井恵子
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WEB編集:FASHION BOX、株式会社エクスライト

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