SDGsから考える 私と地球に心地よい新習慣／お買い物編
誰一人取り残さない未来のために、世界で取り組むSDGs。壮大な目標に思えるかもしれないけれど、あなたにもできることがあるはず。例えば、食材や日用品、ときどき洋服などの日々のお買い物は、作り手への投票でもあるのです。地球環境に負担が少ない製品を選んで応援しましょう。
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WHAT IS SDGs？［SDGsとは］
「Sustainable Development Goals」の略で、訳すと「持続可能な開発目標」。2016～2030年に達成すべき“誰一人取り残さない”ための世界共通の目標として、国連によって採択された。具体的には「すべての人に健康と福祉を」「つくる責任つかう責任」「気候変動に具体的な対策を」「海の豊かさを守ろう」など社会・経済・環境の3分野あわせて全17項目。
Check 01：本当に買う／使う必要があるかよく考える
「これいい！」と衝動買いしていざ帰ると、似たようなものを持っていた、ということはありませんか？ 結果使わないままになったり、すぐ飽きてしまったり……。無駄買いしないよう、購入前にリストアップするなど整理を。
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Check 02：マイバッグを持参する
海洋プラスチックごみ問題や生産時のCO2排出量などの課題があるプラスチック製品。そんななか、過剰なプラスチックの使用を見直すべく、2020年7月よりレジ袋が有料化。買い物はマイバッグを持参することが新常識に。
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Check 03：無駄のないように買う
まだ食べられるのに廃棄される「食品ロス」の半分近くが家庭から出ている生ごみ。少しでもごみを減らすためにも、必要な量だけ買うことを意識して。スーパーやファーマーズマーケットのバラ売りや、量り売りをしているバルクショップなどを利用しましょう。容器の使い捨てや過剰包装を避けられるのもよいところ。
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Check 04：繰り返し使えるものを選ぶ
一度使っただけでポイと捨てる、使い捨て製品の購入は、いわば、地球環境に負荷をかけるごみを増やすこと。日常生活の中にある使い捨て製品は実にたくさん。繰り返し使えるものに替えられるか、まずはリサーチを。
item：〈stojo〉の折りたたみタンブラー
brand：stojo［ストージョ］
コーヒーショップや一部コンビニでのコーヒーの購入に、マイタンブラーを持参する新習慣を始めませんか。ホットもOKのシリコーン素材のタンブラー「ストージョ」は、ストローも一緒にコンパクトに折りたためるので、持ち運びに便利。
item：〈さささ〉の和晒ロール
brand：SASASA［さささ］
キッチンペーパーや、電子レンジでチンするときのラップ代わりになるのが、綿生地に薬品成分が残らないよう、晒加工をほどこした「さささ」の和晒。30回ほど繰り返し使えます。
いろいろ使える晒（さらし）
拭いたり、漉したり、包んだり、用途はさまざま。
【水をきる】水洗いした野菜の水気をふくのに。
【ふく】台ふきに。
【つつむ】購入した食材を包むのに。
【かける】電子レンジで温める際に水で湿らせてラップ代わりに。
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Check 05：素材や作られた過程を調べてから購入する
同じような物で迷ったら、素材や生産過程など環境に配慮されたほうを選ぶのもひとつ。背景を知れば知るほどに、作り手や会社への尊敬の念がうまれ、物への愛着が増すはずです。
keyword：アップサイクル
「アップサイクル」とは資源を分解して再利用する「リサイクル」と異なり、不要になったものにデザインなどで新たな価値を与え、別の製品としてよみがえらせること。 アップサイクルならではの魅力がたっぷり！
brand：nest Robe［ネストローブ］
丈夫で着心地のいい天然素材のアイテムを展開する「ネストローブ」。業界の衣料ロスに胸を痛め、製造する際に出る裁断くずを原料にし、新たな生地としてよみがえらせた「アップサイクルリノ」シリーズを開始。裁断くずを紡績し、生地にするのは至難の業。国内工場の長年の経験と技術によって、新品ながらにして肌になじむ柔らかな素材がうまれました。
brand：JOHNBULL［ジョンブル］
岡山県倉敷市発、デニムパンツやワークウェアに定評のあるブランド「ジョンブル」からは、新品のまま眠っていたデッドストック生地を用いた、ベイカーパンツが登場。『リンネル』でも活躍するモデル・KanocoさんとのコラボレーションでKanocoさん監修のもと、岡山の本社工場で、数量限定で制作。本来廃棄されるはずの生地に、新たな命を吹き込みました。
keyword：生産背景を意識する
これからは、どこで誰がどんなふうに作ったか、生産背景も意識してお買い物を。そこにかけた、ブランドや作り手の想いを受け取ったという証しに。また、自分が何に対してお金を払っているかを意識することにもつながります。
brand：O0u［オー・ゼロ・ユー］
天然素材やリサイクル素材を主軸にものづくりを行う「オー・ゼロ・ユー」。オフィシャルECサイトでは、アイテムごとに「SUSTAINABILITY」という項目があり、クリックすると製造における「CO2排出量」「水使用量」と、「温暖化」「水不足」「資源枯渇」「水質汚染」に貢献できているかを確認することができます。
brand：EQUALAND −TRUST AND INTIMATE−［イコーランド -トラスト アンド インティメイト-］
地球・社会・買い手。三者から信用されるファッションをコンセプトに、環境負荷の少ない天然素材や草木染めを進化させた「ボタニカル・ダイ」を用い、受注生産にするなど、生産過程を大切にものづくりをするブランド。商品のタグには綿花生産者から技術者、デザイナーに至るまで製造に関わった人たちの自筆署名が印刷されています。
keyword：バンブー
数年で成長し、収穫してもすぐ生えてくる生命力が強い竹は、CO2の吸収率が高く再注目されています。一方、放置竹林の増加も問題になっており、竹の需要を高めることが課題。
brand：cink［サンク］
スウェーデンのテーブルウェアブランド「cink」の食器は、竹箸を製造する過程で発生する廃棄物をリサイクルしたオーガニックバンブーが原料。着色は水性の食用顔料のみ使用。
brand：BambooRoll［バンブーロール］
エコフレンドリーな資源・竹でつくられたトイレットペーパー。生産時に薬品の使用をおさえ無漂白にすることで環境負荷を軽減。リサイクル段ボールで梱包し、テープもリサイクル可能なものを使っています。
keyword：オーガニックコットン・リネン
認証機関に認められた農地で、農薬と肥料の厳格な基準を守って育てられた綿花による「オーガニックコットン」や、栽培に農薬や肥料をほとんど使用しない植物であるフラックスが原料の「リネン」を選ぶことは、農薬などによる生産者の健康や環境負荷を軽減することにも。
brand：Vlas blomme［ヴラスブラム］
コルトレイクリネン（R）を用いたアイテムを多く展開する「ヴラスブラム」。写真のTシャツは、コルトレイクリネン（R）の落ち綿と、オーガニックコットンを組み合わせアップサイクルした「＆12Linen」シリーズ。
keyword：海のオーガニック
海外では魚介類にもオーガニック認定が。養殖の際に魚に抗生剤を投与するなど化学物質が使われていないか、また、持続可能な収穫方法をとっているかなどが基準になっている認証も。
brand：Patagonia Provisions［パタゴニア プロビジョンズ］
「パタゴニア プロビジョンズ」の環境に配慮した魚介類の缶詰。ムール貝はEUオーガニック水産養殖認証を取得。サバは混獲を最小限に抑えるため、釣り針と糸だけを使い捕獲。
keyword：プラスチックフリー
私たちの暮らしとともにあるプラスチック製品。便利だけれど、海洋汚染や、石油由来であることによる環境負荷が深刻な問題に。一つからでも、使い捨てプラを減らす習慣を。
brand：stasher［スタッシャー］
洗って何度も使え、冷凍だけでなく電子レンジや湯煎も可能な「スタッシャー」の保存バッグ。しかも、素材は100％食用品質のシリコーンで安心。サイズが豊富でおしぼりや衛生用品入れにも。
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家事や移動でエコな暮らしが実現できる！ 地球のために意識したい5つの生活習慣
photograph：Miho Kakuta
styling：Naoko Gencho
hair ＆ make-up：Yoko Yoshikawa
model：tara
text：Nao Yoshida
（リンネル 2021年8月号）
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web edit：FASHION BOX
