がん予防には植物特有のファイトケミカルを含む食品を! 栄養学のプロがすすめる免疫力を高める食材

がんを予防する食べ物は? 免疫力&抗酸化力を高める8品を専門家が指南

がんの予防に役立つ食材

がん細胞の増殖を抑えるためには免疫力と抗酸化力が大切です。その2つの力を高めるためには、動物性食品ではなく、植物性食品を摂取するのがおすすめなんだとか。今回は、『細胞から元気になる食事』(新潮社)など多数の著書をもつ、杏林予防医学研究所所長・山田豊文先生に、がん予防のためにとりたい食材を教えていただきました。

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がん予防には植物性食品に含まれるファイトケミカルが◎

がん細胞は、私たちの体の中で日々できては消えてを繰り返しています。その増殖を食い止めているのが免疫力や抗酸化力。そして、これらの力を高めてくれるのが、植物性食品に含まれる多種多様なファイトケミカルです。

 

がん予防効果の高い食品ピラミッド

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アメリカのNCI(国立がん研究所)が発表した「デザイナーフーズ・ピラミッド」を参考に作成
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このピラミッドには肉などの動物性食品はいっさい登場しません。これだけでも植物性食品の優位性を物語っていますが、化学肥料や農薬をたっぷり使ったものは、逆にがんを誘発する危険が。できるだけ化学肥料や農薬に頼らずに栽培されたものを選んで。

 

がんを防ぐ野菜No.1! にんにく

がん予防には植物特有のファイトケミカルを含む食品を! 栄養学のプロがすすめる免疫力を高める食材
にんにくの匂いのもとであるアリシンには、強力な殺菌効果があるほか、さまざまな生活習慣病の予防にも有効です。また、にんにくを食べる量が多いほど、胃がんおよび結腸・直腸がんのリスクが低下することがわかっています。

 

サラダでたっぷりと! キャベツ

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キャベツを生食したときに感じるピリッとした辛味が、抗酸化成分のイソチオシアネート。大根やクレソンの辛さの正体もこれで、発がん物質の生成を抑制する効果が認められています。長時間加熱すると減ってしまうので、できるだけ生食で。加熱調理するなら、蒸し物や炒め物がおすすめです。

 

すり下ろして抗酸化力アップ! しょうが

がん予防には植物特有のファイトケミカルを含む食品を! 栄養学のプロがすすめる免疫力を高める食材
ツンとした辛味成分のジンゲロールとショウガオールが、しょうがのおもなファイトケミカルです。これらはすり下ろすことで抗酸化力が高まります。料理に使うほか、紅茶などの飲み物に入れるのもおすすめ。

 

葉の部分に栄養がぎっしり! セロリ

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セロリに含まれるファイトケミカルのアピゲニンとルテオリンには、がん細胞の増殖を抑制する効果が。茎よりも葉の部分に多いので、葉も捨てずに食べましょう。独特の香りは好き嫌いが分かれるところですが、おひたしや炒め物にすると食べやすくなります。

 

ケルセチンが、がん細胞を攻撃! 玉ねぎ

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玉ねぎに含まれる色素成分のケルセチンには、強い抗酸化作用があり、生活習慣病を予防するほか、がん細胞を攻撃して死滅させる作用があります。なお、ケルセチンは皮の茶色い部分に多いので、農薬の心配のない玉ねぎの皮も出汁やお茶にして飲みましょう。

 

がん予防&コロナ対策にも! 緑茶

がん予防には植物特有のファイトケミカルを含む食品を! 栄養学のプロがすすめる免疫力を高める食材
緑茶には、高い抗酸化作用のあるカテキンが含まれていて、緑茶を飲む習慣をつけることはがん予防にとても有効です。また、このカテキンの中の一つ、エピガロカテキンガレート(EGCG)という成分は、新型コロナウイルス感染症への強力な不活性化作用が認められています。

 

生食と加熱調理の両方で! トマト

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トマトの色素成分リコペンも、強力な抗酸化作用で知られるファイトケミカル。そのパワーはビタミンEの100倍ともいわれ、がん細胞の成長を妨げることがわかってきています。

 

発がん物質から体を守る! ブロッコリー

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ブロッコリーの辛味成分スルフォラファンは、近年注目のファイトケミカル。発がん物質から体を守る酵素を活性化するとともに、がんに変化しかけた細胞を修復します。若芽のブロッコリースプラウトは、ブロッコリーの数十倍のスルフォラファンが含まれています。

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教えてくれたのは……

杏林予防医学研究所所長
山田豊文(やまだ・とよふみ)先生

がん予防には植物特有のファイトケミカルを含む食品を! 栄養学のプロがすすめる免疫力を高める食材

【PROFILE】
一般社団法人日本幼児脂質栄養学協会(JALNI)会長。あらゆる方面から細胞の環境を整えれば、誰でも健康に生きていけるという「細胞環境デザイン学」を提唱し、本来あるべき予防医学と治療医学の啓蒙や指導を行う。2013年6月に「杏林アカデミー」を開校。自ら講師を務める講座を通じて、細胞環境デザイン学を日本に広めていくための人材育成に力を注いでいる。2018年にはJALNIを始動。おもに子どもの脂質改善を目的としたさまざまな活動を全国各地で展開している。おもな著書に『細胞から元気になる食事』(新潮社)、『病気がイヤなら「油」を変えなさい!』(河出書房新社)、『脳と体が若くなる断食力』(青春出版社)など。

杏林予防医学研究所ホームページ(https://kyorin-yobou.net
山田豊文フェイスブック(https://www.facebook.com/yamada.kyorin

 

(抜粋)

がん予防には植物特有のファイトケミカルを含む食品を! 栄養学のプロがすすめる免疫力を高める食材
TJ MOOK『老けない体をつくる空腹健康法』監修:山田豊文

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監修:山田豊文

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編集・ライティング:藤田都美子、宇津井恵子

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