シブラク

落語デビューは渋谷のミニシアターで!? #落語女子

どうもこんにちは。昔から日常会話に親父ギャグが多い「FASHION BOX」の中の人です(そして相手を戸惑わせては反省する)。
前回の記事では、落語初心者にオススメの映像作品や本などをまとめてご紹介しました(詳しくは「落語初心者にオススメの映画・本・漫画まとめ #落語女子」でどうぞ)。あの厳選作品を通して、落語ってどんなものなのか、少しず~つ見えてきましたか?

では、そろそろ生の落語に触れてみましょう!
今回は、寄席デビューにうってつけの超カジュアルな落語会をご紹介。チケット購入の仕方から開催当日の座席に座るまでを、どこよりも詳しく解説します!
これを読めば、初めての場所が苦手な“おひとり様”女子でも、ビビらず高座を満喫できますよ!!

《目次》

 

初心者に激推しの落語会、“シブラク”

落語って、結構面白そう。とはいえ年輩の方にまじって聴く勇気はないし、お作法とかが、よくわかんないよね……。
はい、わかります。その気持ち。そんな人にピッタリすぎる落語会があるんですよ。
それが、若者の街・渋谷で定期的に開催されている“渋谷らくご”略して“シブラク”です。

このシブラク、会場となるのは「ユーロライブ」。ミニシアター「ユーロスペース」と同じ建物内という、文化の香り漂う場所で開かれます。
ライブスペースである「ユーロライブ」も、場内のつくりは、ほぼ映画館。つまり映画を観る感覚で、落語が聴けるのです。
初めての場所に行くときに会場内や客席のイメージができれば、それだけでググッとハードルが下がりませんか?気負わず足を運べて、ふんわりしたシートに腰掛け、リラックスして噺(はなし)が聴ける。初訪問の場所で起こりがちな、その場の雰囲気に飲まれて疲れてしまうことがない。それこそ、私が落語初心者さんに“シブラク”をオススメしたい理由なのです。

シブラク
出典: FASHION BOX

 

“シブラク”開催スケジュール

ぜひ行ってくれろと猛プッシュしたい“シブラク”ですが、惜しむらくは1カ月に1度のペースでしか開催されないこと。毎月第2金曜日から5日間だけ開催されます。
思い立ったときにすぐ行けないというのは、定席寄席(*)よりも、ちと不便。ですが来月の開催まで首を長くして待つ、くらいの物足りなさがあったほうが、新鮮さをキープしながら楽しみ続けられる気がしませんか。

*常設の寄席のこと。都内で定席寄席といえば、浅草演芸ホール、池袋演芸場、新宿末廣亭、鈴本演芸場の4カ所を指す

 

“シブラク”のチケット購入方法

よし、試しに落語を聴きに行ってみるか。そんなふうに腰を上げたら、次に必要となるモノがチケットですよね。
“シブラク”のチケットの販売方法は、①会期中に会場の窓口で買う、②電話で前売り券を予約する、③WEBで前売り券を購入する、という3通り。手数料や通話料金をかけたくないなら窓口購入で、どうぞ。
ちなみに私は普段、③WEBで購入をしています。約1カ月前からチケットがおさえられて、セブン-イレブンで支払い&発券可能(クレジットカードで支払えば電子チケット「モバパス」でも引き取れます)。ちょっぴり手数料はかかりますが、入場整理番号が早くなるのが魅力です。
“シブラク”の最新情報は、現地に足を運ばずともWEBでチェック可能。前月第2金曜日に、翌月分の出演スケジュールが更新されます。落語だけではなく浪曲や講談などが楽しめる会もあるので、サイトを参考に選んでみて。

《チケット購入方法》
①会場で買う:会期中に2階窓口で販売。当日券は、開場1時間前から購入可
②電話予約:カンフェティチケットセンター 0120-240-540(フリーダイヤル/平日10~18時)
③WEB購入:公演チケットサイト「カンフェティ( https://www.confetti-web.com/ )」にて「渋谷らくご」で検索。前月第2金曜日0時に販売開始

 

“シブラク”の場所&アクセス方法をざっくり紹介

なんだかんだいって、意外と広い渋谷。さて、会場となるユーロライブはどこにあるのか。
大まかに説明すると、「東急本店」に隣接する複合施設「Bunkamura」の横らへんです。
もうちょっと詳しくいえば、「Club asia」と同じ通りに位置。また円山町という場所柄、周囲にブティックホテルも点在していますが、そこはカオスな街・渋谷。あまり気にせず、てくてく歩いて行けば問題なし。

シブラク
出典: FASHION BOX

 

当日の会場入りは開演30分前に

いよいよ、待ちに待った開催日。
チケットは買った(もしくは直前に窓口で買う)、そしてハンカチ&ティッシュと落語への興味は持った。なら、ユーロライブへと向かいましょう。
当日はスケジュールに余裕があるなら、開演30分前に会場入りするのがオススメです。なぜかというと、開場が開演30分前だから。
場内はすべて自由席。時間が来ると、「整理番号5番までの方~」「整理番号10番までの方~」と、5~10番刻みで番号が読み上げられます。
自分の番号が呼ばれたら、いよいよ入場。空いている座席からお好きな場所へ座りましょう。

ちなみに私は近眼なもので、なるべく前方の砂かぶり席を狙います。せっかくなら、噺家さんの表情や手の動かし方など、じっくりと観たいもので。
とはいえ、高座の真正面に座ると自然と噺家さんと見つめ合う形になり(と妄想)、照れちゃって落ち着いて聴けない……!そんな乙女心を(勝手に)発動してしまうので、左右両サイドの前列がマイ・ベスポジなのです。

シブラク
↑今回の取材でお邪魔した、2019年7月の公演では下手前方に陣取りました。臨場感がたまらんです 出典: FASHION BOX

 

 

“シブラク”入場後の過ごし方アドバイス

無事に席に座り、開演まであと数十分。さぁ、何をしようかな。

シブラク_どがちゃか
出典: FASHION BOX

それなら入り口でもらった「渋谷らくご」公式読み物『どがちゃが』に目を通しましょう。『どがちゃが』には、当日出演する噺家さんのプロフィールや番組(*)の観どころ、先月の公演レビューが載っています。
2019年6月の『どがちゃが』から一部をご紹介すると、「獣神サンダー・ライガーのソフビ人形がすごく欲しい(講談師・神田松之丞[かんだ まつのじょう]さんプロフィールより)」「アメリカで寿司職人のバイトをしていた(春風亭百栄[しゅんぷうてい ももえ]さんプロフィールより)」などなど……。掲載されている地味(ニッチ)な近況に親近感を抱き、高座への期待がいや増すはず。

*番組……寄席のプログラムのこと

取材に訪れたのが平日の夜ということもあり、お客様の大半は会社帰りのご様子。そこで開演前にはサンドイッチなど軽食をパクつき、腹ごしらえをする人も目につきました。

開演まで15分を切ったら、そろそろトイレに行きましょうか。
というのも“シブラク”では、公演中にトイレ休憩が設けられていません。通常公演で約2時間、トイレに立てないことを念頭に置き、直前に用を足しておくのが正解です。

 

・“シブラク”鑑賞マナー

開演10分前くらいになると、“シブラク”キュレーターの芸人・サンキュータツオさんが登場。「三連休明けの夜、こんな渋谷の奥地まで、ようこそいらっしゃいました」という苦笑を呼ぶご挨拶に続き、その日の注目ポイントと、公演中の注意点を教えてくださいます。

“シブラク”で公演中に気をつけたいのは、以下の3項目です。

1)トイレをすませておく
2)公演中の音に注意
3)噺家さんの写真撮影は禁止

1)は先ほど述べたとおり。
2)については“携帯電話・スマホの電源はオフにする(バイブ音も禁止)”、“開演中の飲食は極力、控えめに”などを心がけましょう。「スマホのバイブもNGなんて厳しすぎる」と感じるかもしれませんが、落語は耳で聴いたストーリーを想像して楽しむ芸。突然、振動音が響いたら、噺に浸っていた周りのお客さんも気になってしまいます。さらに噺家さんの集中力までも阻害してしまうかも……。エコーしやすい環境ということもあり、キャンディのビニール袋を開ける音なども意外と響くそうなので、ご注意を。

ご挨拶の後で二番太鼓が鳴ると、いよいよ開演です。

シブラク
出典: FASHION BOX

 

終演後は噺を噛みしめるべし

いや~、面白かったなぁ……と、その日の高座を思い返しながら、ぜひやっておいてほしいのがスクリーンに映る演目リストをスマホで撮ること。聴いた当日は覚えていても、悲しいかな記憶はどんどんと薄れていってしまいがちです。しかも落語のネタって、古典だけでも一体何本あることやら……。それと、一度聴いただけでは腑に落ちず、オチが分からなかった、ストーリー展開を確かめたい、なんてときもあります。ネタのタイトルを記録しておけば、思い出すときの取っ掛かりになり便利です。

シブラク
出典: FASHION BOX

また、その日のネタを反芻するという意味では、入場時に渡されたアンケートに回答するのもいいですね。Twitterなどで高座の感想を発信しておくのも、格好の“自分メモ”になります。
終演後も噺をしっかり噛みしめて、一度の高座で何度も楽しむ。そして帰宅後は、次はどの寄席に行こうかとプランニング。気になった噺家さんを追っかけてみるか、次回は“シブラク”で浪曲などを聴いてみるか……。そうして、ふと気づけば、アナタも落語にハマっているはずです。

 

ぶっちゃけ、いまの世の中「YouTube」で検索すれば、24時間いつでもどこでも落語は観られます。
ですが“芸”はナマモノ。噺家さんが作り出す、その日その場限りの空気の中で、一期一会の“噺”を味わっていただきたいものです。
落語デビューの第一歩には、カジュアルに楽しめる寄席“シブラク”、超オススメですよ。

 

【information】
シブラク
会場:ユーロライブ
住所:東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS 2F ユーロスペース内
TEL:03-6675-5681
http://eurolive.jp

文・編/FASHION BOX
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