もう年末の大掃除は不要です! 毎日5分のキッチン掃除術
自宅で料理をする時間が増えた昨今、キッチンは常にきれいに保ちたいものです。1日5分、週に1回10分の掃除で、大掃除いらずのピカピカキッチンをめざしましょう。今回は、掃除のプロフェッショナルであるミホさんにキッチン掃除術の基本を教えていただきます。
《目次》
油汚れはラクに落とせるうちにさっと掃除を
家で食事する機会の多いこの頃、キッチンの汚れもたまりやすくなっています。放置すると面倒な油汚れや食品汚れは、毎日のルーティンで衛生的に保ちたいもの。
「毎日必ず汚れる部分をきれいにするだけなら、1日5分でOK。年末に大掃除を計画する人も多いですが、気温が低い時期には油が固まりやすいので、余分な力やたくさんの洗剤を使わなければならなくなります。
気温が高い時期から掃除を習慣にしておくのがおすすめです」と、教えてくれたのは、掃除のプロフェッショナル、ミホさん。
毎日掃除するのは、シンクまわりとガスコンロまわりのみ。そのほか、週に1度の床やドアの拭き掃除、1~2か月に1度冷蔵庫や換気扇の掃除をすれば、年末の大掃除は不要に!
「また、普段から掃除が面倒になるようなものはキッチンまわりに出しておかないことが、ルーティンを素早く済ませるコツ。キッチンマット、洗い桶、生ごみを入れる三角コーナーは、完璧にきれいにするのに手間のかかるもの。なければないで困らないので、今までのやり方を変えて、なくしてしまう方法もおすすめです」
使いやすい道具と場所に合った洗剤で、簡単かつ効果的に掃除するのが億劫にならないコツです。
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秋からはウイルス性の食中毒にも要注意
食中毒というと夏に多い細菌性が知られていますが、11~3月の気温が低い時期は、ウイルス性の食中毒にも注意が必要。
ウイルスは食べ物の中では増殖しませんが、低温や乾燥した環境でも生存し、食べ物を通じて体内に入って腸管内で増殖して食中毒を起こします。ノロウイルスが代表的なものです。
食中毒を予防するには、手指消毒をしっかり行い、細菌を増やさないよう、食べ物は購入後早めに冷蔵庫に入れ、ふきんやまな板、包丁なども漂白剤や熱湯で殺菌消毒をすることが大切。キッチン自体を清潔に保つのがいちばんです。
また、残った食品は清潔に保存する、温め直しをする際は十分に加熱するなど、食べ物も適正に扱いましょう。
参考/政府広報オンライン「暮らしに役立つ情報 食中毒を防ぐ3つの原則・6つのポイント」
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1週間、1か月の掃除は?
見えるところは週に1回、
見えないところは月1回が原則
週に1度は、油が散っている床や壁、収納の扉、家電などを拭きます。
油汚れは重曹ダスターや不織布のシート1枚で拭いて捨てれば、手間がなく簡単。レンジフードの汚れも、同様に拭きます。水切りカゴも週1度、水垢にはクエン酸、カビやヌメリにはキッチン泡ハイターで掃除を。
さらに、1~2か月に1回は、冷蔵庫の中の整理と拭き掃除、換気扇のファンなど見えない部分の掃除を(汚れがひどい場合や取り外しが難しい場合は業者に依頼)。
面倒に思えても汚れをためなければ1回の掃除は短時間で済むので、ぜひ習慣に。
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1週間に1回
拭き掃除
システムキッチンや食器棚、冷蔵庫のドア、壁紙、照明のカバーなどの油汚れを拭きます。こびりつきは、ダスターにセスキ水を吹き付ければ落ちやすいです。
家電の掃除
オーブンレンジやトースター、炊飯ジャーなどの家電は内側と外側を重曹ダスターで拭きます。食洗器は専用クリーナーやクエン酸を入れて、から回し。
床を拭く
フローリングは固く絞った雑巾で、クッションフロアやタイルなら重曹ダスターで、床をすみずみまで拭きあげます。目立つ汚れはその都度掃除を心がけて。
1~2か月に1回
冷蔵庫の整理
冷蔵庫の中のものを取り出して、賞味期限切れ品などが入っていないかをチェック。早く使わなければいけないものは手前に出すなど、整理整頓をします。
冷蔵庫の棚を拭く
冷蔵庫の棚や庫内の壁は重曹ダスターか、セスキ水で拭き掃除。ボトルケースや卵ケースは雑菌が繁殖しやすいので、重曹か酸素系漂白剤でつけおきをしてもいいでしょう。
換気扇の掃除
月1回はファンを外してゴミ袋などに入れ、酸素系漂白剤でつけおき洗いを。五徳も一緒に入れてOK。換気扇カバーは不織布のものに付け替えると、取り替えが簡単。
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教えてくれたのは……
タスカジ 掃除の達人
ミホさん
【Profile】
家事代行マッチングサービス「タスカジ」のハウスキーパーとして活躍。タスカジ歴は3年。ていねいな掃除と収納アドバイスで人気。
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photograph_Yusuke Shirai
illustration_Sara Kakizaki
text_Ema Tanaka
(大人のおしゃれ手帖 2020年10月号)
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