祇園の舞妓に学ぶ「角が立たない断り方」イエス・バット話法を精神科医が解説

罪悪感を抱かずにやんわりと断る大人の必須スキル

誰かに誘われたとき、相手の気持ちを傷つけずに断るのはなかなか難しいもの。上手に断るスキルを取得して、「断り上手」になりましょう。精神科医でマンガ原作者の、ゆうきゆう先生が上手な断り方を教えてくれました。

宝島社公式通販サイト「宝島チャンネル」なら電話注文もOK！詳しくはこちらをクリック
【TEL】0120-203-760
【受付時間】9:00～18:00（土日祝日を除く）
※電話注文でご利用いただけるお支払い方法は「コンビニ前払い」「NP後払い」のみ

悩み相談「上司の飲みニケーションが断れません」

自称「飲みニケーション」を大切にする上司は、「一杯行くか？」とよく誘ってくれますが、話す内容は毎回彼の武勇伝ばかりで挙げ句割り勘……。毎回断る理由を探すのですが、同じ理由を何度も使えないし「寂しいのかな？」と思うと断れません。こんなときどう断るのがいいのでしょうか？

イヤな誘いをうまく断れたことがありますか？

ない……89％
ある……11％

心理学的に理想の答えは……気づかい＋理由＋No

相手を不快にさせずに断るときには、「行きたくないので行きません」とストレートに伝えると、角が立ちます。「どうしても今日中に仕上げたい仕事があります」や「先約が入っている」など外的な理由で断りましょう。このとき内面的な理由を添える場合は、相手を気づかうことが大切です。

「イエス・バット話法」とは？

「今晩飲みに行かない？少しの予算しかないけどおいしくて、おしゃれな店にしてね」。そんな困ったお誘いやお願いが発生したとき、どのようにしてうまく断ろうかと悩む人も多いはず。相手の気持ちや立場は理解できるので、無下に「No」とは言いにくいし……。

そんなときに実践してほしいのが、「イエス（Yes）・バット（But）話法」というテクニック。これは何か無理な注文を受けたときに「まず肯定してから反論していく方法」です。例えば、上司からの誘いを断るとしましょう。即座に「忙しいのでちょっと……」と否定的に答えず、まずは「いいですね（Yes）」と肯定的に答え、その後「でも（But）残念ですが、急ぎの仕事がありまして……」とやんわり断るのです。そうすると上司もそれほど後味悪く感じることはありません。

舞妓（まいこ）さんも昔から使っているテクニック

「イエス・バット話法」を上手に使いこなしているのが、祇園の舞妓さんです。そのテクニックを紹介しましょう。

祇園の舞妓に学ぶ「角が立たない断り方」イエス・バット話法を精神科医が解説 — 「明日僕と2人きりでご飯に行かない？」「うれしいわあ！でも明日はお稽古があるのでまたの機会にお願いします」

いろんなシチュエーションで活躍

舞や唄、三味線などの伎芸（ぎげい）で客をもてなす舞妓さんは、職業柄色々な誘いを受けることが多いため、断り方も実にナチュラル。お客さんから「明日おいしいもの食べに連れて行ってあげるよ。どう？」と誘いを受けると、まずは「えぇ〜。うれしいわあ！」という喜びの答えを返します。最初に「Yes」と言うことで、相手のメンツを保っているわけです。そして、やんわりと「でも明日は三味線のお稽古があるので……。うれしいんやけど、またの機会に」と優しく「But」で断るのです。この場合、最初の喜びの言葉は「Yes」以上の「プラス（Plus）」の気持ちともとれるので、「プラス・バット話法」といえるかもしれません。これは会社などの仕事関係はもちろん、友人間や家族の間でも使えるテクニック。人間関係を円滑に保つ秘訣（ひけつ）といえます。

「片付けられない」は心の問題!? モノをためこめない心理テクニックを精神科医が指南

終わらない雑談や上司の説教を切り上げるコツ［精神科医監修］

このコンテンツの監修者は……精神科医・マンガ原作者ゆうきゆう先生

【PROFILE】
精神科医・マンガ原作者。ゆうメンタルクリニック・ゆうスキンクリニックグループ総院長。東京大学医学部医学科を卒業。医師業のかたわらマンガ原作者としても活躍。主なマンガ原作に「マンガで分かる心療内科」（少年画報社）などがある。
Twitter：@sinrinet
ゆうメンタルクリニック：https://yucl.net/
ゆうスキンクリニック：https://yubt.net/

人間関係の悩みは無縁!? 北欧流コミュニケーション術は“共感”より“受け入れる”

（抜粋）