インタビューの席にちょこんと座って、にっこり。その佇まいがとてもかわいらしい瀬戸内寂聴さん。彼女の言葉に触れてみたいと思ったとき、おすすめしたいのが、『愛することば あなたへ』。これまでの著書やインタビューから、愛に関する記述を集めた一冊です。
愛するとは、自分をなくして相手の幸せを考えることよ
人は愛するために生まれると、私はそう思うんですよ。でもまわりの人を見ると、“愛される”ことを“愛する”と間違っている人が多いんです。悩みを聞くと、どうやったら愛されるか?なのね。自分が“愛する”ということは、自分をなくして、相手の幸せを考えることなのに」
恋愛相談では、愛されることばかり求める人が多いいっぽうで、他方では恋愛自体に興味がない人も増えています。
「愛するってことは、相手の立場になって考え、相手が今してほしいことを想像できるってことでしょう? 顔色が悪いなと思ったら、朝ごはんを食べる時間がなかったんじゃないかな?とか。だから、愛がなくなると、想像力もなくなるのよ。そうすると、恋愛以外でも困ったことになりますよね。恋したいなら、男を待っているだけじゃダメよ。自分が出かけていって、気づいてくれないなら誘惑するしかないわね(笑)」
本書にも〈まず自分を褒めること〉とありますが、才能を信じ、自分を愛して生きていると、外野の声や逆風に負けず、自分の道を進むことができるのかもしれません。
『愛することば あなたへ』 瀬戸内寂聴/¥920/光文社
男女の愛にとどまらず、他者への幅広い愛や、自分や人生への愛などを、時にはシンプルに、時にはユーモラスに、時には仏教用語を交えて深く、説いてくれる一冊。ひとつの主題が1ページに収まるように短くまとめられているので、どこからでも読むことができます。寂聴ワールドの入門書としてもぴったり。
(リンネル編集部)
photograph: Yasuhisa Kikuchi(vale.)
text: Miku Miyake(Interview)
edit: FASHION BOX, P.M.A.Tryangle
※ 画像・文章の無断転載はご遠慮ください
# インタビュー
# 恋愛
の記事もチェック♡
【関連記事】
※ 夏化粧ポーチがパンパンに…最小限のメイク直し道具
※ 収納の達人も使ってます! ダイソー&セリアの便利グッズ
【リンネル編集部の記事をもっと読む】
※ 体形カバーもおしゃれも! ビキニ×ロングワンピコーデ
※ レースワンピはこれを選べば大人に着こなせる