南果歩がCAN友の山吹祥子と乳がん経験を語り合う! 同世代へ意識や検診の大切さをメッセージ

南果歩がCAN友の山吹祥子と乳がん経験を語り合う! 同世代へ検診の大切さをメッセージ[インタビュー]

もっと語ろう! 大人のフェムテック
「乳がん」を通して感じた実現すべき“補い合う社会”

乳がんサバイバーの南果歩さん。がんになったことをきっかけに交流が始まったジュエリーデザイナーの山吹祥子さんと、当事者だからこそ語れる同世代の女性と社会へのメッセージを届けます。

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語らい、状況を共有することで心と体が救われる。手を取り合える社会を

南果歩がCAN友の山吹祥子と乳がん経験を語り合う! 同世代へ意識や検診の大切さをメッセージ
右:南果歩さん 左:山吹祥子さん
南さん:HOPEネックレス(上)¥22,000、ネックレス(下)※非売品、ブレスレット¥3,300/すべてケルシャンス、リング(下)¥19,250、リング(上)¥176,000/ともにイヴェット そのほかスタイリスト私物

南果歩さんは2016年に患った乳がんをきっかけに、「CAN(キャン)友」という新しいつながりができ、山吹祥子さんもそのお一人。「CAN友」とは、南さん発案のネーミングで、「CANSER(がん)」のCANと「~できる」のCAN、2つの意味が込められています。
「祥子さんと初めてお会いしたのは、手術して間もないころ。投薬治療を受けていたときでした。当時、薬が身体に合わず、副作用でメンタルまでもやられてしまっていて。私の愚痴を聞いていただき、笑顔で優しく励ましてくださいました。乳がんといっても人それぞれ病状に違いがあって治療法もさまざまだと教えてくださって、とても心強かったです」(南さん)

山吹さんは2014年にセルフチェックで乳がんを発見。見つかった時にはステージ4で肺に転移をしていたため手術はせず、現在も抗がん剤治療を続けています。
「乳がんは、乳房の外側にシコリができるイメージでしたが、私の場合は、セルフチェックでは気づきにくい乳輪部にできていました。そのため発見が遅れてしまいました」(山吹さん)

がんになったときを想定し、病院や治療についての情報を得ておくと治療がスムーズに

南果歩がCAN友の山吹祥子と乳がん経験を語り合う! 同世代へ意識や検診の大切さをメッセージ

「私は、虫の知らせというか、人間ドックという言葉が頭に浮かんだんです。それで、受診したら、初期の乳がんが見つかり、即手術に。次の仕事があったこともあり、発見から手術まで2週間という速さでした」(南さん)

「それはラッキーでしたね。私は、最初に受診した病院に紹介状を書いてもらって大病院へ行かなくてはならず、病院を探し、予約を取るのに時間がかかってしまいました。このとき、どんな病院でどんな治療が行われているのか知っておけばよかったと痛感しました」(山吹さん)

「タイムラグをなくすためにも事前にイメージを持って調べておいた方がいいですね」(南さん)

南果歩がCAN友の山吹祥子と乳がん経験を語り合う! 同世代へ意識や検診の大切さをメッセージ

「セカンドオピニオンって、受けるまでに数か月もかかってしまいますし、自分が希望する病院で受けられるとも限らないんです。今は、患者会に参加して最先端の治療情報を得るようにしています。オンラインでも開催されていて、乳腺科だけでなく、放射線や形成外科などいろんな先生の話が聞けるので情報収集におすすめです」(山吹さん)

山吹祥子さんは、闘病中の現在もアクセサリーデザイナーとして活躍し、ご自身の経験を基に、精力的に啓蒙活動をなさっています。下で紹介している可愛らしいスマイルモチーフが印象的なチャリティーブレスレットは山吹さんのデザイン。「ひとりでも多くの女性に乳がんに対する意識、検診の大切さを知ってもらいたい」という山吹さんの願いが込められています。

「 “KEEP CALM & CARRY ON”は私の信条で、がんになったとしても、冷静に状況を受け止めて、女性として輝き続けることを諦めるべきではないと思っています。がん=終わりではなく、そこから新たな人生が始まるんです。どう生きるかを試されているんだと思います」(山吹さん)

日本は今や、女性の9~10人に1人が一生のうちに乳がんを経験するという時代。さらに、この罹患率は年々増加の一途をたどっています。しかし、日本の乳がん検診の受診率は、諸外国に比べて極めて低い水準。検診が大事とはわかっていても、忙しくて時間を取れない、予約を取るのが面倒と、つい後回しにしてしまいがちで、日本人は健康志向でありながら、検診嫌いという傾向が問題視されています。

「乳がんは決して他人事ではありません。しかし、乳がんは、早期発見・早期治療で治せるがんです。特に更年期からは罹患のリスクが上がるということを忘れず、セルフチェックを毎日の習慣にし、乳がん検診を受けてくださいね」(お2人)

南果歩がCAN友の山吹祥子と乳がん経験を語り合う! 同世代へ意識や検診の大切さをメッセージ

「QUELL CHANCE」の“ピンクリボン”ブレスレットは売り上げの一部が乳がん体験者のサポート団体(一社)KSHSへ寄付されます。http://www.quellechance.co.uk/

“気づき”のメッセージ

「がん=死ではない。共存する存在に」

「がんと聞くと死と結びつけるひとが多いですが、治療しながら共存するもの。日常生活を送りながら闘病する方がほとんどです。がんと共に生きている人がたくさんいることを知ってほしいです」(山吹祥子さんより)

「検診は後回しにしない!」

「健康診断や市区町村が実施するがん検診を、後回しにしないでほしい。日々に忙殺されて『また今度』にしがちですが、早期発見ができる時代。せっかくの機会を逃さないで」(南果歩さんより)

「補い合う社会を目指して」

「乳がんに限らず、ライフステージが違えば女性が抱える生きにくさの内容は変化します。辛い時にそれを伝えられて補い合える社会を目指したいですね」(山吹祥子さんより)

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PROFILE

南果歩(みなみ・かほ)さん

女優。兵庫県出身。映画『伽倻子のために』で主役デビュー。以降、女優業を中心に活躍。2/4に最新エッセイ『乙女オバさん』(小学館)が発売される。

山吹祥子(やまぶき・しょうこ)さん

ジュエリーブランド「QUELLE CHANCE(ケルシャンス)」のデザイナー。自身の経験を期に、ピンクリボンブレスレットをはじめ、乳がんの早期発見・治療の啓蒙活動を行う。

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photograph:Emiko Tennichi
styling:Ayako Nakai(Crêpe)
hair & make-up:Yukie Shigemi
text:Mizuki Sakaguchi
大人のおしゃれ手帖 2022年2月号

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web edit:FASHION BOX

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