1対1で距離を縮める言葉の伝え方
仕事で部下をうまく叱れない……。そんな悩みはありませんか? 人間関係の悪化やハラスメントになってしまうことを懸念して、改善すべき部下の行動を見逃している方も多いのではないでしょうか。ですが、そんなときこそ上手に伝えることで、相手との距離がぐっと縮まるかもしれません。8月に『口ベタな人ほどうまくいく たった1日で会話が弾む! 話し方のコツ大全』を出版したフリーアナウンサーの青木源太さんに、他人に注意する際に気をつけたい点をうかがいました。
書籍『口ベタな人ほどうまくいく たった1日で会話が弾む! 話し方のコツ大全』
≪今すぐ使える! 自分に合った話し方のコツが見つかる!≫
普段から口ベタであることを悩んでいる人、「もっと話がうまくなりたい」「会議やプレゼンなどで緊張せずに話したい」と考えている人へ
元日本テレビのアナウンサーで、2020年10月からフリーアナウンサー、司会者として活躍する青木源太さんが、日テレアナウンサー時代に得た経験やエピソードをふんだんに盛り込み、口ベタな人でも今すぐに実践できる、 会話が弾む方法や相手にきちんと伝える方法など、87個のコツを具体的かつ丁寧に紹介しています。
青木さんがパーソナリティとして番組MC(日本テレビ『バケット』初代MCなどを歴任)を任されるまでになったスキルをあますところなく紹介する、口下手な人でも話が上手になれる本です。
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他人に注意するときは第三者を交える
《相手の心情に配慮する》
相手に不手際があって注意しなければいけないとき、どのように伝えるのが正解なのでしょうか。
相手が目下の人でも、目上の人でも、第一に配慮したいのはみんなの前で注意しないことです。
昔は、みんなの前で注意をすることが当たり前といった風潮がありましたが、今はそうではありません。人前で叱ることは、相手の自己肯定感を下げてしまうというリスクをはらんでいます。
とは言え、2人きりで話すことも、いろいろなリスクを持っています。「あのときこう言った」「いや、言っていない」というように、言った言わない論争が起こりやすくなるのです。
そのため、注意するときは、場所を変えて、かつ第三者を交えつつ話すことがよいでしょう。第三者は、2対1で注意されると相手に思われるような人は避けるべきです。また、部屋で話しているけど、ドアは開けたままにしておく、スマホで録音されてもよいという前提でいるくらいの気持ちで話をしたいところです。
《人の名前を借りて注意しない》
注意するときには、使わないほうがよいNGワードというものもあります。たとえば、「お前のためを思って言っているんだ」という言葉は、それが本心であったとしても、言わないほうがよいでしょう。聞いている側は、「そんなこと言って、結局自分のためじゃないのか」と受けとってしまうからです。
また、その場にいない第三者の名前を使って注意することはやめましょう。「私はいいんだけど、あの人はそういうの嫌いだと思うよ」というふうに、他人の名前を使った虎の威を借るような発言は、あなた自身が行う注意の説得力を減らすものと認識しておいたほうがいいでしょう。
ダメなところは否定してもその人の人格は否定しない
《ミスと人格はまったく別もの》
注意をするときに特に気をつけてほしいのは、当たり前のことではありますが、相手の人格を否定しないという点です。
部下や後輩が仕事でミスをしたときに、「だからお前はダメなんだ」という注意の仕方をしてはいけません。
近年「〇〇ハラスメント」という言葉が盛んに用いられているように、職場の人間関係はとても大切なものです。
良好な人間関係を構築することが個々人の能力向上にもつながるため、相手を注意する際は、指摘すべき仕事の部分と人格の部分を明確に分けて、言葉を選ぶようにしてください。「罪を憎んで人を憎まず」という言葉がありますが、あくまで業務内容でのミスを指摘するのです。
《人格否定と捉えられやすい言葉》
相手の性格や本質的な部分を否定する言葉は、人格否定と捉えられやすいものです。
「頭が悪い」「育ちが悪い」といった言葉や、「君の大雑把な性格のせいでミスが起きたんだ」といった相手の性格、性質を出発点としたミスの指摘の仕方は、「じゃあ、そもそも、いくら私がやっても無駄ということじゃないのか?」といった相手の反発を買いやすいものです。また、生まれもった身体的な特徴を指摘することも同様に人を傷つけ、何の進展もないので、やめましょう。
注意することの本当の目的は、ミスを指摘することで行動を改善して、相手を成長させることです。
ミスを指摘するというのは、本来であれば相手にとってプラスになるコミュニケーションのひとつのはずですが、言葉を誤ることで、相手を傷つけてコミュニケーションを悪化させてしまうのはもったいないことです。
目下の人に注意するときは「自分も昔は」から始める
《自分の過去を棚に上げずに話す》
注意の仕方のコツとして、僕がアナウンサーの後輩から学んだのは、「自分も昔は全然ダメだったんだけど」と言ってから正すべき部分を指摘すると、相手が話を聞いてくれるということです。
頭ごなしに叱るよりも、自分も昔はできなかったと親身になることで、後輩は話を聞いてくれるようになるわけです。
確かに、自分が“後輩”だった頃を思い返すと、自分の過去のことを棚に上げて注意してくる人に、とても腹が立っていました。せっかくミスを指摘しているのに、相手は腹を立てるだけで真剣に聞いてくれないというのは困りますよね。
それを防ぐためにも、「自分もできないときはあったんだ」といった内容の“枕詞”を入れるようにしましょう。まず共感していることを伝えることで、より自分の気持ちが相手に届きやすくなるのです。
自分:私も昔、同じ失敗をしたことがあるんだ。だからこそ、後輩たちに同じ失敗を繰り返さないように、話をしておければと思って。
後輩:先輩も以前はできなかったんですね。どういうふうにして、その仕事ができるようになったんですか?
実は冒頭の言葉は、後輩の山本紘之(ひろゆき)アナウンサーがその後輩に注意している場面にたまたま遭遇したときに聞いた言葉なのです。後でどうしてそういう言い方をするのか本人に聞いたら、「このほうが伝わると思って」と言われて、なるほどと思いました。
後輩に対して、どうしたらより伝わりやすいかのヒントは、後輩との会話のなかにあるものです。
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教えてくれたのは……青木源太(あおき・げんた)さん
【PROFILE】
1983年生まれ、愛知県岡崎市出身。慶應義塾大学卒業後、2006年にアナウンサーとして日本テレビへ入社。情報・バラエティ番組への出演を中心に、スポーツ中継の実況も担当。2015年10月5日より『PON!』にレギュラー出演。番組終了後の2018年10月1日から『バゲット』の初代MCを担当。2020年9月30日付で日本テレビを退社。翌10月1日からレプロエンタテインメントに所属し、フリーアナウンサーとして活動中。
Twitterアカウント:@Aoki_Genta
Instagramアカウント:@aoki.genta
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(抜粋)
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“専門用語ばかり使う人”との会話のコツ! マウントをとられないテクをフリーアナ・青木源太が直伝
編集協力/金丸信丈/安彦航平/関根孝美(株式会社ループスプロダクション)
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WEB編集/FASHION BOX