「断捨離=とにかく捨てる」ではない!
断捨離というと、「とにかく捨てて物量を減らす」とイメージする人が多いでしょう。もちろん、断捨離では捨てることをステップの第1歩としています。それは、多くの人が不要なモノを溜め込んでいるから。不要なモノにあふれた部屋は、みっともない。ですが、“私が本当に好きなモノ”に囲まれているなら、物量が多くてもいいのです。
大好きな絵や花を飾る、コレクションを見える場所に並べる……必要なモノがすべて一等席にいられる空間作り。これが、生活の必要最低限に物量を押さえるミニマリストとは違う断捨離の考え方です。
どんなにモノが多くても、その人にとって今必要で、見ると心が弾んで、すべてを大切にできているなら、それでOKなわけです。
↓断捨離の基本はコチラ真の断捨離とは? 9割の人が勘違い!? やり方を提唱者・やましたひでこが解説
好きなモノに囲まれる幸せを味わおう
ただ、「コレクションしているモノだからと」といっても、それがほとんど収納ボックスの中に閉じ込められているようでは、せっかくのコレクションも生かせずモノが死んだ状態になります。
同じモノの数でも、それを置く空間が6畳と20畳では、見え方が違ってきます。20畳なら、すべてきれいに飾れる量でも、6畳の部屋ではいくつかしまい込まなければいけないかもしれません。モノって、光が当たらずにいるとどんどん日陰の存在になり、気づいたらあったことさえ忘れていたということになりかねません。季節やその日の気分でモノを入れ替えようと思っていても、その時間と労力が持てなければ結局は同じことです。
もし、持っていたいモノに対して、空間が狭いと感じるなら、空間を広げるために広い家に引っ越すというのも選択肢のひとつです。それが現時点で難しいのであれば、一度手放して、すべてのモノが生かせる物量にしたほうが、空間を豊かに、私もごきげんに生活できるはずです。
↓家も手放したほうが、ごきげんに!?家と土地の断捨離で豊かなシニア生活を! やましたひでこが解説
「部屋で自分をもてなしましょう」(やましたひでこ)
たくさんのモノがある空間でも、きれいに生活している、素敵に暮らせている人たちがいます。今回、TJ MOOK『モノと心を軽くする、私の断捨離』制作のために取材させていただいた“モノ持ち”な方たちは、ただなんでもかんでもモノが多いわけではありません。彼女たちの部屋は、私らしさを支えてくれるもの、仕事にも通じているアイテムなど、今の自分に必要なモノに特化していました。
そして、多くしたいモノがあるからこそ、そのほかのところは、しっかり必要量を把握して増やさないように気をつけたり、メリハリを大切にしたりして、モノが死なない空間作りを実践されていました。そしてやはり、みなさん「私のもてなし方」をしっかりわかっています。だから、きれいなんです。
あなたは自分をもてなすために空間作りをしていますか? ぜひ素敵なお部屋の人たちを参考に、私のための部屋作りをしましょう。
モノが捨てられない人の特徴3選|断捨離の提唱者やましたひでこが解決策をアドバイス
教えてくれたのは……やましたひでこ先生
一般財団法人「断捨離®」代表
【Profile】
学生時代に出逢ったヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」に着想を得た「断捨離」を日常の「片づけ」に落とし込み応用提唱。誰もが実践可能な「自己探訪メソッド」を構築。
断捨離は人生を有機的に機能させる「行動哲学」と位置づけ、空間を新陳代謝させながら新たな思考と行動を促すその提案は、年齢、性別、職業を問わず圧倒的な支持を得ている。
『断捨離』をはじめとするシリーズ書籍は、国内外累計500万部を超えるミリオンセラー。アジア各国、ヨーロッパ各国において20言語以上に翻訳されている。
現在、BS朝日「ウチ、断捨離しました!」〈毎週月曜夜8時〉レギュラー出演中。
日々是ごきげん 今からここからスタート
◆やましたひでこオフィシャルブログ『断捨離』
断捨離で日々是ごきげんに生きる知恵
◆断捨離オフィシャルfacebookページ
(抜粋)
TJ MOOK『モノと心を軽くする、私の断捨離』
監修:やましたひでこ
撮影:林ひろし
構成・文:藤田都美子
※「断捨離」はやましたひでこさん個人の登録商標であり、無断商業利用はできません
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WEB編集:FASHION BOX