腸活を成功に導くには、腸内細菌を理解して鍵となる「善玉菌」の効果的なとり方のコツを押さえることが大切。今回は善玉菌をどう摂取し、毎日のどんな便の状態が理想的なのかについてわかりやすく図解します。
善玉菌の効果的なとり方は？
善玉菌を「育てる」食物繊維を一緒にとる
腸内環境をよりよくするには、善玉菌を直接届ける補菌食材（プロバイオティクス）と、善玉菌のエサとなる育菌食材（プレバイオティクス）を組み合わせてとりましょう。エサとなるのは、水溶性食物繊維、オリゴ糖、糖アルコール、レジスタントスターチなどで、一緒にとることで腸活をよりいっそう効果的にしてくれます。
「補菌」：乳酸菌・ビフィズス菌・酪酸菌
＋
「育菌」：食物繊維・オリゴ糖など
↓
「腸が元気に！」
・悪玉菌のはたらきを抑える
・抗炎症作用
・体のエネルギー源
・やせ体質に導く など
特に、水溶性食物繊維が大事
大腸で善玉菌のエサとなるのは食物繊維。特に不足しがちな水溶性食物繊維をとることが大切。ひじきなどの海藻類、納豆や長芋などネバネバした食品、キウイ、アボカド、ごぼうなどに多く含まれます。便を柔らかくし、便のすべりをよくして快便に導くはたらきも。
サプリや便利食品も活用して
水溶性食物繊維が大事なことはわかったけど、生鮮食品を毎日買いに行くのは大変！ そんな場合は、ネットでも買えてストックしておけるこんな食品がおすすめです。
●携帯に便利な食物繊維
お通じの改善に役立つ水溶性食物繊維。ほぼ無味・無臭でお茶やジュースに入れると素早く溶ける特定保健用食品。
●食事にかけるだけ！
丸大豆100%を使用した乾燥おから。食事にそのままかけるだけで食物繊維（大さじ2杯でレタス1個分）を手軽に補える。
●食物繊維を手軽に
ヨーロッパ産のチコリの根から抽出される水溶性食物繊維イヌリンのサプリメント。ほのかな甘みで砂糖の代わりにも。
善玉菌腸活の効果はどうはかる？
便の状態で判断するのがいちばんの目安
便は腸のバロメーターです。医療の現場でも使われている「ブリストルスケール」を参考にして、便の状態を確認してみましょう。数字が小さいほど便が含む水分が少なく硬くなり、数字が大きいほど便は水っぽくなります。また便は1日に1回、量はバナナ1〜2本分が目安。色は黄土色〜茶色、あまり臭くない便が理想的です。
便の状態を判別する「ブリストルスケール」
1.コロコロ便
硬くてコロコロの兎糞状の便
2.硬い便
ソーセージ状だが硬い便
3.やや硬い便
表面にひび割れのあるソーセージ状の便
4.普通便【理想的!! 】
表面がなめらかでやわらかいソーセージ状、または蛇のようなとぐろを巻く便
5.やややわらかい便
はっきりとしたしわのある、やわらかい半分固形の便
6.泥状便
境界がほぐれて、ふにゃふにゃ。不定形の小片便、泥状の便
7.水様便
水様で固形物を含まない液体状の便
・1〜2 …… 腸内の停滞時間が長く、「便秘」と判断される
・3〜5 …… 正常便
・6〜7 …… やわらかすぎて、「下痢」と判断される
消化管の通過時間は「1.コロコロ便」に近づくほど非常に遅く（約100時間）、「7.水様便」に近づくほど非常に早い（約10時間）。
[医師監修]大腸の劣化度をチェック！ 腸活で大腸ケアがマストな理由とは
＜"やせホルモン"GLP-1を増やすために必要な食材＞「腸活」を医師が解説
【Topics】 自分の腸内環境を調べることができる！
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お話を伺った方
PROFILE／腸活研究所 前川紗有美さん
腸内環境に関する最新知識や経験を通じ、腸活を実践的にアドバイスできる"腸活プランナー"を育成する「腸活研究所」で講師を務める。管理栄養士として医療機関のサポートも。
便秘にアプローチ！ 医師直伝の腸活スクワットですっきり快便！
illustration：Noriko Kimura
text：Chie Sakuma
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