全身やせに効果があると評判のスクワット運動。しかし、独学でやると体を痛めたり、疲労が出ても効果は出なかったりという心配も。
効率よく効果を出すためのスクワットの基本フォームを、モデルや女優のパーソナルトレーナーを務めている横手貞一朗さんに教えていただきました。スクワットをする際の呼吸法と併せてチェックしてみて。
●効果を出すために知っておきたい、スクワットの基本フォーム
●呼吸を意識しながら、まずは10回チャレンジしよう!
●教えてくれたのは……
効果を出すために知っておきたい、スクワットの基本フォーム
POINT 1. 胸を広げて胸鎖関節のまわりの筋肉をゆるめる
一般的なスクワットは手を体の前側に添えますが、より上半身のラインをきれいに出すため、手は頭の下から首に添えます。肩がすくまないように首から肩の距離を離すイメージで、ひじを首から最も離れたところに持っていきます。前を向いて胸を張ることで、胸鎖乳突筋がきれいに出るように。胸を引き上げることで肋骨が開いて横隔模も上がるので、インナーマッスルが効いている状態に。
POINT 2. 背中を寄せる
1のように手を頭の下に添えることで、自然と肩甲骨が寄るので、猫背などの姿勢が改善されます。普段、前傾姿勢であることから、硬く縮まった胸鎖関節のまわりの筋肉をゆるめられます。また、背中を寄せるポーズを意識すると、日ごろ歩くときも後ろ重心でいることができます。
POINT 3. 脚の内側を意識する
ももの内側の筋肉である内転筋やひざ下にある前脛骨筋を意識することで、体の中心に軸が通りやすくなります。内転筋がやわらかいと骨盤や腰まわりの筋肉をスムーズに動かすことができます。重心が外側に逃げている状態で筋肉が固まるとO脚になってしまいます。
POINT 4. 体の裏側を使うように意識
背中からお尻の下部分、もも、ふくらはぎと、それぞれ体の裏側を意識して使うこと。この裏側の筋肉を使わないと、スクワットをしても体の前側の筋肉を使いすぎて変な部分に筋肉がつき、体が硬くなってしまううえ、きれいにやせられません。
POINT 5. 重心はかかとに8割
かかとに8割の重心を乗せるイメージで行います。これはかかとの骨が脚や体全体を支える役割をしているから。ももの前やひざに負荷がかからなくなることで、スクワットを安全に行うことができるだけでなく、脚のラインなどもきれいになります。
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呼吸を意識しながら、まずは10回チャレンジしよう!
直立のときは息を“吐く”
手は後頭部に添え、脚を肩幅より広い間隔で開き、つま先とひざの向きをそろえて左右対称になるように立つ。
お尻を下げるときは息を“吸う”
鼻から息を吸いながらゆっくりとお尻を下げる。お尻が脚の長さの1/4ほど下がったら、鼻で息を吐きながらゆっくりと立ち上がり1の姿勢に戻る。連続10回行う。
難しい人は、椅子を使って体に支えを作ってもOK
バランスを崩しそうな場合や、ひざに不安がある人は、まずは椅子を使ってチャレンジ。前に支えができることで、ひざにかかる負担が軽減される。その際、背すじは伸ばして行うようにしよう。
NG例:前傾姿勢や脚の向きに注意
前傾姿勢になってしまうと、ひざに負担がかかりやすくなり、ひざを痛める場合も。脚の向きが対称でないと重心は分散して体の軸がブレてしまう。
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教えてくれたのは……
Positive Link Studio代表
横手 貞一朗(よこて・ていいちろう)さん
【Profile】
1974年、神奈川県横浜市生まれ。日本体育大学専科修了。パーソナルトレーナーとして、多くのファッションモデル、女優、タレント、アスリート、経営者など、意識の高いクライアントをサポート。美しくしなやかなボディづくりに定評がある。最新の運動生理学や脳科学を融合させた独自のトレーニング方法と理論を展開している。書籍・雑誌監修、エクササイズ・プロダクトの企画、監修も行う。著書に『1日1分1ポーズでメリハリ☆ボディ 究極のストレッチ88』(双葉社)、監修書に『スクワットでやせる!』『スクワットで全身健康になる!』(ともに宝島社)などがある。
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監修:横手貞一朗
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編集:平山果林
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WEB編集:FASHION BOX、株式会社エクスライト