インテリアスタイリストの家をのぞき見! 自宅にアートを取り入れるコツ6

石井佳苗さんの自宅に潜入! インテリアのプロが絵画の飾り方&選び方のコツを解説

アートと暮らす家

Zoom会議の背景が気になったり、家にいる時間が長くなると必然的にインテリアについて考えるようになりますよね。そこで、今回は家を彩るアートについてお届けします。ハードルが高いと思われがちなアートですが、日常に取り入れている人の家の楽しそうなこと! 選び方や飾り方のコツなど、インテリアやアートに精通したプロの家は参考になるヒントがいっぱいです。自由な発想で、アートのある暮らしを楽しんでみませんか。

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「アートへの入り口は手ごろな“アンノウン”から」 ───インテリアスタイリスト・石井佳苗さん

インテリアスタイリストの石井佳苗さんの家を見回してみると、あらゆるところに絵が飾られている。スタイリングの仕事でも、家具を置き、雑貨を飾ることに加えて、壁になにかを飾る演出は不可欠なのだとか。とはいえ、日本の住宅は一般的に石膏ボードが使われていることが多く、ネジや釘を打っても脆く崩れてしまいがち。

「あらかじめ下地全面にベニヤを入れているんです。家の構造や下地に左右されることなく、掛けたい場所を自由に選べるようになる。新築やリノベーションの際には、ぜひトライしてほしいですね」

こうして自由に壁面のインテリアを楽しんでいるため、絵やポスターはたくさん所有していて、気分や季節によって掛け替えているのだそう。画家やイラストレーターの作品も多いけれど、実は最初に買ったのは、アンティークマーケットで見つけた手ごろな価格のポスター。

「昔、憧れていた方のおうちに、大きな絵が飾られていたんです。高名な画家の作品かと思って聞いてみたら『パリのマーケットで買ったアンノウン(=作者不明)なの』って言われてびっくり。以来、骨董市でも器とか道具だけでなく、絵を探すようになりました。二束三文みたいなごちゃっとした箱の中にたくさん入っている感じの、あれです(笑)」

そのままテープやピンで壁にとめて楽しんでいたが、やがて光や風で劣化していくのが気になり、今は額装してもらうように。「フレームのデザインだけでなく、マットを添えたり立体にしたりと、額装にはさまざまな方法がある。私はいつも〈ニュートン〉という専門店にお願いしています。額装次第でより素敵になるから楽しいですよ」

インテリアの一部として空間になじむ飾り方

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オブジェや絵、ポスターだけでなく、家具や照明、インテリアショップで買った雑貨なども、石井さんにとっては同様に大切なアート作品。名高いデザイナーの椅子も、拾ってきた石も、石井さんの審美眼にかなったものたちが、ひとつの部屋に心地よく収まっている。

 

絵を飾るのはリビングだけじゃない

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キッチンにはイラストレーター、山口洋佑さんが描いた宇宙のダイナーの絵を。料理中、ふとしたときに眺めては、絵の世界観に引き込まれることも。「空間と絵がフード繋がりでリンクするのも楽しいし、実は壁の非常灯を隠しているという役割もあるんです」

 

好きな画家の作品は思いきって手に入れる

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インテリアショップで見かけて以来、気になってインスタグラムをチェックしていた、フィンランドの画家ピア・ストラングさん。北欧取材の際、アトリエを訪問して購入。「一見、キレイな色で可愛い感じなのですが、どこか陰を感じるところに惹かれています」

 

アートを活かすために居場所を作ってあげる

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「小さな絵は本棚や飾り棚に気軽に置いて。複数並べると存在感がアップするし、まとまりが出るのもいい」

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サイトウナオコさんが描いた石井さんと愛猫たちの絵はデスク横に。

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(左)リビングの壁にはnakabanさんの抽象画を。(右)イギリスのアンティークマーケットで買った絵を、アンティーク風のフレームで額装。

 

照明器具もアートのひとつ

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デンマークのデザイナー、バーナー・パントンによる照明「ファンシェル」。「現行品はかなり華やかで我が家には似合わず、アンティークをずっと探していたんです。行きつけのアンティークショップに『見つけたら教えてね』と声をかけていて、ようやく入手したお気に入り」

 

トイレ&パウダールームにも小さなサイズのアートを

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(左)あまり光が入らない狭い空間には、明るい色使いの絵を。(右)ブルックリンの建物でよく天井に貼られているのを見かけるティンプレートの古いものに描かれた絵は、ニューヨークのマーケットで購入。ジョン・デリアンのプレートと一緒に飾って。

 

インテリアスタイリスト・石井佳苗さんプロフィール

雑誌や広告でインテリアスタイリングを手掛けるほか、ショップディスプレイや商品開発など幅広く活躍。自宅のセルフリノベーションも注目を集めている。Instagramは @kanaeishii_lc

 

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photograph_NORIO KIDERA, MASAKO NAKAGAWA
text_SHIORI FUJII
(otona MUSE 2021年6月号)

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