(2019年12月4日更新)
季節を問わず、ちょっと油断するとかかってしまう風邪。少しでも早く治すため、葛根湯を飲む、たくさん汗をかく、温かくしていっぱい寝る……など、効果的だといわれる方法をいろいろと試しているはず。
ですが、どう対処するのが正解なの?
芝大門いまづクリニックの今津院長に尋ねてみました!
≪目次≫
【教えてくれたのは…】
今津嘉宏
【Profile】
芝大門いまづクリニック院長。
東京都済生会中央病院外科、慶應義塾大学医学部漢方医学センターを経て、芝大門いまづクリニック開業。漢方を活用したがん治療を行う。著書に『病気が逃げ出す上体温のすすめ』(ワニブックス PLUS新書)など。
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風邪は「ひき始め」と「治りかけ」で対処法が違います!
「風邪は、熱が上がり免疫機能が活性化する『ひき始め』と、ウイルスが減って熱が下がり始める『治りかけ』で対処法が変わります」(今津院長)
では“ひき始め”と“治りかけ”、それぞれのタイミングで取るべき対処法を見ていきましょう!
風邪のひき始めには葛根湯と白湯
「風邪のときは汗をいっぱいかく」は、この段階ではNG。体温を上げつつ、消化のいいものを食べて体力をつけて。
■水分補給はしっかりする
脱水症状が怖いので、水分補給は必要です。ただし、冷たいもので体を冷やすのはNG。白湯や温かいスポーツドリンクがおすすめ。
■風邪によい食材は?
体を温めるショウガやネギなどの薬味を入れたうどんや、抗炎症作用があるたまごを入れたおかゆ、卵酒などもおすすめです。
■風邪薬はどうする?
市販の風邪薬は、症状を抑えるための対症療法。風邪のひき始めに、葛根湯など、発汗をうながす薬を白湯で飲むのがおすすめ。
■高熱のとき、おでこに冷却シートは意味がない!?
おでこなどに貼る冷却シートですが、ひんやり感じるのは貼った直後だけ。そのあとはむしろ保温されてしまうので、氷枕が◎。
■熱があるときにお風呂に入ってもよい?
風邪のひき始めで体力があるなら、お風呂で温めてOK。
鼻水がひどいときは、37℃の湯で足湯をすると、鼻水が止まります。
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風邪の治りかけは水分&栄養補給を
汗が出始めたら、ウイルスとの戦いはピークを過ぎた証拠。体にたまった毒素を出して、体力を回復させて。
■冷たい飲み物を飲んでもよし
治りかけで熱が下がりつつある時期は、汗をかいて、水分が不足しているはず。冷たいもので水分補給をしてもOK。
■消化のよいものでしっかり栄養を
治りかけでまだ食欲がないときも、おかゆやうどんなど消化のよいものでしっかり栄養補給をして、体力を回復させて。
■利尿作用のあるフルーツを食べる
体のなかの毒素を出すためによいのは、利尿効果のあるカリウム豊富なバナナやミカン。水分補給&体力回復をしましょう。
「あれ? 風邪をひいた?」と思ったら、まずは体を温めて免疫力をサポートしましょう。こちらで紹介した方法を参考に、タイミングを考慮しつつ対処すれば、風邪を長引かせないはずですよ。
Illustration: Kayo Yamaguchi
Text: Ema Tanaka
Edit: FASHION BOX
(『リンネル』2018年2月号)
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